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掲載日:2020年7月8日
Q 石川忠義議員(県民)
この質問は、昨年2月議会の一般質問と今年2月の予算特別委員会で質疑をしました。街路樹の管理は、樹木の育成を阻害しないように進めるべきだという質問です。
県では毎年、樹種によって年を2期に分けて街路樹のせん定をしています。街路樹のせん定に当たっては、昨年2月の一般質問への答弁で、街路樹・樹形再生マニュアルを踏まえて、業者への発注時の仕様書にマニュアルを遵守することを明記するよう各県土事務所に指導するとしていました。そして、その後には各事務所に街路樹・樹形再生マニュアルの遵守を仕様書に明記するよう指導する文書が出されたことも確認をしました。
私としては、実務を担う業者への仕様書に明記をしたことで、自然樹形を基本にしたせん定方法の改善を期待しましたが、残念ながら、実際には従前とほとんど変わるところは感じられませんでした。路線単位での一律のぶつ切り、強せん定を多くの路線で目にしました。沿道住民からの苦情や要望、交通環境への支障がないように、樹木、区域によっては強せん定もやむを得ないところもあるかもしれません。しかしながら、この場合でも必要最低限の範囲内で発注し、美しい景観をつくり、防災機能や生活環境に潤いを与える街路樹の管理においては、不要なせん定をすべきではありません。同一路線ということで、せん定の必要がないと思われる樹木を強引に左右対称に切りそろえたり、周囲に電線や工作物がないところであるにもかかわらず、樹木を低く小さく切りそろえたり、周りとは不釣り合いな低い樹高に高さをそろえるぶつ切りなどはやめるべきです。
もともと街路樹・樹形再生マニュアルは、強引なせん定やぶつ切りなど樹木に負荷をかける管理方法によって、倒木やそれによる県民への被害が生じたことから、これを防止するために県が自ら定めたものです。樹木の育成を阻害するような管理方法を改めるべきですが、県土整備部長の考えを伺います。
A 西成秀幸 県土整備部長
街路樹の管理につきましては、木の種類や成長の度合いに応じて、せん定方法や時期を検討し、計画的にせん定をしております。
県内では、大きく育った街路樹の枯れ枝が落下し、走行中の車両にぶつかる事故などが発生しています。
このような事故を防止するため、交通量の多い幹線道路では一定の規模で強めのせん定を行い道路利用者の安全確保に努めております。
このような場合におきましても、強めのせん定後には枝抜きせん定などを実施し、新芽が出て自然な樹形が再生されるよう配慮しております。
また、道路利用者や地域住民の方々から様々な要望が寄せられ、随時せん定を行う場合がございます。
これらのせん定を行う場合には、議員の御指摘もふまえ、木の成長度合いや周辺の状況を考慮し、せん定方法やせん定が必要な街路樹を選んでまいります。
また、平成29年度は「街路樹・樹形再生マニュアル」の作成に携わっていただいた樹木医を講師としてお招きし、県土整備事務所の職員を対象とした街路樹せん定に関する講習会の開催を予定しております。
この講習会を通して、街路樹せん定に対する職員の技術力の一層の向上に努めてまいります。
併せて、せん定作業を行う業者に、マニュアルの内容を十分周知していただくよう、一般社団法人埼玉県造園業協会に協力を要請してまいります。
今後とも、街路樹の美しい景観に配慮するとともに、地域の方々や道路利用者の皆様が安心して道路を利用できるよう、適正な街路樹の管理に努めてまいります。
再Q 石川忠義議員(県民)
交通量が多いところは、一定の規模で強めのせん定をしているということでした。これが要因なんですよね。一定にしてしまっている、実情に応じていないんですよ。今、事務所で発注するときに、樹高ですとか幹回りで、例えば見本の目標樹形を考えて、その一本をモデルにして、この路線全部これと同じにしてというような発注の仕方だから、頼むと全部、必要のないところも切られたりしている場合が見受けられます。同じ路線でも、電線がなかったりですとか、住宅がなかったりですとか、いろんなケースがあるんです。今県のほうからいただいた資料ですと、大体10分の1ぐらいが一本一本の発注になっていて、それ以外は、やっぱり路線ごとに発注しているんですよ。そういうところを見直さないと、やっぱり実情に合ったものにはならなくて、一定のものになってしまうと思うんです。ここも検討していくべきですが、いかがなのか、考えを伺います。
再A 西成秀幸 県土整備部長
交通量が多いところでは、一定の規模でせん定をしているという答弁をいたしましたが、強せん定は大きくなった木の全体を小さくするために、再生するためにいったん小さく切りそろえて、それを長年かけて再生、元の木に戻していくというやり方でございます。
そのため、ある程度統一して木をせん定していかないと、その段階段階でばらついたり、統一がとれないということで、逆に見栄えが悪いということがございます。
ただ苦情に対して、いろいろな切り方をどうすれば良いのか、まだまだ研究する余地があると思いますので、いろいろな専門家の方の意見を聞きながら、どういったせん定方法がその地域に一番良いのかということにつきましては、今後いろいろと検討させていただきたいと思います。
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