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掲載日:2019年6月26日

平成28年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(山本正乃議員)

ワーク・ライフ・バランスを実現するための多様な働き方について

Q 山本正乃議員(民進・無所属

今年4月に女性活躍推進法が施行されました。この法律は、女性従業員を積極的に採用、育成し、ワーク・ライフ・バランスに向けた雇用環境の整備などの取組を事業主自ら実施するよう努めるものとすると規定しています。従業員301人以上の企業には、女性活躍推進の取組を総合的、効果的に実施できるよう、一般事業主行動計画の策定、届け出、公表が義務化されました。この計画の中には、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた男女を通した働き方改革への取組も含まれています。
ワーク・ライフ・バランスとは、仕事と仕事以外の生活の両者が充実することです。ワーク・ライフ・バランスを実現できている状態というのは、会社や上司から期待されている仕事、あるいは自分自身が納得できる仕事ができ、なおかつ仕事以外でやりたいことや取り組まなくてはならないことも取り組めることと言われています。他方、会社や上司から期待されている仕事、あるいは自分自身が納得できる仕事をしようとすると仕事以外にやりたいことや取り組まなくてはならないことができなくなることが、ワーク・ライフ・バランスを実現できていない状態で、これはワーク・ライフ・コンフリクトと呼ばれています。
企業によるワーク・ライフ・バランスの支援やワーク・ライフ・コンフリクトの解消に関しては、既婚女性の子育て支援策や新しい福利厚生施策と考えられたり、育児休業などの両立支援制度を充実したりすることで実現できるものと考えられるなど、様々な誤解も少なくはありません。企業として本当に必要な取組は、長時間労働の是正など働き方を改革し、男女ともに働きやすい職場を目指すことであると考えています。
企業にとってもワーク・ライフ・バランスに取り組むことは、優秀な人材の確保、モチベーションの向上や社員の定着などに効果があり、業績アップにつながるメリットがあります。特に今後、団塊の世代が70歳代後半になる2025年に向けて介護を抱える人も増えていきます。介護に直面した社員が仕事と両立できるよう支援することが、企業にとっても大変重要となってきています。育児は乳幼児期、学童期と成長していく過程が具体的に予測できますが、介護は予測できません。ある日、突然介護が必要となり、いつ終わるか分からないところにつらさがあり、男女を問わず訪れるものです。
私自身、二人の子供の育児、夫の両親の介護、みとりの経験をしています。保育所、学童にお世話になりながら何とか育児と仕事の両立はできましたが、夫の両親の介護では仕事との両立が難しく、離職せざるを得ませんでした。
男女がともに仕事と家庭を両立しながら能力を発揮し、活躍できる職場環境を整えていくことは、企業にとっても重要な課題であると思います。こうした課題に対して県がウーマノミクスプロジェクトとして進めている多様な働き方実践企業の認定制度の役割は、大変重要であると考えています。
現在約2,000件の認定をしたと聞いていますが、今後、県は多様な働き方実践企業をどのように広げていくのか、産業労働部長に伺います。

A 立川吉朗 産業労働部長

埼玉県では平成24年度から、女性の活躍により地域や経済の活性化を目指す埼玉版ウーマノミクスプロジェクトに取り組んでおります。
これまで、短時間勤務などを活用し、仕事と家庭が両立しやすい環境づくりに努めている企業を「多様な働き方実践企業」として2,054社認定してまいりました。
こうした取組を背景に、平成27年度に仕事と家庭の両立支援制度がある中小企業の割合は85.6%と、プロジェクト開始前より15.8ポイント上昇しております。
今年度は、認定企業500社を訪問いたしまして、「シルバー」や「ゴールド」に認定されました企業にステップアップの働き掛けを行います。
新規認定企業の開拓と併せて、平成31年度末までに累計3,000社を目指しております。
議員お話しの介護につきましては、法定義務を上回る2年間の介護休業や介護費用の助成など独自の取組を行う認定企業もあり、介護に係る両立支援の理解は広がっております。
県としましても、こうした企業の先進的な取組を後押しし、認定制度の質の充実を図るため、今年4月に制度の一部を見直しました。
具体的には、これまでは育児のための短時間勤務制度のみを認定対象としておりましたが、今後はその対象を介護のための短時間勤務制度にまで広げることといたしました。
さらに、女性の活躍を応援するには、男性を含めた働き方の見直しに取り組み、男女問わずワーク・ライフ・バランスを実現する「風土」や「文化」を職場の中に根付かせていくことが必要であると考えております。
このため、県では、男性の育児休業取得を進める企業に対して、従来の認定区分に加えて、例えばゴールドプラスといったプラスの評価を行う制度を設けるなど、男性の働き方の見直しにも努めてまいります。
今後も「数とともに質の充実」を目指し、引き続き多様な働き方実践企業の普及促進に取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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