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掲載日:2023年12月18日
Q 村岡正嗣 議員(共産党)
特別支援学校の過密問題では、我が党は繰り返し解消のための増設整備を求めてきました。現在、コロナ禍の下、基礎疾患を持つ子供たちの多く在籍する特別支援学校では、とりわけ3密から身体的距離を取ることが大切です。
しかし、現状は深刻です。文部科学省が発表している令和元年度公立特別支援学校の教室不足調査結果によると、埼玉県は187の教室不足とあります。そうした中、埼玉県特別支援教育環境整備計画に基づき、これまで戸田かけはし高等特別支援学校や(仮称)県東部地域特別支援学校の整備や松伏・宮代・上尾南・北本高校内の分校設置が決められています。これまでの計画で、187の教室不足は解消されるのでしょうか。今後見込まれる更なる増加にも対応できるのでしょうか。私は、整備計画の見直しが必要だと考えますが、以上、教育長の答弁を求めます。
特別支援学校の教室不足の根本原因は、1教室は何人で使うなどの設置基準がないことですが、中央教育審議会は9月28日、ついに特別支援学校設置基準の策定や教室不足の解消に向けた施設整備の推進を国に求めました。長年、関係者が切望していた設置基準ですが、現状が追認されたりする設置基準の作成では意味がありません。
そこで、策定に当たっては全ての特別支援学校の過密、マンモス校の解消と教室不足の抜本的な解消、特別支援教育の充実につながる設置基準とするよう、国へ強く要望していただきたい。教育長の答弁を求めます。
現在、戸田翔陽高校の敷地内に戸田かけはし高等特別支援学校が2021年4月の開校を目指して建設中です。ここに川口特別支援学校の高等部が移転してきますが、保護者の中には環境が変わることへの不安や今より学校が遠くなってしまうなどの不安の声も上がっています。是非、丁寧に説明していただきたいがどうか。
また、戸田かけはしの開校によって川口特別支援学校の過密はどの程度解消されるのか、来年度は小学部の入学者も激増すると聞いています。教育長よりお答えください。
私は、今年の2月定例会一般質問で、川口には肢体不自由児のための特別支援学校がないため、家から片道2時間、往復4時間かけて越谷特別支援学校に通学している肢体不自由児もいること、生徒も家族もあまりに重い負担を背負っている現状を紹介しました。その越谷特別支援学校自体も過密が大問題になっていることも訴えました。そして、川口に肢体不自由児のための特別支援学校を作るよう、当時の教育長に求めました。教育長は、「かなうことであれば、川口市内に肢体不自由特別支援学校の予算をお認めいただいた上で作ることができればと思い、川口市ともこれまで公的な施設の活用が可能ではないかなどについて相談してきておるところでございます」と答弁されました。
そこで教育長に伺います。
川口での肢体不自由児のための特別支援学校設置への検討状況と設置への決意をお答えください。
A 高田直芳 教育長
これまでの計画で187の教室不足は解消されるのか、今後見込まれる更なる増加に対応できるのか、整備計画の見直しが必要ではないかについてでございます。
県では、平成31年3月に策定した「埼玉県特別支援教育環境整備計画」に基づき、過密の著しい地域に、新設校や高校内分校の設置、校舎の増築を重点的に進めているところです。
しかしながら、児童生徒数は当面増加することが見込まれることから、私自身も過密状況の解消には更なる取組が必要と認識しております。
今後とも、将来の児童生徒数の推移を見極めながら、特別支援学校の過密解消に向けて取り組んでまいります。
次に、特別支援学校設置基準の策定にあたり、教室不足の解消と特別支援教育の充実につながるよう強く国へ要望すべきについてでございます。
現在、国において、特別支援学校設置基準の策定について検討されていることは承知しております。
特別支援学校の教育環境の充実につながるよう、引き続き様々な機会を捉えて国に強く要望してまいります。
次に、戸田かけはし高等特別支援学校への転学に際し、保護者の不安に丁寧に説明すべきについてでございます。
平成30年11月に、転学対象の児童生徒の保護者向けに説明会を行い、その際、一部の保護者の方から心配や不安の声をいただきました。
その後、延べ3回の個別相談会を実施し、保護者の方々の心配や不安を解消できるよう丁寧に対応してまいりました。
さらに、今年度も保護者向けの説明会を4回実施しております。
引き続き、保護者の方々が安心して児童生徒を新校に送り出せるよう丁寧な対応を行ってまいります。
次に、川口特別支援学校の過密はどの程度解消されるのかについてでございます。
川口特別支援学校は、この度の通学区域の再編により、小学部と中学部のみの学校となり、高等部の生徒100名程度が転学いたします。
一方、川口特別支援学校への新たな入学生や、草加かがやき特別支援学校など近隣の特別支援学校からの転入生が増えるため、今年度と比べ50名程度過密が解消するものと見込んでおります。
次に、川口での肢体不自由児のための特別支援学校設置への検討状況についてでございます。
川口市への肢体不自由特別支援学校の設置につきましては、川口市教育委員会との情報交換を今年度も継続的に行ってまいりました。
しかしながら、現時点では適切な施設や敷地の確保が困難であることなどから、難しい状況にございます。
そこで県では、児童生徒の通学における負担軽減が図られるよう、スクールバスの運行や通学区域の見直しなど、様々な観点から検討を進めております。
引き続き、川口市教育委員会と情報交換を行いながら、肢体不自由特別支援学校の設置の可能性も含め、教育環境の向上にしっかりと取り組んでまいります。
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