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掲載日:2024年5月17日
Q 内沼博史 議員(自民)
令和4年度の県問題行動等調査結果によると、公立高校における中途退学者数が2年連続増加しており、高校中途退学した生徒の将来を考えたときに、その後の進学や就職といった点で大きなハンディを負うのではないかと心配です。
先日、私の母校の県立飯能高校にあるすみっコ図書館に行ってまいりました。8年前に赴任した司書の方が校舎4階の隅に位置し、みんなにとって落ち着く場所にと名付けたとお聞きしました。
その司書の方が赴任してきた頃は誰も人が来ない場所だったため、まずは生徒が来る場所にしようと、漫画コーナーを充実させたり、勉強や読書に集中できるように本格的なゲーミングチェアを設置したり、コーヒーやお菓子も自由に飲食できるようにし、生徒と図書館の接点を増やす試みで始めた図書館サポーターも、次第に生徒が集まってきたそうです。
友達付き合いが苦手な生徒がこの場所がなければ不登校になっていたと言うように、図書館を緩くて自由に入れる生徒にとってのセーフティネットの一つとして機能させたいとの思いから、教室でも部活でもないもう一つの居場所として提供しています。自分の学級以外にこのような居場所があることは、教室や校内で居場所がなく居づらさを感じている生徒の中途退学の防止につながるのではないでしょうか。
以前、視察した神奈川県立田奈高校でも、図書室をNPO法人や大学生のボランティアが中心となり、くつろいだカフェのような雰囲気の中で、生徒が気軽に訪れ過ごすことができる居場所づくりが行われていました。そこのスタッフが何気ない会話や生徒の悩みを聞いてくれることで、結果として中途退学の防止につながっているとお聞きしました。
それぞれ運用方法は違いますが、どちらも生徒が充実した学校生活を過ごせる居場所づくりとしてすばらしい取組であり、中途退学の防止を進めるには、このような取組を他の学校にも広げていくことが有効ではないかと思います。
生徒の居場所を高校内に設置する取組については、昨年の2月定例会一般質問で吉良議員が、田奈高校の取組を参考に、モデル校として学校サロンを設置できないか質問があり、教育長からは、その設置の可能性について検討するとの答弁がありました。その答弁も踏まえ、増加する中途退学を防止するため、学校の中で生徒が安心して過ごすことができる学級以外の校内の居場所づくりを今後どのように進めていくのか、教育長にお伺いいたします。
A 日吉亨 教育長
議員お話しの、飯能高校の「すみっコ図書館」は、私も以前に訪問したことがございます。
図書館内では、勉強する、ゲームをする、くつろぐなど、生徒の好みに応じて設けられたスペースがあり、生徒が思い思いに集まって、蔵書の整理整頓などを主体的に行っている様子が印象的でした。
また、令和5年7月には、神奈川県立田奈高校の「ぴっかりカフェ」を教育局職員が視察し、生徒同士が集まってくつろぐ様子や、「ここがあるから学校に来ている」という生徒の話などについて報告を受けております。
これらを参考に、県では、令和6年度新たに、県立高校3校においてNPO法人などと連携し、学級以外の居場所づくりに取り組むこととしております。
本県では、中途退学者の多くが、学校生活に熱意がもてない、交友関係がうまく築けないなどを理由としており、学校に安心できる居場所をつくることは、その防止につながることが期待されます。
県では、この取組で得られた成果を他校に広く紹介し、中途退学防止のための生徒の居場所づくりに積極的に取り組んでまいります。
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