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掲載日:2023年12月18日
Q 梅澤佳一 議員(自民)
就職氷河期世代とは、バブル崩壊後の雇用環境の厳しい時代、おおむね平成5年から平成16年に学卒期を迎えた世代で、30代半ばから40代後半の方たちであります。国の調査では、35歳から44歳までの不安定な就労状態にある方は県内で約3万人、長期にわたり無業の状態にある方は1万8,000人を超えているとのことです。この世代の方は、希望する就業とのギャップや実社会での経験不足、自己の肯定感の低さなど就職氷河期世代固有の課題を抱えており、個々の支援対象者の置かれた状況に応じてきめ細やかな支援が必要だと思われます。
私も当時、おいっ子の就職支援で奔走したことを思い出します。大学の経済学部を卒業、やっとの思いで地元の特別養護老人ホームに就職しました。真面目に働き、夜勤もこなし、仲間をつくりました。ヘルパーさんの資格から始まって介護福祉士の資格まで取得しました。結婚し、数年前には市の特別枠で試験に合格して、現在、公務員として働いています。
先日、県内の経済団体、労働団体や県、市町村などの行政機関が集まり、官民挙げて就職氷河期世代を支援するために、埼玉就職氷河期世代活躍支援プラットフォームの初顔合わせが行われたとのことです。今回のプラットフォームで承認された計画には、今年度から3年間で正規雇用を1万6,500人以上増やすことなどの目標が盛り込まれています。
政府が就職氷河期世代の支援プロジェクトを発表した昨年6月には、多くの企業で人材が不足し、積極的に人材の獲得に動いていました。しかし、現在、コロナ禍で県内経済も冷え込みが見られ、また、企業の雇用意欲も下がっています。大変だと思います。だからこそ、この状況下でこの世代がまた取り残されてしまうことは、何としても避けなければなりません。
3年間で正規雇用を1万6,500人以上増やすというプラットフォームの目標を達成するためには、産業界、労働界、行政が一層連携を強化、一丸となって取り組む必要があると考えていますが、民間企業の求人が減少する中、正社員雇用に向けて県として現在どのような支援を行い、今後どのように取り組んでいくのか、産業労働部長に決意を込めて御所見を伺います。
A 加藤和男 産業労働部長
プラットフォームの目標を達成するには、産業界、労働界、行政が一丸となって取り組む必要があると考えるが、民間求人が減少する中、正社員雇用に向けて、現在、どのような支援を行っているのか、についてでございます。
県では、国に先駆け、昨年度から就職氷河期世代の正社員雇用に向けて、研修、相談、合同企業説明会を連動させた支援を行っております。今年度は国の交付金を活用するとともに、求職者への支援と受入企業に対する支援を拡充し、マッチング精度の向上と職場定着の取組を進めております。
求職者向けには、応募職種の幅を広げるための講座を開催するとともに、企業向けには、受入れに必要な知識を学ぶセミナーやアドバイザーの派遣を行い、採用後の定着支援まで一貫した支援に取り組んでおります。
また、コロナ禍により求人数が減少している中、採用意欲の高い企業の協力を得て、2回の合同企業説明会を開催し、延べ89社、256人の方に参加をいただいております。
事業の実施に当たっては、産業界からは求人で協力をいただいているほか、民間就職支援会社には求人広告などで就職氷河期世代の方の募集に協力をいただいております。
行政分野では、市町の広報紙などによる情報発信やハローワークなどの支援機関による合同企業説明会での相談窓口の設置など、組織の枠を超えた協力で就職氷河期世代の支援を行っております。
このほか、ハローワーク浦和・就業支援サテライトには専用窓口を設置し、きめ細かな就職支援を実施しているほか、高等技術専門校に入校優先枠を設け、スキルアップの支援にも取り組んでおります。
次に、今後どのように取り組んでいくのか、についてでございます。
埼玉就職氷河期世代活躍支援プラットフォームは、産業界、労働界、行政等が一丸となって、効果的かつ継続的に就職氷河期世代の活躍支援策を推進していくための組織です。
先日策定された事業計画では3年間で正規雇用を16,500人以上増やすことが目標とされました。
この目標を達成するためには、構成団体が個々に支援に取組むだけではなく、それぞれの事業成果を検証するとともに、課題を共有し、各団体が協力しあう必要があります。
県といたしましては、このプラットフォームの繋がりを最大限に生かし、これまで以上に連携を深め、就職氷河期世代の方々が二度と取り残されることのないよう全力で支援をしてまいります。
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