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掲載日:2019年6月26日
Q 岡地 優議員(自民)
私が、NHK-BS放送で朝7時30分から放送される連続テレビ小説を見ていると、それに引き続き、世界の街角の猫を動物写真家が撮影して紹介する番組が放送されることがあります。その番組で紹介される猫の様々な表情やしぐさは、心を和ませてくれます。
確かに、猫は人に直接に身体的危害を加えることはほとんどなく、その愛らしい姿には親近感を覚える人も多いことと思います。また、最近では「ネコノミクス」という言葉があるとのことで、その経済効果にも注目が集まっているようです。
その一方で、飼い主がいない猫、いわゆる野良猫が引き起こす問題として、糞尿被害や鳴き声問題などがあることも事実です。こうした問題もあることから、上尾市においては本年度から、地元獣医師の方々と協力し、市民が持ち込む飼い主のいない猫、いわゆる野良猫への不妊・去勢手術を無償で行う取組が実施されています。この取組は、増え過ぎた野良猫の繁殖を抑制することで、糞尿被害など野良猫の起こす環境衛生の問題や、殺処分の問題を動物愛護の観点から解決するためのものだと聞いております。また、この取組において、地元獣医師の方々には、技術の提供だけでなく、手術費用全額を御負担いただいているということで、その取組に対する姿勢に頭が下がる思いです。
さて、本年3月には、私も所属する動物と共生する社会を推進する議員連盟から、更なる犬猫の殺処分削減を求める要望書を知事に提出させていただきました。現在、県で殺処分される犬猫で最も多くを占めるのは、県民が持ち込んだ野良猫の子猫と聞き及んでいます。特に、生まれたばかりの子猫の場合、譲渡も難しいため、生まれてくる野良猫の子供を減らしていかない限り、殺処分削減の目標達成は難しいのではないかと考えるところです。
野良猫に関しては、野良犬のように法令に基づき保健所などが捕獲や収容することはできないそうです。そのため、動物愛護の観点からも、先ほどの上尾市のような野良猫への不妊・去勢手術を行う取組でしか、殺処分削減や野良猫問題の解決はできないものと考えます。県内の多くの市町村で、解決が難しい案件として野良猫問題を抱えているとも聞いております。県内の一部市町村では、解決策として不妊・去勢手術に関わる費用の一部を補助しているところもあるとのことですが、まだまだ少ない状況であります。今後、更なる殺処分数の削減を目指すならば、各市町村が地域の方々とともに野良猫問題の解決に取り組んでいくことが大事だと考えます。
そこで、飼い主のいない猫対策として市町村をどのように支援していくのか、保健医療部長の御所見を伺います。
A 三田一夫 保健医療部長
県では、平成24年度から、飼い主のいない猫の繁殖を抑制し、適正な管理を行う市町村に対し、不妊・去勢手術などの費用を補助する地域猫活動推進事業を実施しております。
上尾市には、平成25年度から昨年度までの3年間、この制度を利用して地域猫活動を実施していただきました。
今年度からは、地元獣医師に御協力いただき、市独自の対策として、取組を始められたところです。
猫の繁殖を抑制する事業を行う市町村を増やしていくことは、県の殺処分削減の目標達成にも大きく寄与するものと考えます。
地域猫活動推進事業は、殺処分の削減だけでなく、糞尿や鳴き声など猫が引き起こすトラブルに対応する市町村への支援にもつながります。
そこで、平成27年度において地域猫活動推進事業の対象は11市町でしたが、本年度は17市町に拡大したところです。
この事業の補助期間の3年を経て、既に独自の取組に移行された上尾市と吉見町を含めますと、現在19団体で地域猫活動が展開されております。
市民の生活環境を良くする趣旨からも、最終的に63市町村が地域猫活動に取り組んでいただけるよう、順次、協力を求めてまいります。
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