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ページ番号:174331
掲載日:2020年3月31日
Q 町田皇介 議員(民主フォーラム)
東京2020オリンピック・パラリンピックの開催がいよいよ目前に迫ってまいりました。日本代表選手、とりわけ本県ゆかりの選手の活躍に期待が高まっているところです。そして、その代表格が毛呂山町出身の瀬戸大也選手であり、リオ五輪では越谷市出身の星奈津美選手とともに銅メダルを獲得しました。昨年の世界選手権でも金メダルを二つ獲得し、今回の東京オリンピックでは、金メダルの獲得が大いに期待されるところであります。
こうした選手のすばらしい活躍の一方で、本県の水泳環境は大変厳しいものがあります。東日本で屋内の公営50メートルプールがないのは、本県だけです。選手は25メートルプールでは十分な練習ができず、秋から春にかけては県外遠征を余儀なくされます。シーズン中も厳しい暑さや寒さに耐え、日々練習に取り組んでおります。屋内50メートルプールの整備は、選手の競技力の向上のためだけではなく、健康や安全面からも喫緊の課題となっております。
また、水泳やプールの活用は、県民にとりましても健康維持や体力向上のため大変有効であり、屋内50メートルプールは県民の健康づくりの拠点としても大変重要な施設となります。
現在、県議会では建設候補地についての議論が進んでおり、私の地元上尾運動公園も候補地の一つに挙げられております。上尾運動公園は国体のメイン会場となった陸上競技場をはじめ、体育館、武道館、アイスアリーナなど多くの県有スポーツ施設が集積しており、年間80万人を超える方が利用している状況です。県有地であるため土地の取得費がかからないことなど、コスト面でも大きなメリットがあり、県内各地からのアクセスの良さ、近隣スポーツとの連携による相乗効果等々、県民全体の目線で考えたときに、私は最適な候補地ではないかと思っております。
さて、このような建設地の話もありますが、屋内50メートルプール及びスポーツ科学拠点施設の整備に当たり、やはり忘れてならないのが、それぞれの施設がどのような役割を果たすべきか、また、そのためにどのような機能を持たせるべきか、県民が利用しやすくするためにどのように活用していくかという視点です。
そこで、施設整備の議論を県民目線で更に一歩進めていくために、知事にお伺いいたします。
アスリートの競技力の向上や県民の充実したスポーツライフを推進する拠点として期待される屋内50メートルプール及びスポーツ科学拠点施設は、どのような役割を果たすべきであり、どのような機能が必要と考えているのか。また、できるだけ多くの県民が利用しやすい施設とするためにどのような工夫を考えているのか、知事の御所見をお伺いいたします。
A 大野元裕 知事
屋内50メートルプールの果たすべき役割と必要な機能についてでございます。
屋内50メートルプールが整備されれば、水泳選手をはじめとする利用者が年間を通じ天候を気にせず練習をすることが可能となります。
また、国内の主要大会も開催できるようになるため、将来のトップスイマーを目指す子供たちに夢と希望を与えるものになると考えています。
東京2020オリンピック日本代表に内定した瀬戸大也選手のような世界に誇れるトップスイマーを、一人でも多く本県から輩出できれば、県民に大きな勇気と感動を与えてくれます。
このように屋内50メートルプールは、「水泳王国埼玉」を更に一段上のステージに押し上げる役割を果たす施設であるべきと考えております。
こうしたことから、県内初となる屋内50メートルの長水路プールが必要であります。
あわせて、国内主要大会の開催に必要なサブプールや観客席などの施設設備、そして最先端技術で競技力を向上させるシステムなどの機能も必要です。
また、プールはトップアスリートの競技力向上だけではなく、水中運動で身体に負担をかけずに全身をバランスよく鍛えることに向いています。
そこで、水泳教室をはじめ水中ウォーキングやアクアビクスなど県民の多様なニーズに応じた教室を開催し、幅広い世代の健康づくりを推進していく役割を果たすことも必要と考えております。
次に、スポーツ科学拠点施設の果たすべき役割と必要な機能についてでございます。
国では、2001年に国立スポーツ科学センターを開設し、国内トップレベルの選手を中心にスポーツ科学による支援を行っています。
本県の施設は、県内のアスリートに対してスポーツ科学による支援を受けられる機会を提供し、本県スポーツ界の競技力の更なる底上げを図る役割を果たすべきと考えております。
そのためには、スポーツ科学に基づく指導ができる様々な設備やアスリートを発掘、育成する体制を整備するなど、国内トップレベルの選手を一人でも多く輩出する拠点施設としての機能を持たせたいと考えております。
また、トップレベルの選手を育成することで得られたスポーツ科学に関する知見は、広く一般県民の方にも応用できるものであります。
このため、アスリートだけではなく一般県民向けの体力測定やトレーニング指導を行い、けがの予防や健康増進に役立てていくことも大きな役割の一つであります。
次に、できるだけ多くの県民が利用しやすい施設とするための工夫についてでございます。
屋内50メートルプールでは、子供から高齢者まで幅広い世代の方々に有効活用していただくため、施設のバリアフリー化はもちろんのこと、プールの床を可動式にして深さを調整可能にすることを考えております。
利用時間についても、夜間の利用など県民のライフスタイルの多様化に柔軟に対応していくことがポイントです。
また、スポーツ科学拠点施設では、多くの県民がスポーツ科学の知見を活用できるよう、県内の大学や市町村と連携することも検討してまいります。
屋内50メートルプール及びスポーツ科学拠点施設の整備につきましては、県議会をはじめ様々な方の御意見も伺いながら、県民の皆様にも使いやすい施設となるよう検討を進めてまいります。
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