インタビュー・コラム

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掲載日:2024年12月26日

赤井 由紀子(あかい ゆきこ)さん

起業したいFile7_赤井由紀子さん

プロフィール

埼玉県熊谷市に在住。夫と中学生の息子と3人家族。
NPO法人AEA代表理事。All Education Academy主宰。
未就学児から高校生までを対象とした英語総合教室、ロボット&プログラミング教室、オンラインスクール、体験型学習プログラム等、グローバル人材育成を柱とした事業を展開し、その他、講演等、数多くの教育業、インバウンド事業を手掛けている。
世界中をバックパッカーで旅した経験、先進国から発展途上国の教育現場をみてきた経験を活かし、日本の子供たちに体験型学習プログラムを展開、世界のどこでも生き抜く力のある子供たちの人材育成に注力している。
令和3年度埼玉グローバル賞受賞、埼玉親善大使任命。

NPO法人AEA:https://www.aea2016.com/npo/
All Education Academy:https://www.aea2016.com/

赤井様グラフ

幸せな働き方の追求

起業する前は、中学校の英語教師として勤めていました。毎日が忙しくてクリエィティブに考える余裕がなく、ただ無我夢中に働いている状態でした。また、雇用されて分かったことですが、拘束されて働く事や雇用される事は自分には向いていないと実感しました。

退職後は、それまでに貯めたお給料で先進国から発展途上国までをバックパッカーとして旅しました。世界中を周って、渡航先の学校に行ったり、路地裏で子供たちと遊んだりと観光地ではなく、教育の現場に自然と目が向いてしまい、やっぱり私の使命は教育なのかなと思うようになりました。それじゃあどうするかってなった時に民間でやるしかない!と英語教室をはじめました。

最初は、近所の子供4人が生徒で私の世界中の面白い旅の経験が教材という寺子屋のような小さな教室でした。バックパッカーの旅と帰国したら英語教室を開催するという海外と日本での生活を足掛け8年くらい続けていました。

友達は、もっと安定した人生を…と思っていたらしく、何の心配もしていない私に驚いていました。個人事業主とか起業するってどんなに大変な事なのか、知らな過ぎて勢いではじめてしまったのが、ある意味よかったのでしょうね(笑)。

自分のやりたい事が形になって、やるべき事とやりたい事がセットになってできる状態が幸せな働き方につながるのではないかと思っています。私は起業した事で、自分のやりたい事だけに時間を注力でき、有難いことに働くことの幸福感を得られています。

1人からチームへ

埼玉県のウーマノミクスプロジェクトを推進する中で実施するセミナーに参加して、同じ方向を向いた同志が集まる機会をいただきました。そこで出逢った3人のメンバーでプロジェクトチームを立ち上げ、AEA(All Education Academy)を設立し、「総合英語教室」、「ロボット&プログラミング教室」、「アクティブラーナー育成授業」を3本の柱を中心にして事業展開をしています。

NPO法人AEAも設立し、「生きる力」、「国際力」を持つグローバル人材育成を目的として、英語学習支援や外国人観光客への英語ボランティアガイド体験などの地域貢献活動も行っています。

今では生徒数も働く仲間も増え、海外にもスタッフたちがいます。講師の育成や教育プログラム開発なども行っていて、やりがいにも繋がっています。

赤井様2

仕事とプライベートの境界線

出産時は、3か月くらい仕事をお休みしましたが、スタッフへの指示は行っていました。大変な時期ではありましたが、スタッフたちが頑張ってくれて本当に感謝しています。

子供が生まれて仕事に復帰してからは、近くに住んでいる実母や妹に預かってもらったり、勤めから帰ってきたら夫が見てくれたり、みんなで協力して子育てをしました。英語教室は夕方から夜にかけて行っていますので、保育園の時間帯の託児だけでは難しく、2歳くらいになってからは、自治体が運営するファミリー・サポート・センターやシルバー人材センターの育児援助も利用しました。

私の場合は、プライベートと仕事の時間を区別しない方が自然です。なので勤務時間や休日は決めていません。私のやりたい事だった「いつでもどこでも働ける」が、IT普及のおかげもあり、実現しています。自分の好きな時間に働く事でパフォーマンスも高くなっていると思います。スケジュールの配分は、自分4:家族3:仕事3で自分の時間も大切にしています✨

みんなで作り上げて乗り越えられた!

コロナが感染拡大して、海外に行く事や人と会う事ができなくなって、教室を開く事が難しくなった時は、深く落ち込みました。いっそ諦めた方が楽になれるのにという気持ちにも陥ってしまいました。でも、2ヶ月だけお休みして相当悩んだ末、3ヶ月目から再開しました。きっかけは、スタッフと生徒たちの「オンラインでやろうよ」という声でした。

オンラインではじめるからには、オンラインでしかできない事をやってみようと、まずは世界と繋げようと皆で手分けして世界中に連絡しました。

生徒たちがコンタクトを取り、自分たちでワークショップに世界中からゲストを呼んで、メッセージを届けた事が、今となっては私たちの自信に繋がってます。生徒とスタッフと一緒に活動したおかげでオンライン授業も立ち上がり、本当にすばらしい経験をさせてもらいました。

未来への投資

赤井様11

AEAの生徒たちは、日本の好きな場所を取材し、自分たちの目線から伝えたい事を発信できるまでに成長しています。動画作成もしてYouTubeやTikTokで世界に向けて発信しています。全て自分自身で自主的に行っています。なかには、AEAの宣伝動画を作って発信してくれた子もいました(笑)。

子供たちが何をしたいかを見つけてあげる事が大事な教育の根幹で、そこを引き出すきっかけ作りが私たち講師の役目だと思っています。

そして、一人でも多くの日本の子供たちが自分らしい幸せな生き方の選択ができるよう、様々な学び・体験を通じて、考える力・創造する力・問題解決する力を身につけた=世界のどこでも生き抜く力を持ったグローバルキッズを育て続けていく事が私の目標であり、次世代そして未来への投資だと信じています。

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