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掲載日:2023年12月28日
Q 高木功介 議員(自民)
スマートシティをはじめ、DX社会が災害にぜい弱であってはいけないと考えております。令和4年6月定例会において、私が一般質問をいたました火山災害に対する取組について触れましたが、火山灰の被害は都市のインフラを壊滅させると危惧いたしており、対策が急がれます。
さて現在、多くの人々がスマートフォンを使用して情報収集をし、都市での生活をいたしております。スマートシティにおいて、こうしたツールを活用して、より快適な生活ができるように整備が進められております。
ところで、私は東日本大震災の折に都内において携帯電話の回線がパンクしてしまい、公衆電話の回線を利用して連絡が取れたという経験があります。それから12年半が経過しております。私は先日、12月3日に秩父夜祭に伺ったのですが、多くの人々が携帯電話で連絡を取り合っているため、携帯電話回線はパンクしてしまい、長時間にわたり連絡が取れませんでした。スマートフォンでインターネットにアクセスを試みても、これもパンクしている状態で開くことすらできません。大手チャットアプリも通信ができない状態でした。東日本大震災の時と状況は変化していないように感じております。これが震災など、大規模災害など、緊急事態の際には、もっと多くの方々が電波を使用するため、更に回線がパンクしてしまうと予想されます。非常時には、混乱により情報の分断、錯綜、氾濫やパニックなどが起こりかねません。そうした厳しい環境下においても、人の命に関わる判断や意思決定を時間をかけずに行うことが求められます。そのためには、正確な情報を得られる環境が必要になります。
内閣府防災担当は、令和2年6月の「防災×テクノロジー」タスクフォースのとりまとめにおいて、AIを活用した防災チャットボットのスマートフォンを通じて一人一人の状況を考慮し、適切な避難行動を促す情報を提供、住民等から現地の災害情報を収集する推進方策を示しました。
なお、このチャットボットとはSNS上でAIロボットが人間に代わり利用者と自動的に対話するシステムのことです。しかし、スマートフォンが使用できればの前提でのチャットボットであり、これらの優れたシステムも通信が不安定なら使うことができません。
非常時の通信に関して言えば、高高度基盤ステーション、HAPSを介した携帯端末向け直接通信サービスシステムが挙げられます。これは成層圏に無人飛行機などを飛ばし、それを通信基地などが広域に通信サービスを提供する仕組みですが、まだ開発段階です。現在、稼働している衛星通信サービスは、降雨や地磁気嵐などの影響を受けると、正常に作動しません。衛星通信も万能ではなく、故障に対するバックアップが必要です。伝書バトはいい案かもしれません。
このようにレジリエントなインフラ整備は課題が多いと思料いたしますが、埼玉県においてDX社会における災害時の具体的方策について、危機管理防災部長の答弁を求めます。
A 犬飼典久 危機管理防災部長
災害時に通信障害が生じた場合、避難情報や避難所開設情報といった県から発信する災害情報が県民に届くまで時間を要するおそれがあります。
このため、災害に備え、電気通信事業者と、災害時における通信障害復旧に関する協定を締結し、通信障害の状況により移動基地局の配備を要請するなど、できるだけ県民が通信できるよう取り組んでおります。
また、県の要請により、携帯電話事業者が所有している無線LANを無料開放する取組も、通信障害への対策の一つとして有効です。
災害時の通信障害に備え、適切な対応が取れるよう平時から通信事業者と様々な訓練を重ねることが重要であると考えております。
国では、議員お話の「高高度基盤ステーション」を活用した取組や、衛星を活用した通信機能の高度化など災害時の安定した通信について検討を行っておりますが、開発途上の段階であり、国の動向を注視する必要があると考えております。
県といたしましては、災害時に県民へ確実に災害情報を伝えられるよう、通信事業者と密接な連携を図るとともに、最新技術の活用についても積極的に検討してまいります。
再Q 高木功介 議員(自民)
先ほどの御答弁の中で、通信業者と綿密に日々の情報交換をし、考えて、移動基地局などを使うというふうに言われておりましたけれども、大規模災害の時に移動基地局で対応できるのかというところを確認のために、1点、危機管理防災部長に再答弁をお願いいたします。
再A 犬飼典久 危機管理防災部長
通信事業者に確認したところ、災害時、留意する点につきましては、停電対策、代替施設での復旧が可能かどうかの有無、そして、通信集中化に伴う対策、これが大きな柱になるということを聞いております。
そのため、平時から通信事業者と連絡を密にし、訓練も重ねながら、しっかりと対応をしていきたいと考えております。
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