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掲載日:2023年12月18日

令和2年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(梅澤佳一議員)

新型コロナウイルス感染症と戦う - 医療体制の整備

Q  梅澤佳一  議員(自民)

去る12月1日から埼玉県指定 診療・検査医療機関が県のホームページで公表され、新たな診療・検査体制がスタートいたしました。これによって、県民の皆様は相談窓口を介することなく、診療・検査医療機関に直接連絡し、診療予約を入れることができるようになり、必要な診療や検査を受けられるようになりました。また、医療機関探しに迷う方にも、受診相談センターに連絡すれば案内してもらえる体制が構築されました。
春先には保健所の帰国者・接触者相談センターの電話がつながらないなどとの話を多く聞きましたが、新たに設置された受診相談センターの受付能力は十分なのでしょうか。また、先ほど我が党の横川議員の一般質問の中で、診療・検査医療機関の中には新型コロナウイルス検査を行わない医療機関があるという指摘がありましたが、本当に検査体制は確保されているのでしょうか。
いわゆる第3波を迎え感染が拡大している中で、本当にスムーズに発熱患者が診療・検査医療機関で診察を受け、必要な場合には検査を受ける体制が確保されているのか、知事に伺います。
年末年始においては多くの診療・検査医療機関が休診となることが見込まれ、また、発熱外来PCRセンターが休みになれば自院での新型コロナの検査を行わない医療機関も対応に困ってしまいます。さらに、採取した検体を検査する民間検査機関も休みとなる可能性もあります。
そうした中で、どのように年末年始の相談や診療・検査体制を確保するのか、知事に伺います。
なお、診療・検査医療機関の中には数多くの小さな診療所が含まれております。私の地元の診療所の医師は、「スペースの制約がある中で発熱患者とそれ以外の患者を区分するため、お金をかけて駐車場に小さいプレハブを設置した。また、新型コロナの患者を診察することに看護師や事務員の反対がある中で、使命感を持って診療・検査医療機関の指定を受けることにした」と語っております。県は、こうした医師の献身的な努力に応えるべきではないでしょうか。
県としてこうした医療機関にどのような支援を行っているのか、知事に伺います。
また、郡市医師会の協力によって行われています発熱外来PCRセンターですが、現在3月31日を期限に設置されていますが、今後の予定はどうなっていくのか。また、一部の地域では県有地を使用しており、いつまで同じ場所で検査を実施できるのか心配しております。
そこで、提案なのですが、県がより主体性をとり発熱外来PCRセンターの場所の確保をしてはどうか、保健医療部長の御所見を伺います。

