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掲載日:2023年10月20日
Q 戸野部直乃 議員(公明)
本県では、これまで公明党の権守議員が一般質問でも強く訴えてまいりましたプレコンセプションケア相談センター埼玉「(通称)ぷれたま」が今年度より助産師会への委託によって開始されました。これは妊娠を望んでいる方や思春期の子供の心と体の悩みや迷いなどを電話相談で対応するものです。若い世代が妊娠・出産をはじめ、性に関する正しい知識に触れる場として、これから大いに期待したい取組です。
本事業は現在、電話のみの相談受付ですが、東京都では電話相談だけではなく、月に1度、若者が多く集まる渋谷で対面による相談体制をとっています。このように10代の若い世代に性のことをオープンに相談できる取組は、スウェーデンではユースクリニックと位置付け、国内に250か所以上、常時設置されています。
先日、この埼玉県内でもユースクリニックが行われました。筑波大学附属坂戸高校の文化祭の中で、埼玉医大産婦人科医の高橋幸子先生が携わる一般社団法人彩の国思春期研究会とコラボして、生徒主導の開催でした。主催した生徒さんは、中学の保健体育の授業における性教育の内容に、命に関わる大切なことなのに、どうしてサラッとしか教えてもらえないのだろうと違和感を持ち、高校に入って性教育について調べ、このような企画に至ったということでした。
私も文化祭を訪問しました。300人ほどの中・高生が訪れ、性の率直な疑問を相談員の助産師や産婦人科医などに投げかけていました。また、避妊具や生理用品の現物が展示され、男女共に興味深々で手に取り、中には親子で参加の方もいて、お母さんから年頃のお子さんに向け、自然な形で性の話をしている様子も見受けられました。近くにいた生徒さんに話し掛けると、この文化祭の準備に携わる中で初めて見聞きすることが多く、特に避妊について知らないことばかりで勉強になったと話してくれました。また、OBの校長先生にもお話を伺ったところ、ここまで踏み込んだ内容のものを学校がよく承諾したと感心している、若い子がこのようなことを知るのはとても大事なことと、生徒たちの取組に共感していました。
こうした若者が集う場所で正しい知識の取得と理解を深めることができるユースクリニックの必要性を強く実感いたしました。
現在、県内の市議会等でも質問で取り上げるなど、ユースクリニックへの関心は高まっています。北欧のような常設のユースクリニックがあるのがベストではありますが、まずは各市町村で若者が集う場所で開催できるよう、県から後押しができる情報提供等を求めますが、保健医療部長の見解をお聞かせください。
また、学校の文化祭でユースクリニックを行うことについて、教育長の見解を伺います。
A 表久仁和 保健医療部長
若い世代が妊娠出産をはじめ、性に関する正しい知識を習得し、将来の人生設計を若いうちから意識する取組である「プレコンセプションケア」は、非常に重要であると認識しております。
このため、県では、助産師を講師とし、プレコンセプションケア、妊娠、出産、不妊に関する出前講座を、中高生や大学生向けに各地域で開催しているところです。
また、今年4月に、不妊・不育症相談のほか、思春期の健康や将来の妊娠を踏まえた日々の健康相談まで幅広く応じる「プレコンセプションケア相談センター埼玉 ぷれたま」を開設したところです。
さらに、市町村での取組を促すため、市町村職員に対し、プレコンセプションケアへの理解を深めるための研修会を今年度新たに開催する予定です。
こうした研修等の機会を通じて、ユースクリニックに関する情報提供を行い、各市町村で若者が集う場などで開催できるよう後押ししてまいります。
今後も引き続き、若い世代の性や自身の健康に関する正しい知識の普及啓発にしっかり取り組んでまいります。
A 日吉亨 教育長
文化祭において、生徒同士が、周囲と協力しながら自ら企画し、日頃の活動の成果をまとめ、発表することは、主体的に集団や社会に参画し、自己実現を図るための資質や能力を養うことにつながるものと考えます。
生徒が、主体的にユースクリニックを企画した場合には、その目的意識や実施方法などが、各学校における文化祭の趣旨に沿ったものであるか、保護者等の理解が得られるものであるかなどを踏まえ、生徒の意思を十分に尊重しながら、校長が適切に判断するものと考えております。
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