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掲載日:2023年5月8日
Q 江原久美子 議員(立憲・国民・無所属)
精神障がいの多くは精神疾患から起こると言われていますが、精神疾患は今や国からも五大疾病の一つに数えられており、推計患者はがん患者をはるかに超えると言われています。国も障がい者を3区分に分けて統計的数値を出していますが、精神障がい者は392万人以上と推定されています。いずれにしても、引きこもりや自殺などを引き起こし、社会的な損失となっていることは確かだと思います。
こういった状況の中で、上位法に基づいて都道府県は医療計画を作らなければならないことになっています。県では、地域保健医療計画の中で、精神障がい者が精神疾患の悪化や再発を予防しながら地域社会の一員として安心して生活できるよう、精神障がいにも対応した地域包括ケアシステムの構築が重要だとうたっています。ただし、この計画の中には具体的な数字は見られません。そもそもそこに問題があるのではないかとの認識を持っていますが、推計値でもよいので埼玉県の精神疾患のボリューム感や特徴のようなものをつかんでおく必要があると考えます。県として対策を立てる上で、まず実態を把握することが大切だと思いますが、どのように把握しているのか、保健医療部長にお伺いします。
A 本多麻夫 保健医療部長
平成26年に国が行った患者調査では、何らかの精神疾患で治療を受けた埼玉県の1日当たりの患者数は外来患者が1万1,900人、入院患者が9,800人となっています。
外来患者では、うつ病などの気分障害が4,100人と全体の35%を占めており、次いで神経症性障害などが2,900人、24%となっております。
統合失調症やその関連疾患が3番目に多く、2,700人、23%です。
一方、入院患者につきましては統合失調症などが最も多く6,500人、66%を占め、うつ病などは1,000人と10%程度となっております。
こうした疾患別の特徴については全国と同様の傾向となっております。
一方、精神疾患の全体数を人口10万人当たりで全国平均と比較いたしますと、外来患者が全国で203人に対し本県は164人と少なくなっており、入院についても全国の209人に対し本県は135人と少ない傾向にございます。
都道府県別で比べると、外来患者は少ない方から12番目、入院は少ない方から3番目になっており、入院を中心に全国より少ない傾向にございます。
なお、平成17年の同じ調査と比べますと、本県の外来患者数は1万人から1万1,900人に増加しており、入院患者につきましては1万1,300人から9,800人に減少しております。
全体に患者の数が増加するなか、入院患者については減る傾向となっております。
お話のとおり、客観的なデータに基づいて精神疾患の実態を把握し、必要な対策を講じていくことは重要でございますので、こうしたデータを活用し施策に反映できるよう努めてまいります。
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