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ページ番号:261476
掲載日:2024年12月1日
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▲にゃんこスター アンゴラ村長さん
撮影協力:酒蔵レストラン「松風庵」(小川町)
広報課から皆さまへ
「日本酒」ってちょっとハードルが高いなと思っている人、日本酒好きでも「埼玉=日本酒」のイメージがない人、多いのではないでしょうか?そんなイメージを覆すべく、今回はどどんと7ページの大特集!ぜひ皆さんも、バラエティーに富んだ埼玉の日本酒を味わってみませんか?
★お酒は20歳になってから
古くから受け継がれる伝統的な製法で主に米・米麴・水から造られる「日本酒」。
そんな日本酒を含む、日本の「伝統的酒造り」について、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の評価機関が無形文化遺産への登録を勧告しました。
輸出量も年々増加するなど世界的にも注目される日本酒ですが、国内での販売数量は減少しており、廃業や休業に追い込まれる酒蔵も増えています。
実は埼玉県は日本酒の出荷量が全国4位*の酒どころ。「このままだと日本酒が危ない!何か変えなければ!」と伝統を守りつつも革新的な取り組みを行っている酒蔵が埼玉にあります。あなたも、アンゴラ村長さんと一緒に埼玉の日本酒の魅力を見つけに行きませんか。
*出典:国税庁統計年報 令和4年度版
アンゴラ村長●本庄市出身。早稲田大学 本庄高等学院・早稲田大学 文学部卒業。
お笑いコンビ・にゃんこスターとして活動。なわとびが得意でギネス記録を持っている。
県政広報テレビ番組「いまドキッ!埼玉」(いまたま)にレギュラー出演中。
埼玉で造られたお酒に、地元の野菜やお肉などを使った料理を合わせて。楽しく乾杯しましょう!
最初にアンゴラ村長さんが訪れたのは、小川町にある松岡醸造。母屋の日本庭園を生かした酒蔵レストラン「松風庵(しょうふうあん)」で代表銘柄「帝松(みかどまつ)」を手に取ったアンゴラ村長さんは「飲みやすくてびっくり!」と目を見張りました。「埼玉県には荒川と利根川という二つの大きな川があり、その伏流水*1が酒造りには欠かせません。県内の水はどちらかというと軟水が多いですが、うちの仕込み水は日本でもトップクラスの硬水*2です。硬水で造った日本酒はキレのある辛口なお酒になりがちですが、うちのお酒は不思議と口当たりが柔らかくて丸みがあるんですよ」と代表の松岡奨(しょう)さん。「埼玉の川あってのこのおいしさって、なんだかうれしいですね」とアンゴラ村長さんも納得の様子。
松岡醸造では伝統的な酒造りに加えてワイン酵母を使ったり、音楽を聴かせて醸したり*3とさまざまな取り組みに挑戦中。飲む人それぞれの味覚にあったお酒を飲んでもらいたいという思いから、お酒の品数はサイズ違いを含めると150以上に上るそう。
また松岡さんは、新たな取り組みとして現在海外の地で酒蔵の監修をしているとのこと。「現地の人は『お酒はただ酔うために飲むもの』と考えていますが、そうではなく現地で造ったお酒だからこそ味わえる飲み方や楽しみ方を教えたいですね」と、楽しそうに語っていました。
「伝統を守りつつも形にとらわれずあらゆる角度から挑戦を続けています。私たちは造り手でもありますが、飲み手でもある。本当に日本酒が好きだからこそ、日本酒としての高みを目指し、飲み続けたくなる日本酒を造っているんですよ」。そんな話を聞いたアンゴラ村長さんは「日本酒を心から大好きな方たちが、さらなるおいしさを追求していてカッコいいです!」と、ますます興味が湧いたようです。
アンゴラ村長さんと代表の松岡奨さん。
一番人気の「むさし麦豚」のしゃぶしゃぶ。日本酒「帝松」と仕込み水をふんだんに使った昆布だしに豚肉をくぐらせていただく。
「松風庵」は明治からある蔵を改装。広々とした庭の緑を眺めながらゆったりとした時間を過ごせる。
