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ページ番号:201241
掲載日:2024年7月4日
Q 関根信明 議員(自民)
この事業は、さいたま市の羽根倉橋から上尾市の開平橋の間において、荒川流域の治水対策として広い高水敷を活用した調節池を整備していく、全体事業費は約1,670億円、工事期間は平成30年から令和12年度の13年間の大型治水対策事業となっております。工事内容として、周囲堤、囲繞堤、仕切堤、対岸堤整備、越流堤、排水門等の施設整備、JR川越線荒川橋りょう架替え整備となっております。
令和元年度の東日本台風、台風第19号のときは、治水橋地点で氾濫危険水位の約50センチ上まで水が上がり、左岸の堤防天端から約2メートル下までの水位となりました。この台風で県内各地は決壊、越水、浸水被害等、甚大な被害となりました。
この工事が完成することで水位の低減効果が期待できることから、流域の安心・安全が高まるとのことです。令和2年、3年、多くの委託設計、工事が発注されている状況で、大変期待していると同時に、確認したい事項もございますので、これらを解決し、県民が事業効果を理解し、納得できる浸水・治水対策になるよう期待しているところです。
そこで、河川として活用できる河道断面は今までとほぼ一緒だと思いますが、同事業によりどのような治水効果が発揮され、また、県民の安全・安心を更に確保できるのか。逆に、リスクを増加させるような心配、懸念がないのか。また、それがある場合は、解決方法を含め具体的にお示しください。
あわせて、荒川第二・三調節池整備事業の進捗状況についてもお示しください。
以上、2点について県土整備部長の御所見をお伺いいたします。
A 北田健夫 県土整備部長
まず、荒川第二・第三調節池を整備することで、どのような効果とリスク増加の懸念があるかについてでございます。
荒川中流部においては、これまで比較的大きな洪水が発生した場合、高水敷に水が乗り川幅全体に洪水が流れておりました。この調節池事業では、1キロメートル以上もある現在の川幅を、新たな堤防である囲繞堤で概ね半分に仕切り、普段から川の水が流れる部分と、洪水時に水を貯める調節池に分けることとされています。この調節池を整備することで、川の水位が高くなるまでは、現在でいうところの広い河川敷の空間を残しておけるため、より効果的な洪水調節ができるようになるとのことでございます。その上で、具体に県内においては、本事業の実施により荒川第一調節池直下流の笹目橋付近において、約80センチメートルの水位低減が見込まれ、戸田市、川口市、和光市などで堤防決壊による浸水リスクの軽減効果があると聞いております。
また、荒川第三調節池の上流区間においては、調節池の整備によって河川の水位が上昇することから、洪水を安全に流すための必要な対策として、河道の掘削や堤防の整備などを行うと聞いております。
次に、荒川第二・第三調節池整備事業の進捗についてでございますが、平成30年度から事業着手されており、令和元年度からは、さいたま市環境影響評価条例に基づき、環境影響評価が実施され、令和3年4月に完了したとのことです。
令和3年度は、工事用道路等の基盤整備工事に着手する予定と聞いております。
県といたしましては、本県の治水安全度向上に資する荒川第二・第三調節池整備事業の推進につきまして、引き続き国に要望してまいります。
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