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掲載日:2019年10月17日
Q 吉良英敏議員(自民)
先日、地元の杉戸農業高校を見学してきました。100年近い高校の歴史と学び舎のすばらしさを改めて感じました。
さて、我が県は昨年度、魅力ある高校づくり課を新設し、冊子も作成をいたしました。これが魅力ある県立学校づくりの方針であります。もう読まれましたでしょうか。
今年7月に、県内176校の全ての県立学校に対し、実は学校の活性化・特色化方針、これを策定し、今月中に提出するように指示しています。3か月という短い期間です。どんな学校にするのか、具体案を出せ、これはまるで国から地方創生の案を出せ、そう言われている私たち、そしてそれに慌てているように、今各学校も今頃最後の追い込みの時期だと思います。
そこで皆さん、そもそも魅力ある学校、特色ある学校とは何でしょうか。例えば、昔は有名な先生がいました。とても有名な先生がいました。私の祖父は、ちなみに杉戸農業高校一筋41年、ニックネームは吉良坊主です。確かにはげてもいましたが、実際は寺の住職という、そういった愛着で吉良坊主という名前が付きました。しかも、吉良坊主の歌という歌までありました。このように、学校の先生も特色の一つです。
例えば、平均約40年、学校に勤めるとして、現在は4校から5校の高校に赴任するのが当たり前、平均すると7、8年で異動です。これでは、学校の顔と言われるような特色ある先生が生まれにくい。また、学校の特色とは地域性に勝るものはないと思いながらも、生徒と先生が地域に密着できていない。今、スマホやネットで世界の様々なことを知り、つながるようになりましたが、肝心な地域とのつながりが見えていない。今の時代だからこそ、地域につながりのある学校を目指すべきだと思います。
そこで以下、質問をさせていただきます。
まず、魅力ある学校づくり課とありますが、魅力ある学校とはどのようにお考えか、教育委員長に伺います。
そして、特色ある学校づくりのため、地域や保護者、生徒自身を巻き込んだ方針づくりが大切かと思いますが、教育長の御見解と県の取組について伺います。
A 高木康夫 教育委員会委員長
魅力ある学校とは、「生徒の将来の夢や、進路を実現する学校」であると考えます。
子供たちは幼いころから少なからず将来の夢や将来の自分を描いています。
しかし、成長するにつれ夢や希望が、単に進学のための学習に変わってしまうケースも少なくありません。
幼いころから持ち続ける夢や将来の進路を実現させるためには、学校、家庭、地域が一体となり、コミュニケーション豊かな教育環境が重要と感じております。
私を含めた教育委員は、毎年多くの学校を訪問し、それぞれの学校で特色ある取り組みなどを視察しております。
先日訪問した学校では、地元公民館と共催したパソコン講座に生徒がアシスタントとして参加した話や、商工会議所や市役所と連携し生徒が地域イベントのポスター制作についてプレゼンテーションを行った上で、制作を依頼された話などを伺いました。
こうした地域や社会とつながる活動の積み重ねは、生徒に自信を与え成長させ、地域との信頼を生み出し、将来の道を見出すことに繋がるものと感じております。
その上で、魅力ある学校を実現するためには、各県立学校が持つ強みや特徴を入学検討中の生徒や保護者に発信する力が求められます。
各県立学校が新たに策定する「学校の活性化・特色化方針」の中では、入学から卒業までの生徒の育成方針を、わかりやすく明確にするために、生徒の「成長物語」として発信してまいります。
教職員と生徒、保護者、地域の方々が、この「成長物語」を共有し、我が町の学校として、一つとなって取り組むことにより、魅力ある学校となっていくものと考えております。
A 関根郁夫 教育長
これからの県立高校は、時代や社会、地域の要請に応えるため、自校の現状を分析し、課題を整理した上で、生徒一人一人を伸ばす教育が展開できるように、主体的に特色化を進めることが求められます。
そのため、県では、各学校がその特色を明確にし、生徒や保護者、地域にわかりやすく発信することを目的に「学校の活性化・特色化方針」を策定することといたしました。
ここには、部活動や学校行事などの取組のほか、生徒の「成長物語」と題し、入学してから卒業するまでの育成方針を明記することとしております。
この生徒の「成長物語」を実現するためには、教職員をはじめ生徒、保護者、地域の皆様などの学校関係者が一体となって学校教育に取り組むことが何よりも重要と考えております。
そのためには、議員お話のとおり、方針の策定段階から、学校関係者に参画していただくことが大切でございます。
そこで、各学校において、地域の方や保護者、生徒の代表などをメンバーとする学校評価懇話会等での意見を踏まえて方針を策定するよう指示したところでございます。
「学校の活性化・特色化方針」の策定を契機として、学校関係者の御理解、御協力をいただきながら、より一層魅力ある学校づくりを進めてまいります。
注意:氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。
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