令和6年6月定例会 「経済・雇用対策特別委員長報告」

委員長　美田　宗亮

経済・雇用対策特別委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されております案件は、「中小企業の振興、先端産業の推進、企業誘致及び働き方改革の推進を含めた雇用に関する総合的対策」でありますが、今回は、「埼玉県経済の動向と経済・雇用対策について」審査を行いました。
審査に当たりましては、執行部から詳細な説明を受け、その後、質疑を行いました。
以下、主な論議について申し上げます。
まず、「企業の価格転嫁に向けた取組について、価格交渉に役立つ各種支援ツールは需要の高いサービスであり、スマートフォンでの作業に慣れている方が多いことを踏まえると、ウェブベースなど、ユーザーの視点に立った改善が必要ではないか。また、価格転嫁の推進に当たり、労務費の転嫁は避けて通れないと思うが、取組はどうか」との質問に対し、「ツールについては、非常に便利だと、おおむね好評を頂いているが、使いにくい部分があれば、そういった声を集めてできるだけ改善するように努力していく。また、労務費の転嫁については、価格転嫁サポーター等が、価格交渉支援ツールを用いてスムーズに交渉できるよう、働き掛けなどを行っている。加えて、労務費の転嫁に向けたツールの機能として、現在は毎月勤労統計調査の一つのデータしか入っていないため、今年度は、業種別に種類を増やし、業種や企業の実態に応じて使い分けができるようにして、よりエビデンスが高まるツールに改良することで、労務費の転嫁を推進していきたい」との答弁がありました。
次に、「DXコンシェルジュの体制強化について、課題と取組内容はどうか」との質問に対し、「これまでパートナー企業とのマッチングでは、単発のソリューション提供がメインであり、例えば、企業内で販売、総務、財務と別々にシステムを導入したことでデータ連携ができていないなどの相談を受けた際、システムを統合するまでの対応ができていなかった。今年度は、総合的なデジタル化に対応できるよう、マッチングから一歩踏み込み、システム分析を踏まえて総合的な仕様を作成し、マッチング後は伴走支援するサービスを新たに追加したところである」との答弁がありました。
以上、審査経過の概要について申し上げましたが、「中小企業の振興、先端産業の推進、企業誘致及び働き方改革の推進を含めた雇用に関する総合的対策」につきましては、今後とも引き続き審査する必要がありますので、閉会中の継続審査事項として御決定くださいますようお願い申し上げまして、本委員会の報告を終わります。

 

• 注意：氏名の一部にJIS規格第1・2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。