特別なサーバーに純米大吟醸無濾過生原酒(むろかなまげんしゅ)を樽詰め。グラスに注がれて初めて空気に触れるので、搾りたてのフレッシュさを味わえる。蔵元でしか味わえないお酒。
小川町下古寺3-1(松岡醸造内)
電話:0493-74-1234
★予約可
(MAP参照)
小川町下古寺7-2
電話:0493-72-1234
★酒蔵見学可。要予約
*1 伏流水(ふくりゅうすい):地下を流れる水。特に旧河道や河川敷下を流れるもの
*2 硬水:カルシウムとマグネシウムが比較的多く含まれる水
*3 醸(かも)す:麹を発酵させて、お酒・醤油などを造る
うちは明治27(1894)年の創業で、私は5代目。今は長年の経験から得られた感覚の部分と、データ化してより良く進化している部分を融合させて日本酒を造っています。弊社の日本酒造りのユニークな点の一つは、酵母を複数使用していることかと思います。酵母を複数使用する場合、最適な酵母の配合比率を決定することはすごく難しいです。なぜなら配合比率を誤ると、香りや酸味などの求める味わいが実現できないからです。最適な配合比率を決定するのに試行錯誤が必要ですが、面倒でも手間がかかっても求める味わいを実現するためにやれることはすべてやっています。
なんて、ちょっと難しい話をしてしまいましたが、まずは難しいことを考えずに楽しく日本酒を飲んでいただきたいですね。これを知らなきゃ飲めないとか、そんなことはないんです。 だから、うちではお酒が苦手な方でも手に取りやすく、飲みやすい日本酒も手掛けています。最近は海外の販路も拡大していて、特に若い女性の方からご好評いただいていますよ。
また、県内の酒蔵はうちを含め世代交代しているところが多くなってきており、どこの酒蔵さんも素晴らしいお酒を造られていると思います。私たちも県内の日本酒がもっと盛り上がるようにという熱い思いで造っています。
江戸時代から人々に愛されてきた、蕎麦屋酒という食の楽しみを提案しています。時期によっては蔵出しの生酒の提供も。
上尾市上町2-5-5(北西酒造内)
電話:048-779-3100
食事の魅力を底上げするようなお酒。
跳び箱8段が10段になったみたい!(?)
こんなにフルーティーな日本酒は初めて!
みんな飲んだらびっくりするかも
女子会に持っていきたい飲みやすさ。
カルパッチョに合いそう
★北西酒造のお酒については、公式ホームページや 電話:048-771-0011 にお問い合わせください
晴雲(せいうん)酒造のお酒と地元野菜をテーマにした酒蔵レストラン。酒造りにも使われている「玉の井戸」から湧き出る仕込み水を使った料理は、素材の優しさを感じられる味わい。蔵をリノベーションして造られた歴史を感じる空間で、お酒と料理を楽しめます。
小川町大塚178-2(晴雲酒造内)
電話:0493-71-1450
埼玉の日本酒を都内でも! 蓮田市にある清龍酒造のお酒「清龍」が飲める蔵元直営居酒屋。ちょっと一杯から宴会まで、気軽に毎日通いたくなるお店です。「蔵元直営だからこそのおいしさ」を楽しんで。
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県内にある日本酒をもっと飲み比べてみたい!
県内には31の酒蔵があり、バラエティに富んだ日本酒がいっぱい!もしもちょっとずつ飲み比べることができたら…。そんなときこそ気軽に利き酒ができるスポット巡りはいかが。味の違いを堪能しつつ、イチ推しのお酒を探してみて。
蔵造りの町並みが美しい川越市にある小江戸蔵里は、創業明治8(1875)年という旧鏡山(かがみやま)酒造の歴史ある蔵を改修したスポット。国の登録有形文化財(建造物)に指定された当時の面影を残す明治蔵、大正蔵、昭和蔵という三つの蔵にはそれぞれレストランやお土産ショップなどが入っています。中でも昭和蔵は県内31の酒蔵の日本酒が勢ぞろい。純米酒、吟醸酒、季節のお酒などジャンル別に並んだ5台の自動販売機(以下、自販機)には日本酒が約50種類も。また注文カウンターでは飲み比べセットや限定酒など時期によって変わる日本酒メニューやおつまみも販売しています。たくさん飲み比べて、お気に入りの一本を見つけよう!
