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掲載日:2020年7月7日
Q 石井平夫議員(自民)
少子高齢化の進行による生産年齢人口の減少が見込まれる中、県民所得の向上を図る上で非正規雇用者の希望や能力に応じた正社員化を着実に進めることが重要です。県の正規雇用化比率は全国で41位と低い位置にあります。県民所得の向上だけでなく、正社員化による生活の安定は他の施策にも連動して好循環をもたらすことができると考えます。それは少子高齢化です。
日本をはじめとした先進国では晩婚化の傾向があり、日本でも初めて結婚する平均年齢が27年時点で男性が31.1歳、女性が29.4歳です。晩婚化は女性の社会進出など、様々な理由が挙げられます。国立社会保障・人口問題研究所の統計によれば、結婚意識のある未婚者が1年以内に結婚するとしたら何が障害となることがあるかの設問で、男女とも結婚資金を挙げた人が最も多い結果となっています。めぐり合わないことよりも、経済力の不足によって結婚意識が低下しているのではないかと残念に思います。
内閣府が行った家庭と地域における子供に関する意識調査でも、若い世代で未婚・晩婚が増えている理由として、「経済的に余裕がないから」を男性は1位に挙げ、女性も2位に挙げています。経済的に安定する正社員化が図られれば、少子高齢化だけではなく、様々な施策に反映されると思われます。
このような中、埼玉労働局は平成28年度から平成32年度までの5か年の埼玉県正社員転換・待遇改善実現プランを策定し、不本意非正規雇用労働者の正社員転換等を図るとしています。埼玉県でも、今年から非正規雇用者の正社員化プロジェクトを始めており、国と連携する取組により約3,000人の正社員転換を目標とするとのことです。東京都では、企業へのインセンティブである国のキャリアアップ助成金に更に上乗せする助成制度を持っています。埼玉としてもこのような制度を創設するなど、効果的な様々な取組が必要と考えます。
また、平成28年の学校基本調査では、大学卒業者数22,581人のうち非正規雇用者と一時的仕事に就いている者を加えた不安定雇用者は1,483人となり、その割合は6.6パーセントになります。全国平均の5.2パーセントと比べて高い数値となっています。大学新卒者には大いなる希望を持ち、社会人のスタートを華々しく切っていただきたいと思います。5か年計画では、県内大学新卒業者に占める不安定雇用者の割合を5.8パーセントにするという指標を設定しています。正規就職ができないという若者の支援についても、しっかり取り組まなければならないと考えますが、産業労働部長の御所見を伺います。
A 渡辺 充 産業労働部長
若者が、安定した収入を得て生活するためには、何よりも正社員として就職することが重要です。
このため5か年計画では、県内大学の新規卒業者に占める契約社員やパートなどの不安定雇用者の割合を指標としたところです。
議員お話しのとおり、平成28年の不安定雇用者の割合は6.6%と全国平均5.2%より高くなっております。5か年計画策定時の最新数値であった平成27年の全国平均5.8%まで引き下げることが目標です。
ヤングキャリアセンター埼玉では、新規学卒予定者を含めた就職活動中の若者を対象に、就職相談からスキルアップのためのセミナー、職業紹介までをワンストップで実施し、正規就職を支援しています。
平成28年度は、ヤングキャリアセンター埼玉が支援した若者で就職が確認された1,978人のうち、1,308人が正社員として就職しております。
また、学生が日頃接することのない企業との出会いの場を作ることも重要です。
そこで、主に新規学卒予定者を対象とした県主催の合同企業面接会を、経済団体や金融機関の協力を得て開催し、県内企業への正規就職の機会を提供しております。
これに加え、埼玉労働局や県雇用対策協議会ともタイアップし、合同企業面接会を実施しており、更なる就職の機会を提供しています。
さらに、学生が早い段階から身近な県内企業の魅力を知り、自ら就職意識を高めてもらうことも大切です。
そのため、県内大学の1、2年生が県内企業228社の経営者などを訪問してインタビューを行い、そこで感じた企業の魅力をまとめた「就活に役立つ『埼玉県企業ガイド2017』」を新たに作成いたしました。
このガイドは県ホームページに掲載しているほか、県主催の合同企業面接会でも配布し、広く学生の県内企業への就職促進に活用しています。
今後とも、県内大学や企業、関係団体とも連携しながら、若者の正規就職をしっかりと支援し、不安定雇用の減少に取り組んでまいります。
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