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掲載日:2026年7月2日
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*2021年に掲載した記事です。
6月17日、今まで蚕でいっぱいだった農家の倉庫は、真っ白く艶やかなもので床が敷き詰められていました... 蚕が繭になったのです。
それにしてもすごい量ですね。

床に敷き詰められた繭
繭を取り上げて振ってみると、繭の中からカラカラと音がします。繭の中にいる蛹の音です。
汚れた繭は売りものにはならないため、出荷前に養蚕農家が繭の状態を確認します。選別した後、繭袋に入れて出荷します。

繭の中には、蛹が入っています。
養蚕農家の仕事はここまでです。繭をこのまま放置しておけば、繭の中の蛹はカイコ蛾になってしまいます。カイコ蛾は繭に穴を開けて出てきてしまうので、繭はこの後製糸工場で熱乾燥されます。そして、人の手で繭から生糸を紡ぎ、様々な工程を経て天然繊維の絹糸になります。そこからドレスや靴下、肌着が作られていくのです。美しい絹は、養蚕業に携わる人々の汗と涙の結晶なのです。
こうして、私たちは蚕の命をいただくことによって絹製品を使用することができるのです。私たちは絹の美しさに見とれがちですが、その美しさの裏には多くの蚕の命と、養蚕農家の労働があることを忘れないでください。
養蚕農家にお話を伺ったことで、蚕の生態だけでなく、かつて養蚕業に親しんできた人々の心に寄り添えた気がします。養蚕になじみがない若者世代の私にとって、蚕は「過去のもの」のように感じていました。しかし蚕の成長を追っているうちに、数十年前まで、日本人にとって蚕が大変身近な存在であったことがよくわかりました。
蚕を通じて、若者世代とシニア世代が、世代を超えた交流をすることができました。