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掲載日:2024年12月3日
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ヘレン・ケラー | |
「目(視覚)と耳(聴覚)の両方に障害を併せ持つ方」のことをいいます。 |
盲ろう者は、障害の特性上、おもに以下の3つの困難が挙げられます。
・他者とのコミュニケーション
・移動
・情報入手
家にいても、家族との会話を楽しめません。また、自由に買い物に行くこともできません。
テレビやラジオも見ることも聴くこともできず、点字が読めない人は、本を楽しむこともできません。
街を歩くのにも、歩行者用信号機は見えづらく、誘導音も聞き取りづらいので不安があります。
このような状況から、多くの盲ろう者は外出する機会が減って、家や施設に閉じこもりがちとなり、世の中の情報や人との出会いが全くなくなってしまいます。
「盲ろう者」と一口に言っても、その障害の状態や程度は様々です。
(1) 見え方と聴こえ方の4つのタイプ
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(2) 障害を発症する経緯別のタイプ
代表的なコミュニケーション方法を御紹介します。
実際には、盲ろう者の状態に応じた様々なコミュニケーション支援の方法がありますが、ここではその一部を御紹介します。
・手話 手話の形を手で触って読み取る「触手話」と盲ろう者の見える視野の範囲内で手話を表す「弱視手話(接近手話)」があります。 |
・点字 「ブリスタ」と呼ばれる速記用点字タイプライターと、盲ろう者の指を点字の6点に見立てて直接たたく「指点字」があります。 |
・手書き文字 盲ろう者の手のひらに文字を書いて伝えます。「手のひら書き」とも言います。 |
・音声 盲ろう者の耳元や補聴器のマイク(集音器)などに向かって話します。 |
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イラスト:©(社福)全国盲ろう者協会 |
10人の盲ろう者がいれば |
1. 盲ろう者の表情や仕草を見ながら、ゆっくりコミュニケーションをとってください。
2.「あいづち」を大切にしてください。
全く反応がない相手と会話をすることは、健常者でも苦痛に感じるものです。
盲ろう者の手の甲や肩などをポンポンと軽く叩いてあいづちを打つことで、盲ろう者は「話を聞いてくれている」という安心感を得られます。
3. 本人に伝わりにくい場合は、伝え方を変えてみるのも方法です。
例えば手書き文字では「ひらがな」を使っていたら「カタカナ」で試してみるなども方法のひとつです。
4. 本人ができることは、手を出したり変わってやってあげるのではなく、できるだけ見守ってください。
盲ろう者の動作がゆっくりなのは、目や耳からの情報が入りにくく、一つひとつ確認しながら動いているからです。
5. 本人が自分で置いた場所から、物を移動させないでください。
置いた場所がわからなくなってしまいます。
もし移動させる場合は、盲ろう者に伝えてから移動し、触って確認をしてもらってください。
6. 目や耳に障害があるからといって、何も判断ができないということはありません。
盲ろう者にも自分の意思があります。
盲ろう者本人が何かを決めるときには、本人の意思を尊重してください。
外出や人と会話を交わすことが困難な盲ろう者に対して、一人ひとりに適した方法で、情報の伝達や移動の手引きなどを行う専門知識を持った支援者を「通訳・介助員」といいます。
視覚情報の提供、コミュニケーション支援(人と話す時の通訳等)、外出時の移動介助(屋外での歩行や交通機関を用いた移動時の誘導)を通じて、盲ろう者が健常者と同様に自立性をもって社会生活を送れるようサポートし、社会と盲ろう者をつなぐ役目を担っています。
盲ろう者にとって、通訳・介助員は社会参加するために欠かせない存在です。
(以上参考:『盲ろう者について知っていますか? Deafblind Life』(社福)全国盲ろう者協会 令和5年5月発行)
「盲ろう者に興味はあるけれど、会ったこともないし不安かも・・・」
そんな時は各地の盲ろう者友の会や支援センターへ御相談下さい。
埼玉県には「埼玉盲ろう者友の会」という、盲ろう当事者とその支援者から構成されている団体があり、交流会等の定期的な
イベントを開催しています。
「盲ろう者ってどんなひとなんだろう」「盲ろう者と話してみたい」と思われた方は、埼玉盲ろう者友の会へ御連絡いただき、
お気軽に交流会に御参加ください。様々な盲ろうの方々と出会うことができます。
ほんの少しの興味が、盲ろうの方々の世界を広げるきっかけになります。
埼玉盲ろう者友の会 (連絡先) 〒330-8522 |
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