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掲載日:2022年10月12日
Q 山根史子 議員(民主フォーラム)
先日、私は福祉保健医療委員会で京都大学医学部附属病院のがんゲノム医療の取組について視察をいたしました。がんゲノム医療とは、がん関連遺伝子の異変を調べ、個々の体質や症状に合わせて効果のある薬や副作用の少ない薬を選択するなど、それぞれのがんの特徴に合った治療を行うものです。がん患者の身体的負担軽減にもつながります。この遺伝子の解析により、今まで治療が難しいと言われていた部位のがん治療にも効果が発揮された例もあるようです。
私は、この視察で、これからの時代、全てのがんが治る病気となる日は近いと感じました。埼玉県においても、次世代がんゲノム医療により多くの県民を救済していただきたいと考えますが、県立がんセンターにおけるがんゲノム医療への取組と今後の展望はいかがでしょうか、病院事業管理者にお伺いをいたします。
A 岩中 督 病院事業管理者
まず、県立がんセンターにおけるがんゲノム医療への取組についてです。
平成30年度、国はがんゲノム医療の推進体制として、専門家による検討会議を実施し治療方針を決定する中核拠点病院と、中核拠点病院の治療方針に基づき診療等を行う連携病院の2階層を整備いたしました。
がんセンターは連携病院として、中核拠点病院である東京大学医学部附属病院と連携し、患者さんに適切な治療を開始しました。
中核拠点病院で行われる専門家の検討会議に延べ75人の医師、看護師などの多職種が参加するとともに、その症例を基に院内の専門家で検討会議を実施するなど、がんゲノム医療の知識を積み上げてきました。
また、相談や検査体制の充実を図るため、令和元年7月に専門組織として「がんゲノム医療センター」を立ち上げました。
がんゲノム医療の対象となった患者数は東京大学病院の連携病院の中では最も多い35症例となり、有効性が認められる治療を開始した患者さんがいらっしゃるなど、がんゲノム医療の成果が着実に表れています。
次に、今後の展望についてです。
国は対象患者の増加に対応するため、中核拠点病院と同等の診療体制を持つ「がんゲノム医療拠点病院」を新たに整備する方針を示し、令和元年9月19日に全国で34医療機関を指定しました。
がんセンターは専門家による検討会議の体制、遺伝カウンセリングの実績、治験、先進医療の実績など、いずれも高く評価され、拠点病院の一つに選ばれました。
がんゲノム医療を受ける患者さんは、今までは県外の中核拠点病院に通院する必要がありましたが、これからはがんセンターで受診から治療までの全過程をワンストップで受けることができます。
がんセンターでがんゲノム医療の適用となる患者さんは、これまでの10倍以上の年間約400症例を当面の目標としています。
これらの症例数に対応できるよう、拠点病院として県内の医療機関と連携を図り、さらなる先進的ながん医療に取り組んでまいります。
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