メダルを購入して、日本酒を選ぶ。自販機の日本酒1杯はメダル1〜2枚。
日本酒はお燗(かん)もOK。自販機脇にあるお燗コーナーでちろり*に入れ替えてお湯につけて温めるだけ。
数量限定のお酒が楽しめるのもうれしい。この日の限定酒は二つの酒蔵の埼玉ポーズが印象的なラベルの「THE SAITAMA」の飲み比べセット。非売品のオリジナルおちょこでどうぞ。
川越市産業観光館
小江戸蔵里
川越市新富町1-10-1
電話:049-228-0855
*ちろり:日本酒を温めるための酒器
秩父のお酒が勢ぞろいするのが、西武秩父駅直結の「西武秩父駅前温泉 祭の湯」にある角打ち*スペース「酒匠屋台(さかしょうやたい)」。紺のれんが印象的な趣ある空間には、ちょい飲みコーナーがあり、購入した日本酒を持ち込んで立ち飲みが可能。軽く飲みたいときには3種類の利き酒セットや季節限定の日本酒もお薦め。おつまみには秩父特産の「しゃくしな漬け」や日高市にある「サイボク」の「ビアサラミ」など地場産食材も楽しめます。駅直結なので、ハイキング帰りに「祭の湯」で汗を流し、おいしい日本酒を飲んで、そのまま電車で帰ることもできます。
フードコートエリアと物販エリアをつなぐ通路沿いにある角打ちスペース。向かいにはクラフトビールやワインを楽しめるコーナーも。
利き酒セットとオリジナルのおちょこ。日本酒は定番の3銘柄と季節変わりの3銘柄の6種類から好きなものを選べる。
西武秩父駅前温泉 祭の湯
秩父市野坂町1-16-15
電話:0494-22-7111
*角打(かくう)ち:酒屋の店内において、その店で買ったお酒を飲むこと
深谷市にある「道の駅おかべ」の敷地内にある「NOLA 深谷のめぐみ食堂」では、日本酒の飲み比べセットで市内三つの酒蔵のお酒が味わえます。四季折々の食材を使った料理と日本酒とのマリアージュを楽しんで。また、ピザや深谷名物「煮ぼうとう」、深谷牛のステーキ丼などすべてのメインメニューに地元で採れた野菜のサラダなどの食べ放題が付くのも魅力的。「道の駅おかべ」では、地酒の他、ワインや地ビールを販売。気に入ったお酒はもちろん、新鮮な地場産の野菜なども購入できます。
NOLA
深谷のめぐみ食堂
深谷市岡688-1
電話:048-501-7318
埼玉のお土産を約650種類販売。地酒はもちろん、定番の草加せんべいや狭山茶、小江戸川越の芋菓子、埼玉県のマスコット「コバトン」「さいたまっち」グッズなど、人気の県産品がそろっています。
さいたま市大宮区
桜木町1-7-5 ソニックシティビル2階
電話:048-647-4108
普段なかなか見ることがない酒蔵。
日本酒を造る工程の一部を見ることができたり、そこにいる「造り手」の思いを聞けたり。
いざ、魅力いっぱいの酒蔵へ。
▲代表の滝澤英之さん
次にアンゴラ村長さんが訪れたのは、深谷市の滝澤酒造。代々受け継がれてきた思いと技術を礎に、「伝統は革新」を掲げて新しい日本酒造りにも挑んでいます。そんな滝澤酒造の名前を国内外で一躍有名にしたのが発泡性の日本酒「菊泉(きくいずみ) ひとすじ」。瓶内二次発酵というシャンパンと同じ製法で造られたお酒です。その醸造工程を代表の滝澤英之さんに酒蔵の中を回りながら解説してもらいました。
大きな建物の中にずらりと並んだ貯蔵タンク。「実はこの中でお酒が入ったタンクは一部だけなんですよ」と教えてくれた滝澤さん。タンクにお酒が入っているかをどう見分けるかクイズを出されたアンゴラ村長さんは「わー!と大声を上げて、その反響で判断します!」と回答。すると、滝澤さんは笑いながら、「近いけど、正解はタンクをたたいてその反響した音で判断するんですよ」と教えてくれました。
現在、自社の日本酒出荷量はピーク時の4分の1になっているとのこと。「造る量は減っていますが、質を高めて日本酒の価値を高めていきたい」と語る頼もしい姿がありました。
「菊泉 ひとすじ」には、赤い色をした酵母で造ったほんのりピンク色のロゼタイプも。これを試飲したアンゴラ村長さんは「こんな日本酒は初めて!白桃みたいな甘味がしておいしすぎる!」と目を輝かせていました。
酒蔵のシンボルであるれんがの煙突は高さ20メートル超。
説明を聞きながら酒蔵内を見学。貯蔵タンクがずらりと並んだ光景は圧巻。
特別に、仕込み作業で使う櫂棒(かいぼう)を持たせてもらいました。これで悪者撃退!?
