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掲載日:2025年12月4日
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シニアが活躍できる制度を導入した古内土木株式会社・取締役会長の古内 達弥さんにお話を伺いました。
・古内土木株式会社(朝霞市幸町1-12-7)
昭和48年創業。3代続く土木工事会社として、道路工事や河川工事など土木工事全般を事業としており、ここ最近は、鉄道に関わる工事を多く手掛けています。
従業員は、現場作業6名と事務3名で、うち2名が60歳代前半です。

これまでは定年が65歳で、その後の継続雇用制度はありませんでしたが、今回、一定の基準に該当する方を70歳まで継続雇用する制度を導入しました。
過去に65歳を超えて働いてくれた従業員もいましたが、今頑張ってくれている従業員の2人が60歳代になり、定年が近くなったため、それ以降も働いてもらいたいし、働ける場所を作りたいと思い、就業規則を変更することにしました。
ただ、70歳でも元気でバリバリ働ける人はまだたくさんいますので、それ以上でも働ければ継続して働いてもらうことを考えています。

即戦力のシニアに頑張って働ける職場だと思ってもらえることと、本人から「働かせてもらってありがたい。安心して働けるので頑張ります。」と感謝されることです。実際、彼らは頑張ってくれていますし、ずっと働けることが分かると、やはり安心するのだと思います。若い人たちからも「良かった。」という声を聞きました。現場作業でのモチベーションが上がったと感じています。
従業員の健康保持のため、健康診断と同時に受けられるオプションの血液検査を会社負担でやっています。そうすることによって何か異常があったらすぐ見つけられる可能性がありますから、会社としてオプションはつけてあげたいと思っています。
また、安全に作業をしてもらうため作業配置にも配慮し、シニアの方には体力的に負担の少ない作業に従事してもらっています。シニアも若手も仲良くやっていて助け合いの雰囲気ができているので、シニアが体力のいる運搬作業などを頑張っていると、若手が「俺がやるからいいよ。」と言ってくれるのでありがたいと感じています。
シニアの方は今までずっと仕事に従事してきているので、経験値が高く業務に詳しく、現場が変わってもすぐに対応できます。技術も知識も豊富で、上長が分からないことも分かっていたりして勉強になります。
また、自分が経験したことを自発的に若手に教えるなど、積極的にコミュニケーションを取ってくれます。現場には社外の人も大勢いますが、社内、社外、年齢の区別なくコミュニケーションを取ってくれるので、現場の皆が仲良くなり、協力し合える雰囲気ができます。そうすると、現場の目標に向かって皆が一つになり、頑張ろうという力が生まれます。それが一番大事なんです。
まずは、高齢者扱いせずに働いてもらうことだと思います。年齢が高くなっても経験や体力があれば活躍してくれますし、 働いてもらえるというのは会社にとってありがたいことです。本人にとっても、働ける場所があるということはモチベーションが上がり、お互いにいいことだと思います。
働いている人たちが一生懸命やってくれ、いろいろなものを無事に納めてくれるから、会社は成り立っています。シニアの従業員も含め、社員は宝です。
