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株式会社井上鉄工所

掲載日:2025年2月17日

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プロフィール

1967年創業。CNC旋盤やマシニングセンターといった工作機械を駆使して、長年培ってきた技術とノウハウをもとに、鋳物・鍛造品加工のエキスパートとして、車輛部品や、建機油圧部品・産業機械部品等を切削加工。量産から試作・小ロットまで幅広いお客様のニーズにお応えしている会社です。

  • 業種:製造業
  • 住所:上尾市
  • 従業員数:20名(2025年1月現在)
    うち外国人従業員:8名(中国1名、カンボジア1名、ベトナム6名)
                                         (技術・人文知識・国際業務ビザ6名、永住者2名)

【お話を伺った方】

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代表取締役社長 井上 裕子 さん・ 経営企画室 室長 岸田 貴 さん
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外国人従業員を採用した経緯や苦労などを教えてください。

もともと、先代社長のときから外国人を雇用しており、1993年から始まった技能実習制度を活用していました。いずれ製造エンジニア人材不足になるだろうと予想し、外国人材に注目していました。

はじめは、在留資格の違いや手続に苦労しましたが、出入国在留管理局に相談したり、自分で調べたりして何とかやってきました。今ではノウハウがあるため、手続もスムーズにできますし、他社から相談を受けることがあります。

また、スムーズにコミュニケーションを取れるようになるまで時間はかかりますが、ゆっくりと簡単な言葉で話したり、日本語が上手な先輩外国人を通訳にしたり、日本人と外国人の混合チームを編成したりして対応しました。

外国人従業員の採用・育成についてどのような工夫をしていますか。

採用については、人材紹介会社を利用したり、最近は、公益財団法人埼玉県産業振興公社のプロフェッショナル人材戦略拠点事業を活用したりしています。また、外国人従業員の紹介で採用することもあります。

育成については、日本人従業員による指導はもちろんですが、同じ国の出身の先輩外国人従業員がマンツーマンで指導することもあります。まだ日本語がおぼつかないときでも、母国語で通訳してくれるのでとても助かっています。

また、日本語が上手だったり、理解できる外国人従業員は、日本人と同様の社外研修へ派遣しています。弊社は、日本人だから、外国人だから、ということで判断するのではなく、本人の能力に応じて仕事を任せていますし、評価をしています。中には、社内でも能力が高い外国人従業員がいますが、日本人従業員も負けじとスキルアップをして、みんなで会社を作り上げていきたいと考えています。

外国人従業員の生活サポートはどのようにしていますか。

雇用している外国人従業員は、技術・人文知識・国際業務や特定技能の在留資格であることもあり、ある程度日本語を話せますし、日本での生活も5年くらいは経験しているので、これといった生活面でのサポートは特にしていません。もし、生活面での困りごとがあったとしても、外国人従業員同士で解決してくれることが多いです。

生活面以外では、行政上の手続をサポートしています。役所に書類を提出しないといけないときは、「この書類が必要なので、役所ではこの証明書とこの証明書を取得してきて」と指示をしたり、提出する際は一式そろえて、不備がないように準備を手伝います。外国人側に立って考えることで、フォローしないといけない点が見えてきます。

外国人従業員と日本人従業員を採用する上で、違うことはありますか。

日本人か、外国人かに関係なく、はじめは現場作業を経験し、班長、主任、係長などステップアップして最終的には管理職にしたいと考えています。そういう人材をトレーニングしていくスキームを会社側が作らないといけません。

違う点と言えば、外国人従業員の方が人生プランを持っている人が多いです。採用面接の志望動機として、「スキルアップしたい」「自分の価値を高めたい」と答える、前向きな外国人が多いです。我々はいかにそういう原石を発掘し、育成し、企業の中核にしていくかということに取り組んでいます。

また、ライフプランも日本人従業員とは異なります。子供は日本の教育を受けさせたいのか、母国の教育を受けさせたいのか、それに伴い、帰国はいつにするのか、といった家族のライフプランも外国人従業員は考えていかないといけません。個々の事情があるので、帰国は止められませんが、ライフプランを共有できていれば、弊社としても手伝えることはあります。

例えば、外国人従業員が帰国する場合、現地にグループ会社があれば、その会社を新たなスタート地点として、社長として迎え入れることができます。その後、そのグループ会社から現地の人を日本に招き、弊社の技術やノウハウを学んでもらうことができます。将来は、日本で培った知識や経験を生かして、そのグループ会社で活躍してもらえるでしょう。夢みたいですが、会社も夢を持たないと進歩していかないと思います。弊社としては、将来的に東南アジアに拠点を広げていけたらいいなと考えています。

外国人従業員の採用に関する今後の展望を教えてください。

外国人従業員は、仕事に対する熱量が高く、積極的に学ぶ姿勢があります。今後は、副社長、工場長、技術統括などのリーダーマネジメント層への登用を考えており、実現を目指しています。

最近、エンジニアで採用した外国人従業員(技術・人文知識・国際業務の在留資格)には、実際に週1回の経営企画室会議に参加してもらい、現場での進捗状況や問題点・改善点の報告をしてもらっています。本人も将来的には管理職になりたいという目標がありますので、我々も応援しています。

 

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PHAM VAN HOAN(ファム バン ホアン)さんのインタビュー記事はコチラ

ホアン氏

 

 

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