瓶内二次発酵の様子。奥深い酒造りの秘密に触れて、驚きの表情をするアンゴラ村長さん。
滝澤酒造
深谷市田所町9-20
電話:048-571-0267
明治時代かられんがのまちとして知られる深谷のシンボル。平成8年に竣工。「関東の駅百選」にも選ばれている。
300年以上の歴史を持つ蔵元の酒蔵跡地。歴史を感じる建物の中に映画館やカフェ、雑貨店などが集結。
▲平成27(2015)年に蔵をリニューアル。杜氏の麻里子さん(右)と弟で代表の徳哉さん(左)が先代から家業を引き継ぎ、若手を中心とした新体制で酒造りをスタートした。
豊かな自然に恵まれた越生町で180年続く歴史ある佐藤酒造店。酒造りを手掛けるのは県内唯一の女性杜氏、佐藤麻里子さん。23歳という若さで杜氏となってから10年、若さと女性らしい感性を武器に今の時代に合った酒造りに挑んできました。おしゃれなラベルも自らデザイン。全国の鑑評会*2で入賞を果たしたこともある代表銘柄「越生梅林」をはじめ、「毎年“自分の理想のお酒”を思い描いて酒造りにチャレンジしています」とのこと。「酒造り期間中は夜中でも2、3時間おきにチェックをする必要があります。大変ですが、それより楽しいという気持ちが勝るんです」。「香りが強すぎず、食事に寄り添うお酒を造りたい」と話す佐藤さんが新たな試みとして始めたのが、越生梅林の梅の花から採った酵母を使うこと。ほんのりと梅の香りが漂う「うめのはな」は優しい甘口のお酒で、直売所で販売しています。
日本酒の元となる酒母(しゅぼ)をタンクに入れ、仕込みの段階へ。よくかき混ぜ、発酵を促しています。
麹室(こうじむろ)と呼ばれる部屋の様子。室温35度前後でちょっとしたサウナのよう。ここで行われる麹造りは重要な工程の一つ。
佐藤酒造店の商品の一部。
佐藤酒造店
越生町津久根141-1
電話:049-292-2058
*1 杜氏(とうじ):日本酒造りの最高責任者
*2 鑑評会:専門家が出品酒を評価する会
男滝、女滝、天狗滝の三つの滝の総称。日本観光地百選にも選ばれた景勝地で、クールスポットとしても人気。
昭和63年度の緑の国勢調査で全国巨木ランキング16位、県内1位に認定。県が指定する天然記念物。
地元埼玉にこんなにたくさん日本酒があることを初めて知りましたが、どれもスイスイ飲めるおいしさでもっと飲もう!と思いました。
伝統と新しさが手を組み、進化し続ける埼玉の日本酒を今ぜひ口にしてほしいです。
日本酒の敷居って実は全然高くなくて、手軽に日常をプレミアムに変えてくれました!
