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掲載日:2023年12月18日

令和2年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(松澤正議員)

教職員の児童・生徒に対するわいせつ行為について

Q  松澤正  議員(自民)

「私は、××先生にセクハラをされました。そういうことをされて、最初は遊び半分かなと思っていたけど、2回目もされて怖いと思いました。眠れなくなったり、学校に行けなくなったりしました。学校に行けなくなって、でもクラスの子たちと会いたいけど、やっぱり怖くて行けなくて、悲しいなと思い始めました。でも、今は学校に少しずつ行けるようになったので、悲しいとは思わなくなりました。それよりも、今はそのやられたことを思い出すということのほうがつらいです。まだ教室で勉強はできていないけど、遅れている分を追いつかせて、教室で勉強ができればいいなと思います」。これは教員からわいせつ被害を受けた当時小学生の女児が書いたもので、インターネット上にアップされているものです。本県のわいせつ事件に関わるものではありませんが、教職員による不祥事のニュースが相変わらず世間を騒がせています。
本県におきましては、昨年度、わいせつ行為等により懲戒免職処分を受けた教職員が計17名に上るなど、大変危機的な状況でした。そのような状況を踏まえ、県議会では「教職員のわいせつ行為等の不祥事の根絶を求める決議」をしたところです。
今年度は11月末時点でわいせつ行為等に対する懲戒処分件数は4件であり、昨年度と比較すると処分件数は少ない状況です。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大という危機的状況下にもかかわらず、教職員によるわいせつ行為という不祥事が起きてしまっているのもまた事実です。
不祥事防止に向けて、教育委員会からは、教職員への研修の充実や学校訪問などの取組を行っていると聞いています。昨年度の状況を考えれば、これまで以上に不祥事根絶に向けた努力をするのは当然ですが、心配なのは被害を受けた子供のケアという視点が抜け落ちていないかということです。
教職員の不祥事のうち、特に教員による子供へのわいせつ行為は、教員と子供という固定化された人間関係の中、弱い立場の子供に対して行う卑劣極まりないものだと思います。断じて許してはなりません。
本来、学校は子供たちにとって安心・安全な場であり、教員は自分の夢に向かう仲間とともに学び合う子供たちに常に寄り添いながら、心身の成長を支えるべき立場にあります。教員によるわいせつな行為は、大きな信頼を寄せている子供の心に深い傷を負わせてしまうのです。また、教員から受けたわいせつな行為を誰にも相談できずに我慢して、つらい思いをしながら学校生活を送っている子供がいると聞いています。信頼する教員から受けた被害を相談することは、つらく耐えがたいことであると容易に想像できます。
そこで、教育長に伺います。
学校では、教員の卑劣な行為によって被害を受けた子供が泣き寝入りすることなく、安心して相談できる体制をどのように整えているのでしょうか。また、被害を受けた子供の中には、周囲からの様々な偏見や無理解のために、今の学校に通い続けることがつらくなってしまう子供もいると思います。高校では、試験を受けて入学していることもあり、転校することが困難な状況もあるのではないでしょうか。そのような子供に対して、教育委員会ではどのような支援を行っているのか、併せて教育長に伺います。

A  高田直芳 教育長

学校では、教員の卑劣な行為によって被害を受けた子供が、泣き寝入りすることなく、安心して相談できる体制をどのように整えているかでございます。
私は、教職員が、信頼を寄せてくれている児童生徒に対し卑劣な行為を行うことは言語道断であると強く思っております。
また、児童生徒がそのことを誰にも相談できずに辛い思いをすることは、あってはならないことだと考えております。
学校には、全ての教職員が様々な場面で児童生徒の変化を見逃さず、速やかに対応する相談体制づくりが求められております。
そのため、学校では管理職がリーダーシップを発揮し、担任一人任せにするのではなく、養護教諭や教育相談担当の教員もそれぞれの専門性を生かし、児童生徒の悩みや相談に丁寧に対応するよう努めております。
また、令和元年度からは、プライバシーが守られるよう配慮した上で、児童生徒が電話で、県教育局の職員に直接相談できる窓口を設置しております。
今後、改めて被害を受けた児童生徒の心のケアという視点も踏まえて、児童生徒がいつでもどこでも悩みを相談できる体制づくりに、しっかりと取り組んでまいります。
次に、高校では転校することが困難な状況もある子供に対して、教育委員会ではどのような支援を行っているのかについてでございます。
被害を受けた生徒が、周囲からの様々な偏見や無理解のために、学校に通い続けることが辛くなってしまうことはあってはならないことです。
各高校では、そのような生徒に対し、教職員で情報を共有した上で、保護者や関係機関とも連携して、生徒に寄り添った丁寧な対応に努めております。
また、教育局の職員が学校を訪問し、状況を確認した上で、被害を受けた生徒が安心して学校生活を送れるよう必要な支援を行っております。
議員お話の特別な事情を抱える生徒が転校を希望する場合については、丁寧に事情を聞き取り、必要な場合には転入学試験を受験できるよう、各高校を指導しております。
県といたしましては、市町村と一体となって、教職員の不祥事、とりわけ児童生徒に対するわいせつ事案の根絶に向けて、今後もしっかりと取組んでまいります。

 

 

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

 

 

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