トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和6年6月定例会 > 令和6年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 > 6月21日(金曜日) > 萩原一寿(公明) > 令和6年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(萩原一寿議員)
ここから本文です。
ページ番号:255296
掲載日:2024年7月12日
Q 萩原一寿 議員(公明)
日本で働く外国人労働者は昨年の調査で約204万人となっており、JICAの試算によると2040年には現在の3倍の674万人が必要とされています。
今月13日、外国人技能実習制度を廃止し、新たな外国人人材の確保を目的とした育成就労制度を創設する出入国管理及び難民認定法などの改正案が国会で可決、成立。2027年までに新制度がスタートする予定です。
これまで技能による国際貢献を目的とし、最長5年の滞在となる技能実習制度から、基本3年で一定の専門性、技能を持つ水準まで育成し、長期間産業を支える人材の確保を目指す育成就労制度に変わります。新たに始まる育成就労制度では、それまで認められていなかった転籍が一定の要件で可能になります。
これによって、外国人労働者を取り巻く雇用の在り方が大きく変わっていくと思います。その一つとして、労働者の権利保護が進むこと。その一方で、転籍によって、それまでよりも外国人労働者が働く現場からのニーズや課題が増えていくのではないでしょうか。
それらに対応できるよう、県としても相談体制を充実させるべきと考えます。現在、本県では、外国人の相談を北浦和にある外国人総合相談センター埼玉で行っています。そこでは、入管制度や法律相談、福祉相談などに対応しています。
労働相談にも対応しておりますが、主に国の相談機関を紹介しています。労働相談は生活に直結する問題であるので、できる限り対面の相談で対応すべきです。
そこで、知事に質問です。
現在、外国人総合相談センター埼玉が担っている労働相談業務について、ハローワークや埼玉労働局など国の機関を入れ、ワンストップで対応できるようにすべきと考えますが、御見解をお聞きします。
また、外国人労働者の雇用について、経営者からの相談にも幅広く対応できるようにすべきです。あわせて、知事に伺います。
A 大野元裕 知事
企業の人手不足が深刻化する中、外国人を労働力として期待する声は年々高まっており、国の統計によれば、県の外国人労働者数は、令和5年10月末現在で約10万4千人と、平成19年に届出が義務化されて以降過去最高となっております。
県では、外国人総合相談センター埼玉において、外国人からの生活や労働など幅広い相談に13の言語で対応しております。
外国語が堪能な相談員が幅広く丁寧に話を伺い、内容によってはより専門的に対応できる県や国の窓口につなぐなど、関係機関と連携することにより、全ての機関が同じ場所になくても適切に相談が受けられる体制を整えております。
次に、経営者からの相談にも幅広く対応すべきについてであります。
企業からの外国人材の雇用に関する相談については、企業の経営課題の一つとして捉え、埼玉県産業振興公社に外国人人材活用支援アドバイザーを配置して助言を行っております。
さらに、外国人労働者や企業の双方に役立つ情報を発信するポータルサイトの開設を準備しているところであります。
他方、議員お話しのとおり、外国人材の転籍が可能となる育成就労制度の導入に伴い、現場からのニーズや課題の増加に対応した支援が必要になってくるものと考えます。
これまで相談の中心だった在留資格や労務管理への対応にとどまらず、今後は、人材確保やその定着などに関する支援がより一層重要となると思います。
そのため人手不足対策の選択肢の一つとして、国内外で外国人労働者を確保する競争が激化する中、「選ばれる埼玉県」となるよう、更なる支援について検討を進めてまいります。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください