埼玉県議会 県議会トップ画像

本会議及び予算特別委員会の生中継・録画中継をご覧になれます。

会議録の内容を、検索したい言葉や発言者などで検索できます。

ここから本文です。

ページ番号:251851

掲載日:2024年5月17日

令和6年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(野本怜子議員)

「不登校支援センター」の設置について

Q 野本怜子 議員(民主フォーラム)

昨年度、埼玉県の公立小・中・高校の不登校児童生徒数は1万6,914人となり、過去最多でした。
不登校の理由は千差万別ですが、共通しているのは、保護者はいつ抜けるか分からないトンネルの中で、先が見えない不安と社会から隔絶したような孤独感に日々さいなまれるという状況です。子供の心に何が起こっているのか知りたくて、わらをもすがる気持ちで学校、教育支援センター、メンタルクリニック等をめぐっても、面談予約が1か月以上取れなかったり、たらい回しにされる日々に家庭は負のスパイラルに陥ります。
不登校をきっかけに3割の家庭で世帯収入が減り、9割の家庭で支出が増えたというアンケート結果もあります。精神的にも経済的にも、保護者に大きな負荷がかかります。
この状況を変えようと、文部科学省が出した「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」によれば、学びの多様化学校、いわゆる不登校特例校やスペシャルサポートルームなどの校内教育支援センターの設置促進、教育支援センターの機能強化などが地方公共団体に求められています。そこでまず、県内における校内教育支援センターの設置状況と、今後どのように設置を促進するのか、教育長に伺います。
次に、不登校支援センターの設置についてです。
県の総合教育センターでは、小1から高3までの学習動画やプリント集を作成していますが、動画再生数が3年で100回に満たないものも多く見られます。
また、不登校、いじめ等の相談に24時間対応する窓口の設置には感謝いたしますが、よい子の電話教育相談という名称には違和感を覚えます。ただでさえ不登校児の保護者は、子供の不登校と家庭が悪いのではという偏見の目の二重の苦しみを感じています。よい子も悪い子もないのではないでしょうか。
また、県でも子供たちとその保護者のための不登校支援サイトを運営していますが、県内の不登校児の小・中学生の4割、高校生の半数は専門的な相談にもつながっておらず、全国平均を下回っています。
このような現状を踏まえ、総合教育センターの機能強化として不登校支援センターの設置を提案します。各市町村の情報の統括、医療や福祉、法律家の窓口の紹介、経験者によるピアカウンセリング、親の会が中間支援組織として活動する応援、オンラインを利用して不登校児同士、保護者同士が横に連携できる、そうした「つなげる」をキーワードとした支援が必要とされています。
不登校支援センター設置に対する教育長のお考えを伺います。それぞれの家庭がトンネルが開けた先の未来を想像できるような御支援を頂きたいと思います。

A 日吉亨 教育長

まず、県内における校内教育支援センターの設置状況と、今後どのように設置を促進していくのか、についてでございます。
校内教育支援センターは、学校内の空き教室等を利用して、児童生徒が、登校しても自分のクラスには入れないといった場合に、相談や学習支援を受けることができる場として設置されるものです。
県内においては、令和5年12月1日現在、40市町村で設置されており、そのうち3市町では、市町内の全小・中学校に設置されています。
県では、令和5年度に教育局の職員が、校内教育支援センターを設置していない市町村を直接訪問するなどして、設置を働き掛けてまいりました。
今後は、不登校対策に関する協議会を通じて、校内教育支援センターにおける取組の成果を市町村間で共有するなどして、令和6年度には、全ての市町村において校内教育支援センターが設置されるよう働き掛けてまいります。
次に、「不登校支援センター」の設置についてでございます。
不登校が増加する中、児童生徒だけでなくその保護者も先の見えない不安や孤独感を抱いており、議員お話しのような、「つなげる」支援をすることは、大変重要と認識しております。
現在、そのような保護者の不安や悩みの相談に対して、県立総合教育センターでは、24時間いつでも相談できる電話相談窓口を設置するとともに、カウンセラー等による面接相談を行っております。
また、不登校などの教育課題について調査研究を行い、その研究成果を各市町村と共有することで、更なる支援の充実が図られるよう取り組んでおります。
一方で、不登校児童生徒数が大きく増加し、その背景も多様化する中で、県立総合教育センターの機能については、更に充実を図っていく必要がございます。
「不登校支援センター」につきましては、まずは、既存の県立総合教育センター内の機能を充実させることで、議員御提案の「つなげる」をキーワードとした支援の機能を高めることが可能であると考えております。
そのため、令和6年度新たに、各市町村の教育支援センターにおいて活用するための研修資料を作成し、リーダーとなる職員に対して研修を行うなど、県立総合教育センターの支援機能の強化に取り組んでまいります。
児童生徒やその保護者が、様々な情報や支援機関に「つながる」ことを目指し、県立総合教育センターの一層の機能強化について、引き続き検討してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?