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掲載日:2020年7月9日
Q 高橋政雄 議員(自民)
私は長い間、さいたま市の消防団員を務めておりました。会社、事務所、すぐ前のドン・キホーテ火災での消防出動、また阪神・淡路大震災時の建築物被害調査や東日本大震災時の被災地ボランティア活動なども経験しました。実際に被災地へ行って様々な活動に取り組む中で、「想定していなかった」という言葉をたびたび聞きました。でも、危機管理対応を考えるときに、「だから、仕方なかった」では済まされないと強く感じたのです。
例えば、新型コロナウイルス感染症が終息しない現在の状況においては、避難所での感染症対策等についても想定しておく必要があります。「万が一」や「もしかして」に備える想像力が危機管理には重要と思うのです。
さて、昨年10月の東日本台風は本県初の大雨特別警報が発表されました。浸水家屋が約七千棟という大規模な被害となり、山間部では多くの土砂災害も発生しました。今まで本県は他県に比べて比較的災害が少なく、住みやすい県と誰もが思ってきました。しかし、東日本台風では国や県管理河川の堤防は決壊し、多くの場所で越水等による未曽有の被害が起きたのです。もはや私たち埼玉県民は、「天災、災害が少ない」と言えなくなったのです。これからは、今まで以上に台風や豪雨による災害に備えなければなりません。
風水害というのは地震と異なり、発災までの備える時間があります。この時間を有効に使うことで被害を少なくすることが可能です。いざというときに身を守るために何をすればいいかを、日頃から行政も、住民も積極的に備えておくことが重要と考えます。
それにしても、近年、毎年のように全国各地で災害被害が相次いでいます。昨年の東日本台風では関東地方を中心に大きな被害を受けたのでした。今後、県民一人一人のもしもの備え、その意識とともに、それら風水害から身を守るための備えについて、県としてどのように取り組んでいくのか、危機管理防災部長にお伺いします。
A 森尾博之 危機管理防災部長
国の中央防災会議は平成30年7月豪雨を踏まえた報告の中で、住民主体の防災対策の必要性を強く打ち出すとともに、「自らの命は自らが守る」意識と行動を求めています。
こうした県民の「自助」を進めるためには、平時から地域の災害リスクを確認し、いざ危険が迫った時に取るべき行動を時系列的に決めておく「マイ・タイムライン」の普及が重要なポイントになると考えています。
そこで、彩の国だより6月号では、水害への備えの特集の中でこれを大きく取り上げるとともに、自ら書き込んで実際に使えるよう工夫を加えました。
さらに、マイ・タイムラインを盛り込んだ防災マニュアルブックを活用し、埼玉県防災士会や自主防災組織のリーダーなどにも御協力をいただきながら、それぞれの地域で取組が広がるよう努めてまいります。
一方、いざというときにタイムラインに沿って適切な行動をとっていただくためには、発信される防災情報が正しく理解されている必要がございます。
昨年6月から5段階の警戒レベルを付けた避難情報の発令が始まりましたが、令和元年東日本台風を受けて今年1月に国が行った調査によると、警戒レベルの内容を正しく理解している人は4人に1人程度にとどまっております。
このため、例えば警戒レベル4で全員が避難するなど、市町村の発令内容に応じて迷わずに行動できるように、県ホームページやSNS、テレビやラジオなど様々な方法で一層の周知を図ってまいります。
また、国では本格的な台風シーズンを迎える秋までに防災気象情報の利活用に関する動画の教材を作成すると伺っておりますので、積極的に活用していきたいと考えています。
県民の一人一人が防災の意識を高め、風水害から身を守るための備えを具体的に進めていただけるよう、市町村とも連携し、しっかりと取り組んでまいります。
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