A  大野元裕  知事

感染拡大時における円滑な診療・検査体制の確保についてでございます。
議員お話しのとおり、診療・検査医療機関を公表することで、発熱患者が、自ら医療機関を検索し、直接、身近な医療機関に診察の予約ができる仕組みを構築いたしました。
また、あわせて、医療機関探しに迷う方へ受診先を案内するための相談窓口として、埼玉県受診・相談センターを開設し、25人の看護師が相談に当たっております。
この相談窓口は12月1日に設置され、寄せられた相談は1日当たり約300件でありますが、十分に余裕をもって対応できている状況であります。
他県では、相談窓口への電話がつながらないなどという報道もありますが、本県の相談件数が落ち着いている理由は、発熱患者が、直接、医療機関に診療の予約を入れる仕組みを構築しているためと考えております。
なお、ご指摘のとおり、各診療・検査医療機関に対して事前に検査・診療の両方を行う制度にはなっていないと国の方針を説明した結果、自院で新型コロナの検査を行えない医療機関もありますが、発熱患者を診察し、必要な場合には、これらの診療のみの医療機関の多くが共同で郡市医師会を通じて運営している発熱外来・PCRセンターにつなぐ体制を確保しております。
こうした新たな仕組みをしっかりと運用していくことで、感染の拡大時においても、発熱患者がスムーズに診療・検査を受けられる体制を確保してまいります。
次に、年末年始の相談や診療・検査体制の確保についてでございます。
先日、県では、県医師会と共同して、各地域における年末年始の新型コロナの診療・検査体制の検討状況についてアンケートを行いました。
その結果、地域の輪番に参加する医療機関や休日急患診療所が診療・検査を行うケースや、発熱外来・PCRセンターが年末年始も稼働するケースなどがありました。
県では、それらのケースをパターンごとに整理し、各保健所長や郡市医師会長に提示した上で、12月中旬までに、全ての地域で年末年始の体制を構築できるよう、協議を進めているところでございます。
また、検査を行う民間検査機関が休むことを心配する声も寄せられているため、県として、各地域のニーズを取りまとめ、民間検査機関と個別に交渉することで、全ての地域で検査ができるよう調整をしております。
相談体制につきましては、12月29日から1月3日までの間も、埼玉県受診・相談センターを休まず稼働させることで、県民の皆様からの相談をしっかりと受け止めてまいります。
また、24時間365日稼働している新型コロナウイルス感染症県民サポートセンターにおいても、相談に対応いたします。
何よりも、まずは、年末年始を前にして陽性者数を増加させないことが大切であり、県民の皆様に様々な協力要請を行っているところでございます。
次に、使命感を持って、診療・検査医療機関の指定を受けた診療所にどのような支援を行っているのかについてでございます。
医療機関として様々な懸念もある中で、県民の立場に立ち、あるいは県民の生命を大切にし、医療機関の負担を軽減すべく、公表を前提で診療・検査医療機関の指定を受けていただいた診療所にあらためて敬意を表するとともに、このような診療所の献身的な努力に、県としてもお応えをしていくべきと考えております。
議員お話しのとおり、規模が小さい医療機関では、発熱患者とそれ以外の患者の動線を区別できないため、駐車場などにテントやプレハブを設置されることがあります。
感染防止対策を行う医療機関に対しては、その規模に応じた国の財政支援が用意されており、国の補助金も活用してプレハブなども整備することが可能であります。
また、県独自の財政支援として、早期に診療・検査医療機関の指定申請をしていただいた医療機関に対しては、指定に伴う事務負担が生じることに対して、50万円の協力金を交付しています。
さらに、県医師会と協力して作成した診療のガイドラインでは、小規模な診療所にも役立つ感染防止のノウハウについて、分かりやすく解説しています。
例えば、スペースに制約がある診療所でも、時間帯を区分することで、発熱患者とそれ以外の患者の動線を区分することや、看護師や事務員も含めた全てのスタッフの感染対策についても紹介しております。
このガイドラインは、様々な医師の御意見を踏まえて内容を充実しており、現在では第4版まで発行しており、日本医師会からも高く評価されていると伺っています。
今後も、診療・検査医療機関の指定を受けていただいた医療機関からの御意見や御要望に、しっかりと耳を傾け、県として可能な限りの支援を行ってまいります。

A  関本建二 保健医療部長

新型コロナウイルス感染症の先行きが見通せない中で、発熱外来PCRセンターの運営をいつまで継続するのか、長期化した際にも県有地を引き続き使用できるのかという議員のご心配は、もっともなことと存じます。
発熱外来PCRセンターの運営にあたっては、検査を行う医師の派遣や地域の医療機関から感染疑いのある患者の紹介を受けるなど、医療関係者相互による連携が求められるため、各郡市医師会に運営を委託しているものでございます。
設置場所については、発熱外来PCRセンターの運営が円滑に進むよう、各郡市医師会が地元の医療機関や市町村などと調整の上、決定しております。
県といたしましては、郡市医師会が発熱外来PCRセンターを設置・運営しやすいよう、これまでも感染防護対策の研修や県有地を使用する際の許可など、積極的に支援してまいりました。
今後は、現在県有地に設置の発熱外来PCRセンターが必要とされる間、その運営に支障のないよう関係部局と調整を図るとともに、県有地に新たに設置する場合には、当初から相談に乗り使用許可手続きをサポートするなど、より丁寧に郡市医師会を支援してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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