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掲載日:2024年10月8日

平成30年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(塩野正行議員)

民間企業への支援について

Q   塩野正行   議員(公明

少子高齢化が進む現在、日本の社会や経済を持続可能なものにするために、長時間労働の是正や非正規雇用から正規雇用への転換など働き方改革が急務であります。6月には働き方改革関連法も成立をいたしました。こうした中、県は今年7月から11月を働き方改革推進月間と位置付け、月1回の県内一斉ノー残業デーを呼び掛けているほか、10月には年次有給取得促進強化期間と称して、前年より1日以上多く休暇を取得するよう求めています。また、働き方改革に取り組む企業に対して無料で専門家を派遣する取組も行っています。
しかしながら、これらの取組で企業が働き方改革を進める後押しになるんでしょうか。効果のほどは推進月間が終了してからの検証になりますが、実質的な後押しにはほど遠いのではないかと感じています。本県の99%が中小企業や小規模事業者であり、人手不足にあえいでいます。人手不足の中、残業を減らすことは簡単ではありません。働く側にとっても手取りが減る可能性もある。給与が下がらず残業を減らすには、生産性を向上するしかありません。人手不足や生産性の向上に関して支援しなければ意味がないと思います。
人手不足対策としては、超売り手市場の中、求人を出しても誰も応募がないとの声をよく聞きます。その対策として、例えば求人側も求職者側も登録制にして、求人側が求職者に直接コンタクトをとれる制度を導入する。また、生産性向上については国の支援策が様々にありますが、中小企業には情報すら伝わっていないことが多いのが実態です。こうした情報を周知することにもっと力を入れるべきであります。中小企業や小規模事業者を実質的に後押しする事業展開を図るべきと考えます。今後どのように取り組んでいくのか、産業労働部長に伺います。

A   渡辺   充   産業労働部長

人材不足が重大な経営課題となる中、企業は自ら長時間労働の是正や休暇の取得促進などの働き方改革を進め、求職者から選ばれる企業となる必要がございます。
このため、本県では、県内の経済団体や労働団体、埼玉労働局をメンバーとする埼玉県公労使会議を設置し、働き方改革に取り組んでいるところです。
今年度は、全国でも例を見ない5か月間の「働き方改革推進期間」を設定し、県内一斉ノー残業デーを働き掛け、長時間労働の是正に向けた気運の醸成を図っています。
期間中に定時退社や有給休暇の取得促進に取り組むワーク・ライフ・バランス推進宣言企業を募集し、現時点で100社の応募をいただきました。
また、深谷市と春日部市で定時退社を促すモデル事業に取り組み、それぞれ200社以上の企業に直接働き掛けております。
このほかにも7月には、経営者協会、連合埼玉、県の共催で、「地域フォーラム」を開催し、働き方改革の理解を促進いたしました。
引き続き、企業向けセミナーや専門家派遣などにより企業の取組を支援してまいります。
また、働き方改革を進める上で、より少ない人数でより多くの付加価値を生み出すための生産性を向上させる取組も必要です。
例えば、製造業では工場での故障を予想するAIの活用、サービス産業ではAIによる会計仕訳システムの普及を促進しております。
生産性の向上については、人材の育成が要となります。
例えば、在職者を対象としたITスキルの向上研修、介護ロボットの導入や活用を担う人材育成講習を実施しております。
これらの研修や講習は、昨年度1,700人を超える方に受講いただきました。
また、議員御指摘のとおり、情報発信も大変重要であります。
経営者からは、中小企業に対する支援策がよく分からないという声も聞きます。
具体的な国、県の支援策や企業の好事例について情報発信を積極的に行ってまいります。
今後とも、国と連携し、より多くの企業が働き方改革に取り組めるよう、経済団体や労働団体と一体となって中小企業や小規模事業者を後押ししてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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