第8回技術検討委員会の概要
開催日時
- 平成26年3月26日(水曜日)15時00分~17時00分
開催場所
出席者
委員(敬称省略)
- 元上智大学教授中杉修身(専門:廃棄物工学・土壌汚染)
- 東京農工大学教授細見正明(専門:環境化学・土壌汚染)
- 日本工業大学教授小野雄策(専門:廃棄物処理処分工学)
- 国立環境研究所主任研究員遠藤和人(専門:環境地盤、廃棄物工学)
(欠席)
- 国立環境研究所研究室長山田正人(専門:廃棄物管理)
オブザーバー
- 埼玉県環境部水環境課
- 埼玉県環境部産業廃棄物指導課
- 埼玉県西部環境管理事務所
- 埼玉県環境科学国際センター
傍聴者
事務局
- 埼玉県県土整備部河川砂防課
- 埼玉県朝霞県土整備事務所
議事次第
1.開会
2.議事
- (1)保管廃棄物の処理方法について(報告事項)
- (2)試験処理における課題と対応策について(審議事項)
- (3)保管廃棄物処理の確認項目(案)について(審議事項)
- (4)濃度低下対策について(審議事項)
- (5)その他
議事の概要
(1)挨拶
(2)委員会についての説明
事務局から、委員会の趣旨、委員会の公開非公開等について説明があり、すべて公開で行いたい旨説明し、委員会の了解を得た。
議事
(1)保管廃棄物の処理方法について(報告事項)
保管廃棄物の処理方法について、資料及びスライドにて説明を行なった。
県として保管廃棄物の処理は、低濃度PCB廃棄物無害化処理認定施設により行うこととした。
(2)試験処理における課題と対応策について(審議事項)
(3)保管廃棄物処理の確認項目(案)について(審議事項)
試験処理における課題と対応策及び保管廃棄物処理の確認項目について、資料及びスライドにて説明を行なった(2つの審議事項を一括して説明、審議した)。
- 試験処理の結果、空保管容器の処理過程と展開検査における作業従事者の労働安全対策について、課題が残った。
- 空保管容器の対策として、処理施設への投入前にすべての空保管容器底面に開口部分を設けるなどの措置を施し、処理後は全数PCB拭き取り試験を行い確認する。
- 展開検査におけるPCB作業環境を把握するため作業環境測定を行う。測定結果に関わらず、展開検査の作業従事者にはPCB廃棄物の処理作業等における安全衛生対策要綱の処理等作業で定められている、レベル2の保護具着用を義務付ける。
- 展開検査におけるVOCに関する作業環境の対策については、展開検査の連続作業によるVOC高濃度時間帯を回避するため、あらかじめ保管容器の内部ガスを把握する工程を追加する。
- 展開検査における作業従事者の暴露低減、VOCの拡散防止等を図るため、局所吸引を行うなど作業方法を改善する。また、良好な作業環境を維持するため、展開検査終了直後、作業場内空気のVOC測定を行う。
- 県は排出業者として処理状況を確認するため排ガス等の分析を行う。
- 展開検査の作業環境について、保管廃棄物のPCB濃度が一番高いときに測定したとしても、一番高いときが押さえられるかというと、必ずしもそうではない。
- 作業環境は保管廃棄物のPCB濃度以外に量や廃棄物の種類にも依存する。
- 展開検査の作業環境測定は、保管廃棄物10個に1個位は必要である。
- 改善後の展開検査の方法により保管廃棄物20個程度を行ってみて、状況を確認する必要がある。
- 改善後の展開検査の方法にある廃棄物へのシート掛けについては、その効果を確認する必要がある。
- 展開検査場からの排出ガスについて、PCBは測定しておいた方がよい。
(4)濃度低下対策について(審議事項)
濃度低下対策法について、資料及びスライドにて説明を行なった。
- 今回は大口径井戸等による濃度低下対策の実施に向けて、設置位置や深度を審議していただく。
- 大口径井戸の設置に当たっては可燃性物質、臭気等の漏洩を防止するため、施工テントを設置する。
- トルエン高濃度箇所であるE6に大口径井戸を設置し、隣接する区画の高濃度箇所に対して横孔ボーリングを行うことを考えている。
- 大口径井戸の設置深度は約5mを想定している。
- 大口径井戸の施工中に高濃度ガスの発生などの事態が生じた場合は計画を再検討する。
- 横孔ボーリングの2本目以降は1本目の施工・調査状況を確認した後に行う。
- 大口径井戸等の施工、安全対策については、平成6年度小規模掘削試行工事を参考に計画する。
- 埋設廃棄物の調査は、現状確認、そして今後の対策におけるデータ取得のために実施する。
- 施工テント内の可燃性ガスはモニタリングする必要がある。
- 大口径井戸の施工により掘り出した廃棄物からVOCがどのように変化するのか、ガス検知管等で確認しておいた方がよい。
- 横ボーリング孔の検討に当たっては、タール状の物質が管の中に入るように考えた方がよい。
- 管の中にタール状の物質が入ると、有孔管が目詰まりする可能性もあるので、場所によって替えてみるのも良いと思う。
- 浸出水量について、横ボーリング1本でどれくらい出てくるか、推測をたてておく必要がある。
- 浸出水については、水と油分がそれぞれどの位か、そして水と油分中の成分分析が必要である。
- 大口径井戸の施工時の盤ぶくれについて、検討しておく必要がある。
(5)その他
次回(第9回)の検討委員会の開催時期については未定であると説明があった。