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掲載日:2020年3月31日
Q 木下博信 議員(自民)
答弁に多用されるこの表現、知事はどうお考えになりますか。議会から県単独の取組を求められた場合によく聞かれるのが、「国や他県の動向を踏まえ」という答弁です。これを県の姿勢として是認されますか。必要な対策であると考えるなら、国に対して現場から新たな制度の必要性を伝える。そして、その実現までの間、県としてできることをするのかしないのか、あり得るのはその選択肢だけだと私は思います。
国や他県の動向を見ながらということは、「自主的な判断、自治を放棄しています」と明言するようなものです。「まだ着手すべき状況にない」「こういう状況で県単独で取り組むべきではない」と明確な姿勢があるなら、そう答えるべきですし、そうでないなら周りの様子を見て考えるというのでは主体性がなさ過ぎます。
市町村の現場では、国や県に提案し、その実現に至るまで単独で行っている事業はたくさんあります。現場で困っている方を「国や県が動かないから」と、そのままにしておくことができないからです。ですから、県が周りを見ている余裕があるということは、県民に本当には向かい合っていないということにもなりかねません。主体性を手放し、「県民と向き合うことを避けています」と言うかのごときこの答弁、知事は続けさせるお考えでしょうか、お考えを聞かせてください。
そして、「今後とも」という答弁、ある側面で足りていないという認識からの議員の質問に対して、あれこれ説明しながら「今後とも」という答えをするということは、「不足だと提案いただいていますが、既にやってます」という否定の答弁であると感じます。「本当に誤解していて、我々がこのようにやって成果が出ています」ということなら、問題はないでしょう。しかし、「足りない」「至っていない」と思われる状況でも、「今後とも」と答えているケースがあります。質問した議員からすると、「やっていますので御理解をよろしく」としか聞こえません。この「今後とも」という答え方についても、知事はどう考えるのか、お考えをお聞かせください。
A 大野元裕 知事
「国や他県の動向を踏まえ」という答弁を続けるのかについてでございます。
議員御指摘のとおり、私も、県民と向き合った上で主体的に施策に取り組むことが重要と考えます。
知事就任以来、県政を運営する上で、「県民本位、県民が主語の県政の推進」を重視しております。
職員に対しては、今一度原点に立ち戻り県民目線で物事をしっかりと見て、県民の声に耳を傾けるよう話をしています。
国に対しても、県民目線で主体的に施策に取り組むという観点から、制度改正や施策支援などの要望をこれまで積極的に行ってまいりました。
こうした姿勢を答弁にしっかりと盛り込むことは極めて重要だと考えています。
一方で、国が法令や制度の改正を検討している場合、それと歩調を合わせなければならない時もあります。
例えば、新型コロナウイルス対策について国は法令を改正した上で、全国一律の感染拡大防止策を講じるため、県は国の動向を踏まえた対策を行わなければなりません。
しかしながら、このように国の動向を見極めつつも、例えば、学校の休業措置の具体については、政府より正式な通知が来る前に県として決定し、公表する等、自立的、主体的、積極的に動かしてまいりましたが、この場合でも、国の動向を同時並行して注視する必要があると考えています。
また、本県の取組をより効果的にするため、他県の先進事例を参考にする場合もございます。
例えば、他県が取り組んでいるSDGsの良い点を参考にすることで、本県にふさわしいSDGsを推進することができます。
「国や他県の動向を踏まえ」という答弁はこのような場合に使用するべき言葉だと考えております。
次に、「今後とも」という答弁をどう考えるのかについてでございます。
議員御指摘のとおり、改善せずに単に今までどおり行っていくことを「今後とも」という言葉で表現しているとすれば大きな問題だと私も思います。
ただし、「今後とも」を使用する方が望ましい場合もあります。
例えば、臨時財政対策債の廃止という、実現していない国の制度改正の要望は「今後とも」行う必要があります。
また、国道254号線や125号などの道路は、継続して整備する必要があり、「今後とも」を使わせていただきたいと思います。
このように、現在の取組を継続して実施しなければならない状況であれば、「今後とも」という言葉を用いることは適切と考えており、これまで以上に分かりやすい答弁に努めてまいります。
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