埼玉県議会 県議会トップ画像

ここから本文です。

ページ番号:246890

掲載日:2023年12月28日

令和5年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(深谷顕史議員)

医師の働き方改革について

Q   深谷顕史 議員(公明)

働き方改革関連法に基づき、2019年度から多くの職種で残業や休日労働など時間外労働の規制がスタートし、一般労働者については原則年360時間とし、最長でも720時間となりました。
一方、医師には応召義務があることから調整の必要があり、これまで5年間猶予されていましたが、来年4月からは上限は原則年960時間となります。また、医師の時間外労働の上限については、救急医療など地域医療に不可欠な病院の勤務医らは実務を担う都道府県から指定を受ければ、年1,860時間まで上限が緩和される特例措置も設けられました。
規制導入の影響で懸念されることの一つとして、地域医療への影響があります。外科や救急科、脳神経外科、産婦人科といった大学病院からの派遣の医師による過剰労働で支えられてきた科もあり、ぎりぎりの状態で地域医療が回っているのが現状だと思います。救急医療の分野では、患者受入れの縮小や輪番制からの撤退を余儀なくされる病院が出てくる可能性もあり、再びたらい回しの問題が県政の重要課題として浮上するのではないかと危惧しております。
勤務医の苛酷な長時間労働で支えられてきた大学病院などで環境改善が期待される一方、医師不足の地域は、これまでの医療体制を維持できるか懸念があります。地域医療を守るためには、県内各地の実情を県が把握していることが大前提と考えます。
そこで、保健医療部長にお伺いいたします。
開業医も含めた県内の全体の医師数、10万人当たりの医師ではなく、病院に勤務している常勤医師・非常勤医師の数も把握する必要があると思います。それぞれ何人なのかお答えください。
また、例えば、私の地元である川越比企医療圏では大学病院があることから、同医療圏の勤務医は多い医療圏とされていますが、細かく見ると川越地域に勤務医が偏り、比企地域に勤務医が少ない実情があります。地域偏在を分析するには、医療圏ごとよりも市町村ごとに勤務医の数を出すことで地域偏在の実情が見え、医療現場の現状を正確に把握することができると思いますが、御所見をお伺いいたします。

A 表久仁和 保健医療部長

まず、病院に勤務する常勤医師、非常勤医師の数についてでございます。
医療法に基づく病床機能報告によると、令和3年度の県内の病院に勤務する常勤医師は7,957人、非常勤医師は常勤換算で1,981.2人です。
次に、地域偏在を分析するための市町村ごとの病院勤務医数の把握についてでございます。
市町村を区域とする一次保健医療圏は、県民の日常生活に密着した医療提供体制を検討すべき範囲とされております。
入院医療の提供体制を整備することが相当と認められる地域の単位は、二次保健医療圏であり、病院勤務医の数はこの単位で捉えることが適切であると考えます。
議員御指摘のとおり、川越比企医療圏は、病院勤務医数が川越地域に偏り、比企地域には少ないのが実情です。
そのため、人口や面積の大きい二次保健医療圏については、保健医療サービスの一層の充実を図るため、副次圏を設定しております。
川越比企の他、東部、利根、北部の二次医療圏に副次圏を設け、地域の実情を捉えるよう努めております。
医師の働き方改革による地域医療への影響については、県としても懸念しているところでございますが、本年6月に全ての病院に対し行った調査では、大学病院等からの派遣の引上げはないとの回答を得ているところです。
引き続き、地域の医療提供体制が確保されるよう、医療現場の声を聞きながら対応してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?