伝統を守りつつ、革新的な取り組みに挑む酒蔵も。日本酒の魅力を伝えるべく奮闘する酒造り人たちに集まってもらい、最近の日本酒の味の傾向や埼玉の日本酒の魅力について語っていただきました。
麻原酒造
(毛呂山町)
糸魚川 有紀(いといがわ ゆうき)さん
石井酒造
(幸手市)
石井 誠さん
釜屋
(加須市)
小森 順一さん
糸)最近の日本酒のトレンドといえば、「フレッシュ・フルーティー・フレーバー」と表現できるかも。
石)確かにその傾向はありますね。味でいうと、全体的に淡麗辛口より芳醇甘口の傾向かな。
小)あとはスパークリングも最近人気ですね。うま味や華やかさ、酸のバランスが取れた日本酒も出てきました。日本酒としておいしく、老若男女楽しめる日本酒が増えてきた気がします。
糸)香りが良いものも増えていますが、技術が進化して香りをコントロールできるようになってきたから、例えばバナナや洋梨など、今までとは違った言葉で表現できるものが増えた印象です。
石)技術革新が進み、日本酒全体の平均値が上がってきたので、ここからは差別化が課題になりそうですね。
小)同じお米や似たような水質の仕込み水を使っていても、酒蔵によって味が違う。むしろ同じ味を出す方が難しいのが日本酒の奥深さ。
糸)味の可能性は無限大ですよね!
小)今、埼玉の酒蔵では「若返り」が多く見られますよね。県内の若手蔵元で構成される「埼玉県吟友会」という会があって、若い人に飲んでもらうための取り組みを考えています。僕が会長で石井君が副会長(笑)。「日本酒といえば埼玉」と言ってもらえるようにしたいですね。
石)そうそう。若い人には、まずは日本酒のことを知って身近に感じてもらって、お酒の選択肢に日本酒を入れてもらいたい。埼玉の特徴は、首都圏にあること。日帰りでも気軽に酒蔵に行けるのは他県の酒どころではあまりできないですよね。
糸)埼玉は複数の酒蔵が近隣にあるので、酒蔵巡りがしやすい。飲み比べて酒蔵ごとの味の違いを実感してみるのも楽しいですね。
糸)健康志向なのか、今はスマートに飲む方が増えましたね。スパークリングや低アルコールなど、気軽に楽しめるお酒が増えていると思います。弊社が今年開発した「琵琶のささなみリンゴ印スパークリング」(❶)は、ちょっとしたパーティーやその準備をしながら飲んでもらってもいいと思います。
石)弊社の「pipipi(ピピピ)」(❷)は商品名も口に出したときに楽しくなってしまうようなものにしています。買い物のときからエンタメにしたいなと。
小)付加価値の付け方もさまざまですね。
石)僕は日本酒自体の開発も大事だけれど、飲んでいるときの環境も大事だと思っています。
小)そう。特にハードルが高そうなど、若い方に持たれがちな日本酒のネガティブなイメージをアップデートしたい。日本酒だって実は飲み方もさまざま。料理と合わせてペアリングを楽しんだり、スイーツとの組み合わせを楽しんだり。そんな多様なフュージョンを楽しんでもらいたいと思って、弊社では「ARROZ(アロス)」(❸)を造っています。「これが日本酒!?」と驚かれるはず。
石)飲み方といえば、僕はハイボールのようにソーダで割って飲むこともあります。果物やスパイスを漬けてサングリアのように楽しむのも人気ですよ。
糸)燗(かん)酒や冷酒など、温度でも楽しみ方が変わるので、いろいろ試して自分の好みを見つけてみるのもいいかもしれません。
石)飲んでくれる人がハッピーになれる飲み方をしてくれるのが僕ら造り手にとっても本望ですからね!
