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掲載日:2022年7月12日

令和4年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(逢澤圭一郎議員)

下水道管路の適正管理について

Q   逢澤圭一郎 議員(自民)

6月8日、国道254号線沿いの歩道が陥没し、高齢男性が自転車ごと3メートル転落したという事故がありました。おけがをされた方には、心よりお見舞いを申し上げます。幸い命には別状はないということでしたが、あってはならない事故が起きたことに対して、早急なる再発防止策を講じなければならないことは言うまでもありません。
今回の陥没の原因は、下水道管路が腐食し、土砂が下水と一緒に流されたことによるものだとの説明を受けました。しかしながら、この下水管路は、空気と汚水が混合し、硫酸がたまりやすく、腐食が進みやすい箇所として、平成20年から課題のある下水管路として認識をされていたということです。本年1月にも周辺の点検が行われたようですが、今回の陥没事故が発生する事態となりました。
なぜ14年も前に課題を認識されていたのにもかかわらず、これまで何もせずに放置をされてきたのか。地中埋設物だから見えないことを理由にこれまで放置をしていたとしたら、大きな問題です。事故に至ることになった背景を、適正管理の目線を含め、下水道事業管理者に御答弁を求めます。

A   今成貞昭 下水道事業管理者

今回、道路陥没に巻き込まれ、怪我をなされた方や御家族に対し、大変申し訳なく、心からお詫び申し上げます。
流域下水道では、管理エリアをいくつかのグループに分け、5年に1度、グループごとに順次、下水道管の点検を実施しております。
点検は、TVカメラや目視などで行いますが、下水道管の構造上から点検が困難な箇所が一部ございます。
当該箇所も、点検困難箇所に該当し、本年1月の点検でも内部が十分に確認できませんでした。
点検困難箇所については、耐用年数前でも順次、下水道管の改修や2系統化する工事を進めてきたところであります。
当該箇所についても、点検口を設置するなど、点検が行いやすくなるような改修を検討していた矢先、事故が発生いたしました。
もっと危機管理意識をもって対応すべきとの御意見については、真摯に受け止めなければならないと存じます。
そこで、今回の事故を受け、点検困難箇所について、先週から早速、緊急調査に着手しました。
具体的には、路面の下の空洞の有無を調べる路面下空洞調査などを実施し、異常が発見された際には、速やかに修繕をしてまいります。
また、下水道局内に立ち上げた検討会において、下水道管の点検手法の見直しを進めるなど、再発防止に向けて局を挙げて全力で取り組んでまいります。

再Q   逢澤圭一郎 議員(自民)

点検困難箇所の改修を検討していたということですけれども、検討している時間が長過ぎませんか。それを一般的に放置と言うんです。特に地中埋設物は、管理者と工事関係者しか状況を知り得ないものです。私たちには、どのような状況になっているのか分からない。地面に突然穴が空くことなど、地震でもない限り、誰も想定できないものです。今回の事故が起きたことで、本県の下水道の安全性の信用はなくなったと言っても過言ではありません。
現在、県内で、硫化水素による腐食が進んでいる老朽問題箇所は一体どれぐらいあり、改修に向けての計画は立てられているのか、御答弁を求めます。

再A   今成貞昭 下水道事業管理者

本来、安心安全であるべき下水道施設におきまして、県民の方に怪我を負わせ、また、御質問にありましたように、県民の皆様に不安を与えてしまったことにつきましては、痛恨の極みでございます。
今回の事故を教訓に局内の危機管理意識を更に醸成していく必要があるということを痛感しています。
県内で硫化水素による腐食が進んでいる問題個所でございますが、硫化水素による腐食が進んでいる可能性がある箇所ですが、今回の箇所も含めまして13か所、総延長約3キロメートルでございます。
現在、これらの改修箇所につきましては、大半は改修計画はございませんが、先ほど御答弁申し上げた検討会におきまして、早急に詰めてまいりたいと思います。

再々Q   逢澤圭一郎 議員(自民)

そもそも昭和40年代に建設が開始された下水道管路の維持は適正に行われているのか、これは甚だ疑問です。埼玉県下水道局の管理する下水管路は、現在438キロメートル、その中で今問題箇所が13か所と、この改修計画をまとめるという御答弁であったかと思いますけれども、今回の川島町の歩道陥没も、現在は応急復旧で止まっております。
下水道事業の令和3年度決算は20億円の黒字、累積の黒字が100億円超と聞いております。陥没箇所の本復旧、他の問題箇所の改修工事、そして下水道管路の適正管理に向けた耐震化、長寿命化の計画について、具体的な答弁を求めたいと思います。

再々A   今成貞昭 下水道事業管理者

今回の陥没箇所については、現在応急処置を行いまして一定の強度は回復できていると思いますが、本格的な復旧を急いでしなくてはいけないということは御質問のとおりでございます。
今回の陥没箇所の本格的改修については、先ほど御答弁申し上げたとおり、先週から着手した緊急点検の結果を踏まえ、改修箇所の距離・工法を早速詰めまして、早急に本格復旧に着手してまいります。
今回の陥没箇所以外の問題箇所につきましては、同様に緊急点検結果により不具合箇所が見つかった場合は、計画的に長寿命化を行ってまいります。
局内で策定されたストックマネジメント計画がございますので、それを踏まえてしっかり取り組んでいきたいと思います。
耐震化については、かねてからストックマネジメント計画で対応しておりますが、特に、緊急輸送道路下の中小口径管を優先して対策を進め、令和5年度末の対策完了を目指して、現在、鋭意取り組んでいるところです。
今回の事故の教訓を踏まえて、スピード感をもって取り組み、県民の安全・安心な下水道の維持・管理に全力で取り組んでまいりたいと思います。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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