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掲載日:2024年7月1日
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いよいよ、埼玉の偉人・渋沢栄一翁が肖像として描かれた新1万円札が発行されます。
渋沢翁は「近代日本経済の父」と呼ばれる日本が誇る実業家です。生涯に約500もの企業の創設等に関わり、また、約600の教育機関や社会公共事業の支援に取り組むなど、多大な功績を残しました。これらの企業や社会公共事業の多くが、名前を変えつつ現在まで続いており、私たちの生活を支えてくれています。
渋沢翁は、「論語」において孔子の精神として現れている忠恕(ちゅうじょ)(真心と思いやり)を重んじ、経済と道徳を両立させた「道徳経済合一説」による日本の発展を提唱しました。これは、「誰一人取り残さない」を理念に掲げるSDGsの精神そのもので、渋沢翁は今から100年以上も前に忠恕の心の重要性に気付いていました。江戸から明治へと社会が大きく転換する中で、時代を先取りした渋沢翁の考えがあったからこそ、今の日本が形づくられたと言っても過言ではありません。
そんな渋沢翁は、埼玉の出身です。
現・深谷市の農家に生まれ家業を手伝う一方、幼い頃から父親に学問の手ほどきを受け、いとこの尾高惇忠から「論語」などを学びました。企業経営だけでなく、教育や福祉、国際親善など社会全体の発展のため、生涯にわたり全力を尽くした渋沢翁。そのあくなき行動力と高潔な精神を育んだのは、我が埼玉。「渋沢といえば埼玉」なのです。
ちなみに、1万円札を製造している国立印刷局の前身である紙幣寮(しへいりょう)の初代トップは、渋沢翁でした。渋沢翁が1万円札の顔となり、日本中が渋沢翁に注目するこの機会を捉え、県ではさまざまな催しを行います。ぜひとも足を運んで、その人柄や偉業に触れてみてください。
そして、渋沢翁の精神を受け継ぐ県民の皆さんと新1万円札の発行をお祝いするとともに、「渋沢といえば埼玉」を全国へ発信していきたいと思います。
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