❶県産業技術総合センターが開発中の、リンゴ酸を多く作る酵母を使用したスパークリング。 ❷酵母の力で自然発色したピンク色で低アルコールのにごり酒。 ❸ワイン酵母で仕込んだ白ワインのような純米酒。
もっと日本酒を楽しみたいけれど、アルコールに弱いからあまり飲めない…。そんな人にもお薦めな楽しみ方を紹介!実は日本酒の楽しみ方って、飲むだけじゃないんです。
和にも洋にもなれる、日本酒を使ったスイーツはいかが。ちょっとした手土産などギフトにしても喜ばれそう。
酒粕かすてら
少量仕込みで造られる日本酒「鏡山」の酒粕を使用した風味豊かなカステラ。
小江戸鏡山酒造(川越市)
電話:049-224-7780
酒粕華美(はなび)
地元・北西酒造の酒粕を使用した、酒粕クリームをサンド。すっきりした甘みを感じる、しっとりとした食感のケーキです。
フランス菓子ジョゼ(上尾市)
電話:048-771-1619
酒粕FORTE(フォルテ)
権田酒造(熊谷市)とのコラボ商品で、なめらかな口溶けのジェラート。県産酒造好適米「さけ武蔵」を使用した純米大吟醸の酒粕からできています。
ノースコーポレーション(さいたま市浦和区)
電話:048-824-1511(ECCOLA(エッコラ)内)
日本酒は口にするだけではなく、化粧品にも。杜氏は、きめ細かな肌の人が多いんだとか。そんな酒蔵が販売する化粧品を紹介。
帝松 櫻のとき 化粧水&乳液
純米吟醸「櫻のとき」を使用したとろみのある化粧水としっとりとした使用感の乳液。肌に潤いとつやを与えてくれそう。
松岡醸造(小川町)
電話:0493-72-1234
秩父錦 秩父地酒フェイスマスク
地酒と酒粕を配合したフェイスマスク。ほのかな日本酒の香りとしっとり感に優しく包み込まれる、優雅な美容タイムを過ごしてみて。
矢尾本店(秩父市)
電話:0494-23-8919
\こんな酒蔵グッズも!/
鏡山 小袋 紺
丈夫な素材で汚れにも強く、小物入れにピッタリ。リメイクすれば、ポシェットにもなります。
小江戸鏡山酒造(川越市)
電話:049-224-7780
★各店舗の店頭やオンラインショップなどで購入できます。詳しくは、各公式ホームページなどでご確認ください
県内にある31の酒蔵を紹介します。観光がてら酒蔵巡りを楽しんで!
★商品や見学の可否などの詳細は、それぞれの蔵元にご確認ください
01 内木酒造(さいたま市桜区)
02 大瀧酒造(さいたま市見沼区)
03 小山本家酒造(さいたま市西区)
04 鈴木酒造(さいたま市岩槻区)
05 北西酒造(上尾市)
06 川端酒造(行田市)
07 横田酒造(行田市)
08 釜屋(加須市)
09 清水酒造(加須市)
10 キング醸造(羽生市)
11 東亜酒造(羽生市)
12 南陽醸造(羽生市)
13 寒梅酒造(久喜市)
14 神亀酒造(蓮田市)
15 清龍酒造(蓮田市)
16 石井酒造(幸手市)
17 小江戸鏡山酒造(川越市)
18 五十嵐酒造(飯能市)
19 長澤酒造(日高市)
20 麻原酒造(毛呂山町)
21 佐藤酒造店(越生町)
22 晴雲酒造(小川町)
23 松岡醸造(小川町)
24 権田酒造(熊谷市)
25 滝澤酒造(深谷市)
26 藤橋藤三郎商店(深谷市)
27 丸山酒造(深谷市)
28 横関酒造店(美里町)
29 武甲酒造(秩父市)
30 矢尾本店(秩父市)
31 藤﨑摠兵衛商店(長瀞町)
A 酒蔵レストラン「松風庵」(小川町)
B 文楽 東蔵(上尾市)
C 自然処 玉井屋(小川町)
D 川越市産業観光館 小江戸蔵里(川越市)
E 西武秩父駅前温泉 祭の湯(秩父市)
F NOLA 深谷のめぐみ食堂(深谷市)
G 県物産観光館「そぴあ」(さいたま市大宮区)
H フランス菓子ジョゼ(上尾市)
I ECCOLA(さいたま市浦和区)
イラストと漫画を描いてくれたのはこの方!
かるめさん @karume_life
チャート(上段):利き酒師(日本酒)/女優 緑川静香氏 監修
タイプ別(下段):日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)の「日本酒の香味特性別分類(4タイプ)」より引用
★写真はイメージです
\楽しいツアーがたくさん!/
▲詳しくはちょこたび埼玉をチェック(別ウィンドウで開きます)
【問合せ】(一社)埼玉県物産観光協会
電話:048-871-6984 (バスツアー専用)
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