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掲載日:2024年10月17日

令和3年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(浅野目義英議員)

分身ロボットOriHimeを、けやき特別支援学校で複数台導入せよ

Q   浅野目義英 議員(無所属)

20世紀を代表する思想家、ハイエクは次のように語っています。
「ある体の弱い子供が、ある社会においては、他の社会よりも多く生き延びるチャンスを持っているかどうかということは、その社会の構造に関わることだ。その子の生理的特性によるものではない」、ハイエクのこの言葉は、ある意味、分身ロボットOriHimeの存在意義と役割の背中を強く押していると私は思っています。テレプレゼンスロボットOriHimeなどと呼ばれることもあるようですが、大変有名になってきたこのロボット、私は、分身ロボットOriHimeと、この質問の中で呼ぶようにさせていただきます。
埼玉県は、今話題のこの分身ロボットOriHimeを一体何台持っているんだろう、そう思って、私は一生懸命、県庁の中を探しましたら、たった1台だけここで見つかりました。写真をちょっと用意してきました。大変小さな鳥の形をしたロボットです。よろしいですか。この場所は、小児医療センターと併設されている埼玉県立けやき特別支援学校の教室の中です。1台だけありました。
余命の限られた難病の子供たち、重篤な病気や大けがで、加療、治療を余儀なくされている子供たちが、小児医療センターには入院をしています。正に、体の弱い子供です。そのセンターから併設されているけやき特別支援学校へ、子供たちが学ぶために毎日通っています。
しかしながら、治療のためにベッドから動けない、髪の毛が抜け落ちているなど姿形を誰にも見られたくない、こういった理由で、けやき特別支援学校に通えない子供たちも少なからずいることを私たちは知るべきです。教育の機会均等から外れがちな子供たちがいるということです。
分身ロボットOriHimeから授業に参加しているのは正に分身、もう1人の自分ですから、学校の教室に置いておけば、リアルタイムで教室の様子が分かります。入院加療中のベッドから、iPadなどを使って先生の話を聞き、自分の発言ができ、クラスメートの声を聞くことができ、手を振る、目を光らせるなど、自分の体のように動かすことができます。有名になったロボットです。遠隔で意思疎通ができるなどの優位性が認められ、ベッドの上からなどでも、まるで教室にいるのと同じ感情の同期ができて、学習に取り組むことができます。時代は、ここまで来たのです。
もう1枚、写真を持ってきました。ちょっと画素が低い、申し訳ありません。見えませんか。パソコンの中でも見えるかもしれません。
ここに、両脇にいるのが小児医療センターに入院加療中だけれども、けやき特別支援学校に通っている子供です。真ん中の子は、本当に残念ですけれども、実はもうお亡くなりになったそうですけれども、小児がんの治療中の女の子が、このロボットから授業に参加をしています。授業の内容は、多分、ヨーロッパ大陸は緯度が高いのになぜ温暖なのかという授業内容ですかね。ここを見ると、そんなような雰囲気が感じ取れます。
平成30年、令和元年、令和2年と3年間にわたり、けやき特別支援学校では、分身ロボットOriHime1台を使った実践教育が行われました。活用事例として画期的な成果があったと認められ、文部科学省に報告されたと聞いています。私は、同じ場にいる子供たちに、このロボットは差別を拒む心を醸成することもできると思われてなりません。
質問です。
難病、障害、様々な子供がおり、分身ロボットの意義は大きいことから、複数台整備する必要があると私は思うのです。県教育委員会にこのことを強く求めたいと思います。教育長から答弁ください。

A 高田直芳 教育長

県立けやき特別支援学校では文部科学省からの指定を受け、平成30年度から3年間にわたりテレプレゼンスロボットである「オリヒメ」を活用した授業研究を行ったところです。
テレプレゼンスロボットを活用することで、入院している児童生徒がまるで教室にいるかのように授業に参加したり、クラスメイトとコミュニケーションをとることが可能となりました。
また、以前在籍していた学校に配置し、入院前に一緒に生活していたクラスの友達と交流するなど、円滑に復学するための準備にも活用しております。
小児がんなどの重篤な病気や大けがで入院を余儀なくされている児童生徒が在籍している特別支援学校において、「オリヒメ」などのテレプレゼンスロボットを活用していくことの教育的意義は大きいものと考えております。
議員御提案の「オリヒメ」などを複数台導入することにつきましては、どのような形で活用することが長期入院を余儀なくされている子供たちの学びの支援につながるのか、継続的に検証しながら検討してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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