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掲載日:2025年1月9日
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私は2024年8月3日から5週間、フィリピンのセブ市内にある「EVアカデミー」という語学学校にて短期留学を行いました。初めての海外体験は想像以上に大変でしたが、日本では決してできない多くの経験をすることができ、自信の成長を実感しました。本レポートでは現地での生活、自身の活動、埼玉県を㏚した事柄の3つの観点から私の留学生活を紹介させていただきます。
オイリー、ソルティー、スウィーティー!フィリピン人は甘いもの、揚げ物、ご飯が大好きで野菜はほとんど食べません。日本食が大好きな私は、寮の食事や現地の料理になじめず、ほぼ毎日お腹を壊していました。また、水に関しても水道水はもちろんのこと、ウォーターサーバーの水ですら私の体には合わず、ペットボトルの水を買っていました。水筒を洗ったり歯磨きをしたりするのもウォーターサーバーの水を汲みにいかなければならないので、水道水を当たり前のように使っていた日本での生活がいかに恵まれていたかを実感しました。帰国後もお腹の調子が悪く病院に行ったほどなので、留学中最も苦労した部分は食生活です。
授業は45分×10コマで、内マンツーマンクラス4コマ、グループクラス4コマ、自習2コマです。マンツーマンの先生が自分と合わなければ変えることも可能です。語学学校で感じたことは、私含め日本人は文法やリーディングは得意なものの、スピーキングの能力が低いということです。台湾、中国、韓国、モンゴル、サウジアラビア、ベトナム、タイ等様々な国籍の方々が滞在していましたが、同じレベルでもスピーキング力には差がありました。最初の1週間は自分の言いたいことを英語でうまく伝えられませんでしたが、単語を毎日勉強したり、自分が知っている表現に置き換えて話したりすることで、徐々に自分の意見を伝えられるようになり、英語を話すことへの抵抗がなくなりました。そして卒業式の日に日本人代表のスピーチを行いました。大勢の人の前で英語を話し、有終の美を飾ることが出来ました。
驚くほどポジティブな人が多いです。そして最も印象的だったのは、仕事を楽しそうにしているということ。夜勤や早朝勤務でも決してつらそうな顔は見せません。食堂スタッフは洗い物をしながら音楽に合わせて歌って踊っています!日本では考えられない光景です。彼らの仕事への取り組み方から、真面目に働き仕事を効率化するだけではなく、適度に息抜きをすることの重要性を学びました。
8月24日に「子どもたちに楽しい時間と食事を提供する」ことを目的とした炊き出しボランティアに参加しました。子どもたちやその家族は墓地や周辺のスラムに住んでいます。もちろん水やトイレ、電気はありません。洋服を着ていない裸の子どもたちもいます。見聞きしたすべてのことが衝撃的でした。学校に行きたくても行けない子どもも多く、フィリピンの貧困事情を目の当たりにしました。また、炊き出しで出されるご飯の量も非常に少なく、子どもたちの栄養は不足していました。帰ってくる家があること、学校に行けること、おいしいごはんが食べられること、私が当たり前だと思ってきたことは決して当たり前ではなく、だからこそ今あるすべてのもの、自分が置かれている環境に感謝することを忘れてはいけないと強く感じました。しかし、自分を基準にして彼らのことをただ「かわいそうだ」と思うのも違うと思います。子どもたちは無邪気で、十分な食事や帰る家がなくても幸せそうでした。彼らにとってはそれが当たり前だからです。言葉で表すのが難しいですが、自分が見ている世界はほんの一部にすぎず、私たちはその世界の中で培われた生き方、考え方に固執してしまいがちです。多様性を受け入れることの重要性は頭ではわかっていたつもりでしたが、今回のボランティアを通してその真の意味を理解できた気がします。
残念なことに埼玉県はほとんど知られていませんでした。しかし、今回の親善大使としての活動を通して埼玉県の認知度は上がったと確信しています。まず、語学学校のスタッフの方々30名以上に日本から持ってきたお菓子と一緒に狭山茶をお出しし、オフィスでプレゼンテーションを行いました。「さっぱりする」「苦いと思っていたけど飲みやすい」「後味が良い」「お菓子とよく合う」といったように、高評価をいただきました。フィリピン人は甘いものが好きなこと、お茶よりもコーヒーを好むことを知っていたので、狭山茶が彼らの口に合うか不安でしたが、このような良い評価をいただけてとてもうれしかったです。また、彼らにとってはお茶の効用が魅力的だったようです。実際、「味はあまり好きではないけれど血圧の上昇を防ぐ効果があるのなら飲み続けたい」といったような声も聞かれました。フィリピン人の甘いものが好きであるという特性を生かすとともに、お茶の効用を全面に押し出すなどの工夫をすることで、東南アジア圏の甘いものが好きな国々においてもお茶が普及すると思います。また、子どもはお茶が好きではないと聞いていたので、ボランティア先では大人たちに狭山茶を配りました。墓地に水がなかったためその場で飲んでもらうことはできませんでしたが、非常に喜んでいただきました。更に先生やクラスメートや仲良くなった友達、タクシーのドライバーにも狭山茶を配り、フィリピン人だけでなく様々な国籍の方々に埼玉県を紹介することが出来ました。そして、卒業式の日本人代表スピーチにおいては、狭山茶だけでなく川越やうどん、秩父の大自然や映画「翔んで埼玉」を用いて埼玉県をPRしました。スピーチの後に、東京に訪れた際には埼玉にも行ってみたいとの感想をいただきました。埼玉県の魅力を世界中の方々にもっと知ってもらうために、今後もインスタグラム等を通じて発信を続けていきたいです。
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