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掲載日:2023年5月2日
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お茶は普通の農作物とは異なり、畑で収穫された生葉の状態で消費者に売られることはありません。生葉を工場で加工することによって、初めてお店で売られている「お茶」になります。
ここでは、畑からやってきたお茶の葉が、工場でどのように姿を変えていくのかをご紹介します。
蒸機(むしき)
1.蒸熱(じょうねつ)工程/蒸す
お茶の葉は収穫後そのまま置いておくと、茶葉中の酸化酵素の働きで茶色く変化します。そこで、茶葉を蒸すことで、酸化酵素の働きを止め、葉の緑色を保ちます。
蒸機の中の様子
粗揉機(そじゅうき)
2.粗揉(そじゅう)工程/乾かして揉む
蒸した茶葉は粗揉機という機械で、揉みながら水分を出して、熱風あてて乾燥させます。近年は、蒸熱後に葉打(はうち)機という乾燥に特化した機械に入れて、粗揉機での作業時間を短縮させることもあります。
粗揉機が茶葉を揉む様子
揉捻機(じゅうねんき)
3.揉捻(じゅうねん)工程/揉む
粗揉機から出てきた葉は、揉捻機という機械の中でさらに揉み込み、水分を均一にします。製造工程中、唯一乾燥を行わない工程です。
揉捻機が茶葉を揉む様子
中揉機(ちゅうじゅうき)
4.中揉(ちゅうじゅう)工程/乾かして揉む
この工程では、揉捻機から出てきた茶葉を軽く揉みながら乾燥を進め、茶葉に「より」をかけて細くしていきます。
中揉機の中の様子
精揉機(せいじゅうき)
5.精揉(せいじゅう)工程/乾かして揉む
加熱された盤の上で茶葉を往復運動で揉み込みながら、乾燥させ、細く長い形にしていきます。
精揉機の中の様子
お茶は蒸された後、揉み込みと乾燥を繰り返して作られていきます。工程を通して重要なことは、お茶の温度を上げすぎないこと、むらなく均一に乾燥させることです。
これで荒茶の完成です。荒茶とはまだ茎、葉などを選別していないお茶です。このあと、仕上げの工程に入ります。
ふるいによる選別
6.仕上げ工程/選別と火入れ
お茶の形を揃えるために、ふるいでふるったり、よい香りを出すために、熱を加えたりします(火入れという)。左の写真ではお茶をふるいで選別しています。現在は多くの場合機械で行われるため、このような人がふるいを使って選別することは少なくなりました。右の写真は火入れ機です。火入れ機にも多くの種類があり、それぞれの特性も異なります。
火入れ機(ひいれき)
仕上げ茶(しあげちゃ)
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