トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和3年2月定例会 > 令和3年2月定例会 代表質問・一般質問 質疑質問・答弁全文 > 千葉達也(自民) > 令和3年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(千葉達也議員)
ここから本文です。
ページ番号:195292
掲載日:2024年3月21日
Q 千葉達也 議員(自民)
病院において新型コロナウイルス感染症の影響で大きく変化したことがあります。それは、入院患者さんに対して誰もお見舞いに来てくれないこと、さらには小児がんの患者さんに対して家族の面会も禁止されていることなどが挙げられると思います。
長い入院生活を送られた患者さんから、Zoom、LINE、ユーチューブに救われたというお話をお伺いすることができました。つまり、ネット環境のない病室では、精神的に追い詰められている患者さん、家族とお話すらできない小児がんの患者さんなど、心の安定が得られず、治癒力が大きく低下している患者さんが数多く存在するということです。
今、コロナ禍で外部との接触ができない状況下、がん患者、筋ジストロフィーやろう者などの障害者など、多くの患者さんたちにとって病院でWi-Fiを使えることが、外部とのコミュニケーションのために本当に重要になっているのです。
病室内のWi-Fiの整備について昨年の9月に執行部にお伺いしたところ、埼玉県としては調査したことがなく、資料がないとのことでした。先日、#病室WiFi協議会のホームページを確認したところ、日本には民間、公共を合わせて約9,000の病院があり、既に81.1%の医療機関がWi-Fiを導入していますが、患者さんなどにWi-Fiのアクセスを提供しているのは、27.3%にとどまっているそうです。
病室へのWi-Fi導入に関しましては、医療機器に影響を与える、セキュリティが不安など様々な誤解が世の中に広がっております。国立がん研究センター中央病院、がん研有明病院、中国中央病院、さいたま市立病院など、病院内のみならず病棟にもWi-Fiが整備されておりますが、現時点で問題は発生していないとのことです。
デジタルトランスフォーメーション、いわゆるDXやデジタル庁設置など社会のデジタル化が声高に推進され、国連では「誰一人取り残さない」をスローガンに掲げております。そして、我が埼玉県の大野知事も、「県民の誰一人も、どの地域も取り残すことのない日本一暮らしやすい埼玉の実現に向けて県政を推進してきました」とおっしゃっておりました。
今、日本、埼玉県におきましては、駅でもホテルでも、ありとあらゆる場所でWi-Fi接続が当たり前の時代となっております。入院患者さん誰一人も取り残すことのないように、病室へのWi-Fi接続を進めるべきだと考えます。
そこで伺います。
民間病院に先立って、埼玉県立病院が旗振り役となる必要があります。循環器・呼吸器病センター、がんセンター、小児医療センター及び精神医療センターの病室では、現在、Wi-Fiを導入していません。なぜ導入しないのか、その理由と今後の取組について、病院事業管理者にお伺いいたします。
A 岩中督 病院事業管理者
県立4病院では、医療用のWi-Fiは整備されておりますが、患者や外部訪問者のインターネット接続用のWi-Fiは、経費の問題もあり、一部病棟を除いて導入しておりません。
精神医療センターでは治療上の観点からスマートフォンの持ち込みを制限しておりますが、他の3病院では患者向けWi-Fiの整備は医療の質の向上に有用だと考えております。
小児医療センターでは、親の発熱等で面会ができない子ども達にスマートフォンを貸し出し、親とのビデオ通話のサービスなども既に行っています。
今後、地方独立行政法人化を契機とし、患者向けWi-Fiの整備を含めた、患者サービス向上の取組について検討を始めてまいります。
再Q 千葉達也 議員(自民)
先ほど今後、地方独立行政法人化を契機として患者向けのWi-Fiの整備を進めるというふうな、患者サービスの向上の取組について検討を進めていくとの答弁がありました。
具体的に患者向けのWi-Fi整備の検討はどのように進めていくのか、病院事業管理者にもう一度お伺いいたします。
再A 岩中督 病院事業管理者
具体的な整備についてでございますが、まずは、入院日数が長くて、かつ、普段でも面会制限のある無菌室の病棟であったり、あるいは、少しでも多くの方々に長時間にわたる面会を提供したい緩和ケア病棟など、療養環境の改善が特に有用であると思われる病棟から、まず検討を始めたいと思っています。
病院全体へのWi-Fi設置に関しましては、これらの病棟への導入後、その効果を検証させていただいて、段階的に進めさせていただきたいと考えております。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください