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掲載日:2023年3月13日
Q 小島信昭 議員(自民)
埼玉高速鉄道線は、平成28年4月、国の交通政策審議会が浦和美園から蓮田駅までの延伸を、地域の成長に応じた鉄道ネットワークの充実に資するプロジェクトと位置付け、幾つかの課題も示されました。これを受け、有識者で構成されるさいたま市の地下鉄7号線延伸協議会の鉄道分科会により、平成30年2月に、浦和美園駅と岩槻駅間の延伸計画に関する需要予測パターンが五つ示されました。そのうち二つのケースで、国の補助制度の適用目安である費用便益費、B/C(ビーバイシー)が1を超えました。
更に平成30年度からは、埼玉県川口市、さいたま市の沿線自治体と埼玉高速鉄道株式会社、鉄道建設・運輸施設整備支援機構、東武鉄道株式会社、鉄道事業に知見を有する者、計6者による地下鉄7号線延伸実務関係者会議を立ち上げ、平成30年度に2回、令和元年度にはこれまで3回開催し、答申の課題解決に向けた検討が行われています。
さいたま市の地下鉄7号線延伸事業特別委員会の資料によると、埼玉県とさいたま市は共同で課題解決のため、建設計画や運行計画の調査検討を実施し、その調査項目は快速運転の検討、地上高架区間の構造検討、地下鉄7号線岩槻駅の構造検討として、その建設費のまとめとなっています。
1月15日に公社事業対策特別委員会の視察で、神奈川県の相模鉄道を調査してまいりました。相模鉄道は都市鉄道等利便増進法に基づき、国と地方自治体が総事業費の3分の1ずつを補助し、残りを鉄道運輸機構が資金調達して鉄道施設の整備を行い、営業主体が施設使用料を支払う受益活用型上下分離方式で延伸事業を推進しています。現在は相鉄JR直通線が整備され、海老名方面からJR新宿駅を経由して、大宮や川越駅まで乗り入れが実現しております。
今後、相鉄東急線直通線として新横浜、日吉まで延伸整備し、地下鉄南北線を経由して埼玉高速鉄道線への乗り入れも検討されています。両線とも埼玉、東京、神奈川の新たな広域ネットワークの構築となり、アクセスの向上とともに、地域間の連携と活性化につながります。
大野知事は、さいたま市地下鉄7号線延伸事業化期成会、埼玉商工会議所、学校法人目白学園の延伸についての要望に対し、知事選の公約にしており、「政治的な決断をさせていただきたく、関係部局と進めたい」と意欲を示し、さいたま市の清水勇人市長は定例会見で、「延伸の判断は基本的に実現する方向で進めている。一日も早い鉄道事業者による事業着手を目指したい」と、延伸実現に向けて取り組む考えを強調との報道がありました。
知事の公約にしており、「政治的な決断をさせていただきたく」とは、極めて重い言葉であり、県民の方々の期待も高まるばかりであります。リーダーシップを発揮し、延伸に向けた具体的なスケジュールを示して推進すべきだと考えますが、延伸に向けた知事の決意をお伺いいたします。
A 大野元裕 知事
議員お話しのとおり、さいたま市が設置した地下鉄7号線延伸協議会では、試算した五つのケースのうち、二つのケースで費用便益比、B/Cが1を超える結果が示されました。
一方、今後取り組むべき検討課題として、まちづくりの実施、快速運転や岩槻駅での結節方法等についての鉄道事業者との調整などが示されております。
協議会で示された課題を解決するために、さいたま市は、県と埼玉高速鉄道株式会社、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構などによる実務関係者会議を設置しました。
この会議において、先に示された課題の共有や整理を行い、解決案について調査や協議を行っているところです。
また、協議会で試算したB/Cが1を超えるケースは、まちづくりの実施が前提となっています。
県としては、必要な需要創出のため、さいたま市にはしっかりと取組を進めていただきたいと考えております。
一方で、私は、知事選に際し、あと数マイルプロジェクトを公約として掲げました。
公約に記載した個別の路線は、交通政策審議会答申に位置付けられた路線もあれば、そうでない路線もあり、また、事業性の評価も様々な状況です。
令和2年度は有識者会議を設置し、将来人口や需要、新技術の動向、これまでの経緯などを踏まえながら議論していただきたいと考えております。
その中で、地下鉄7号線の延伸は、答申に明確に位置付けられた路線であり、長きにわたって地域の方々の強い熱意と期待が込められた事業であると承知しています。
「日本一暮らしやすい埼玉県」の実現に向けて、さいたま市に取組を促すと同時に、しかるべき時期に私自らが判断するためにも、まずは、個別の課題の解決が早急に図られるようしっかりと取り組んでまいります。
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