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掲載日:2026年4月8日

令和5年度研究課題(資源循環・廃棄物担当 R5~R6 ラベル台紙の循環利用促進に向けた実態把握と事業者意識調査)

(資源循環・廃棄物担当:川嵜、磯部、長森;研究推進室:茂木)

近年、世界各地で水害をはじめとした自然災害が頻発し、甚大な被害が生じている。日本政府はCOP21で採択されたパリ協定等を踏まえ地球温暖化対策を総合的かつ計画的に推進するために「地球温暖化対策計画」を閣議決定(2016年5月)している。また、2021年4月には温室効果ガス削減目標を改定したことから、当該計画も新たな削減目標を踏まえ改定された。我々国民は、この地球温暖化対策計画を着実に実行することが喫緊の課題である。この計画には、廃棄物の処理に係る具体的な取り組みがいくつか挙げられている。主な取り組みとして次の4つが示されている:(1)「プラスチック製容器包装の分別収集・リサイクルの推進」(2)「焼却施設における廃棄物発電の導入」(3)「廃棄物焼却量の削減」(4)「廃棄物最終処分場における準好気性埋立構造の採用」。

資源循環・廃棄物担当では、廃棄物の適正処理に係る様々な研究を実施してきたため、取り組みの中の(3)廃棄物焼却量の削減、特に事業所から排出される可燃ごみの削減に寄与するための研究を進めることとした。

第9次埼玉県廃棄物処理基本計画(2021年8月)では、事業系ごみ量の令和7年度目標値は45万1千トンである。一方、令和2年度の実績は49万1千トンであり、前年と比べ5万3千トン削減されていることから、このまま着実に削減できるならば目標達成は可能である。しかし、目標値を確実に達成するためには、事業所ごとのごみ排出量を減らすことが最も重要である。

事業系ごみ展開検査の経験から、ラベル台紙(シールをはがした裏紙)は、事業者がほぼ分別し、ある程度の量がまとまった状態で廃棄されていることが確認できているごみである。そのため、自治体での焼却処理を回避し、資源へリサイクル可能なごみであると考えられる。さらに、近年民間ではラベル台紙のリサイクルに関連したプロジェクトが2つ立ち上がっている1)、2)。また、欧米でも2年前からCELAB(Toward a Circular Economy for Labels)3)という取り組みが始まっている。

そこで本研究は、1)ラベル業界の環境対策の現況を把握すること、2)ラベル使用事業者のごみ処理に対する意識を把握すること、及び3)ラベル台紙廃棄実態を把握することを目的として調査を行い、ラベル台紙の循環利用促進に係る課題を抽出するとともに、事業者に対しラベル循環利用に係る情報提供を行うことによってラベル台紙の循環利用を促進し、それに伴う焼却ごみ量削減につなげることを目標とした。

《研究の概要》(PDF:256KB)

令和7年度第2回研究審査会コメント

  • ラベル台紙の再利用は、興味深い課題である。ここでは、企業が対象になっているが、県民ひとりひとりに関わる課題でもある。類似のものも含めれば、資源の有効利用という観点で、県民への発信を行うことで、県民のこの運動への巻き込みも可能である。
  • 見過ごしがちな資源を有意義に活用し、その効果は大きいものと考えます。
  • 埼玉県におけるラベル台紙の循環利用についての実態把握が明らかにされたという点が評価されます。県内だけでなく全国的な実態も視野に入れての今後の対応策・方針が提案されていれば、より良かったのではないかと思われます。
  • 一般的には認知度の低いラベル台紙に注目し、ラベル台紙の廃棄に係る実態を明確化した上で情報提供することで、一部企業でのラベル台紙の循環利用の取組へと実際に結びついており、今後の取組の普及・浸透が期待される。
  • 循環型ラベル採用(不採用)の因子について客観的な把握に取り組むことで、行政が介入できるボトルネックについて具体的な提案を試みたことについて評価したい。一方で、研究対象として扱ったラベル台紙の循環利用だけが進めば良いわけではなく、本研究で得られた知見をラベル台紙以外の循環にどのように活用できるかも課題と考える。
  • ラベル台紙の廃棄実態と事業者意識を把握し、循環利用促進の要点を抽出した意義は大きい。プラスチック汚染問題との関連を議論する視点も重要である。
  • 県内の焼却される事業系一般廃棄物中にまたまとまって排出されるラベル台紙の検討を行った研究で、アンケートを含む実態調査、実証試験により、県内のプラスチック資源循環に貢献するデータが得られている。

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郵便番号347-0115 埼玉県加須市上種足914 埼玉県環境科学国際センター

ファックス:0480-70-2031

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