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掲載日:2019年7月12日

令和元年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(永瀬秀樹議員)

災害拠点病院の備蓄強化について

Q   永瀬秀樹   議員(自民

平成時代最後の昨年は災いの年でした。西日本豪雨、北海道胆振東部地震などによりこれまでに経験したことのない事象が起こり、重要インフラの機能に支障を来すなど経済や生活に重大な影響が発生しました。災害時に人命を守るために機能を確保する必要がある重要インフラは病院です。国は、災害時に24時間体制で患者を受け入れる災害拠点病院について、近年多発する激甚災害時にもその機能が保たれるべく、広域災害やブラックアウトを想定し、外部からの供給がなくても病院機能を3日間程度維持させるため、これまで「確保する」としていた自家発電設備の燃料を「備蓄が必要」に変更し、また、診療に必要な水を少なくとも3日分は確保するよう指定要件を厳格化する方針を固めたと仄聞しています。
国の調査結果によれば、全国736の災害拠点病院のうち、燃料の備蓄が3日未満の病院数は114カ所、受水槽の容量が3日未満で地下水も利用できない病院が177カ所に上ります。
1点目として、本県の21カ所の災害拠点病院のうち、燃料の備蓄が3日未満の病院は何カ所か、また、水の備蓄が3日未満で地下水が利用できない病院数は何カ所あるのかお教えください。
また、国は緊急対策として、自家発電装置の燃料確保と給水設備の増設等整備が必要な災害拠点病院に対しては整備に要する経費の一部を支援し、災害拠点病院の指定を担当するよう都道府県を通じ、2020年度末までに対応するよう求めるようです。自然災害時に県民の生命を守る重要インフラである災害拠点病院は、あらゆる災害に際してその機能を発揮できるよう平時から整備を進めることが必要であり、私は今回、災害時にも医療機能を保つための整備が必要であることが明らかとなった災害拠点病院については、早急に指定要件を充足させるよう、県としても支援していくべきと考えます。
県はどのように支援していきますか、公立病院と民間病院それぞれに対しお教えください。
以上、2点について保健医療部長の見解をお聞かせください。

A   関本建二   保健医療部長

まず、燃料の備蓄が3日未満の病院数、水の備蓄が3日未満で地下水が利用できない病院数についてでございます。
停電や断水という状況になっても医療を継続していくには、発電のための燃料や診療に必要な水を確保する必要があります。
災害拠点病院の指定に当たっての現行の自家発電に関する要件は、通常時の6割程度の発電容量の自家発電機を保有し、燃料については3日分程度備蓄するか、協定団体からの供給ルートを確保することとなっております。
タンクの容量などの事情により、燃料の備蓄が3日未満の災害拠点病院は7病院あります。
また、水については適切な容量の受水槽の保有や停電時にも使用可能な井戸設備の整備、優先的な給水協定の締結などの定めがありますが、日数の要件はありません。
受水槽の容量などの事情により水の備蓄が3日未満で、地下水が利用できない病院は3病院あります。
次に、災害時にも医療機能を保つための整備に対し、県は公立病院と民間病院それぞれにどのように支援していくのかについてでございます。
現在、民間の災害拠点病院に対しては、非常用自家発電設備の燃料タンクの増設や井戸設備の整備、受水槽の整備などに要する経費の3分の1を補助する制度がございます。
公立の災害拠点病院に対しては、設置団体が同様の対象事業に充てた病院事業債の元利償還金の全額を一般会計から繰り出した場合、その65%に対して普通交付税が措置されます。
現在国では燃料や水の備蓄を中心に災害拠点病院の指定要件の見直しについて議論が行われています。
議論の方向を見据え、早急に災害時の備えを盤石なものとするため、災害拠点病院に対しこうした財政支援制度の積極的な活用をより一層強く促すとともに、国に対し財政措置の上乗せや診療報酬の更なる加算を要望してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。  

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