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掲載日:2023年12月18日
Q 井上航 議員(県民)
県南西部の交通基盤はこれから大きく変化を遂げようとしています。まず現状を整理すると、東京外環自動車道については、平成30年6月に東関東道まで千葉区間が開通し、東名高速道までの大泉工区も着々と延伸が進んでいるところです。また、この後詳しく取り上げますが、国道254号和光富士見バイパスが完成した暁には、川越から和光まで沿線市町を一気通貫し、外環道和光北インターチェンジから高速道にアクセスできます。そして、国道254号バイパスが都内へ向けて延伸したその先に目を向けると、都県境に都営三田線の西高島平駅があるという状況です。
さて、こうした現状を踏まえて、質問に入ります。
MaaSとはMobility as a Serviceの略であり、この質問で取り上げる和光版MaaSとは鉄道、高速バス、路線バス、コミュニティバス、自動運転車両等の連携によって、地域拠点間を接続する自動運転サービスが一つの軸線となり、既存の公共交通サービスと有機的につなげることで地域住民の移動の利便性向上に資する取組のことです。
このうち、地域拠点間を接続する自動運転サービス導入事業は、内閣府地方創生推進事務局の未来技術社会実装事業のうち、国土交通省と連携した自動運転サービス導入支援事業に応募し、全国の7地区うちの一つとして採択されています。和光版MaaSは、和光市における地域の足を確保するという視点を超えて、県南西部の交通政策に大きく寄与するものと考えております。
そして、その実現には、交通政策、道路政策、警察行政などを管轄する県の協力なしにはなし得ません。また、あと数マイルプロジェクトや埼玉版スーパー・シティプロジェクトの実現を目指す大野知事にとっても、大いに関心のある取組だと考えております。
そこで、埼玉県におけるMaaS事業の先駆けとなるこの事業についての知事の見解をお聞かせ願えればと存じます。
A 大野元裕 知事
MaaS
は、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを組み合わせて一つの移動サービスと捉え、ICTを活用して様々な交通手段を継ぎ目なく円滑につなぐという考え方です。
議員お話しの和光版MaaS
はこうした考え方を取り入れ、和光市駅と東京外郭環状道路の新倉
パーキングエリア間に自動運転車両を導入することを核として、様々な移動手段をつなげていく取組と理解しています。この取組は、自動運転の実証実験にとどまらず、社会実装まで進めるものであり、また、都市部におけるMaaS
の実効性のある取組として、国の未来技術社会実装事業にも採択されるなど、県内でも先駆けとなる意欲的なもので、私も大変注目をしているところでございます。和光市は、新倉
パーキングエリア周辺において東京外郭環状道路と国道254号和光富士見バイパスが結節
するほか、和光市駅には東武東上線と東京メトロが乗り入れ、都心方面へのアクセスに優れています。しかし、産業集積が進む新倉
パーキングエリア周辺と和光市駅をつなぐ公共交通がないことから、和光版MaaS
は、自動運転の導入により、このミッシングリンクの解消を図ろうとするものです。また、高速道路を使った広域交通を強化するため、新倉
パーキングエリアにおいて成田空港などに向かう高速バス等
のターミナル機能を構築する構想とも一体として取り組むものであります。これらの取組が実現されれば、地域住民などの移動手段の確保といった地域交通の課題解決に加え、県南西部での更なる経済の活性化が期待できます。
県といたしましても、和光市が設置した協議会に道路や警察といった関係部局を参画させるなど、事業の実現に向け、できる限りの協力を行ってまいります。
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