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掲載日:2020年4月22日
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新型コロナウイルス感染症に係る対応について(PDF:1,395KB)
知事
私の方からいくつか御報告をさせていただきます。まず初めに、県民の皆様におかれましては、新型感染症対策に伴う緊急事態措置について御協力をいただいておりますこと、御不便をおかけしておりますけれども、改めて御礼と感謝を申し上げたいと思います。そして、まずは陽性者の現状から御説明させてください。これまで679名の方が県内で感染を確認されておられます。その中で78名の方が回復し退院をされております。(パネル1枚目の)このグラフは、先週の会見でも使いましたが、最初の陽性者の発生日をゼロとして東京都と埼玉県の陽性者の状況をグラフで示したものであります。東京から遅れて約1週間。埼玉県は1月の31日に最初に陽性者が確認され、東京の場合は1月24日でありました。この7日から10日遅れで埼玉県は東京を追ってきた訳ですが、60日ぐらいまでのところはほぼ同じ推移を示しています。東京の場合にはその後、グーッと頭を持ち上げるようにして感染者が増えておりますが、埼玉県の場合には頭を持ち上げてからしばらくは同じようなペースで現在まで至っているところであります。この違いというものは、東京都の場合、グッと持ち上がってから自粛宣言が出されましたが埼玉県の場合には、この60日直前のところで自粛宣言が出されたために抑えられたというふうにいえると思います。これは外出の自粛をお願いさせていただいて、県民の皆様の御協力をいただいたことによって、一定の効果があったということを示していると思います。
同様に発症日ベースでも、外出の自粛要請がなされてから、これは発症日ベースですから潜伏期間がありますけれども、大体このあたりで東京の場合、グッと頭を持ち上げてますけれども、安定した形、もちろんゼロになるのが一番いいのですけれども、これもやはり同様に、県民の皆様の御協力のおかげで、外出自粛の効果が出ている。これは是非強調させていただきたいと思っています。ただ、この外出自粛の効果が一定程度出てはいるものの、残念ながら収束の方向や、あるいは、この措置が今をもって解除できるような状況には至っていないことも、これもまた事実であります。多くの県民の皆様におかれましては、新型コロナウイルスは、先が見えない戦いであり、不安であると思われる方も多いと思います。ただ改めて、みんなが力を合わせていただいて、是非、不要不急の外出を控えていただくこと、これがコロナウイルス対策に繋がるということを強調させていただきたいと思います。御不便をおかけいたしますけれども、このように効果は一定程度上がります。皆さんのお力でコロナウイルスを抑制することができると信じています。是非、不要不急の外出を、改めてのお願いです。控えていただき、「うつらない」「うつさない」ことで、御自分のみならず、御家族や愛する方を守っていただけるよう御協力をお願いしたいと思います。
さて、県内の陽性者の発生状況でありますが、市町村別に見ると、これまでも申し上げてきたとおり、東京の区部に接しているところ、更には主要な道路に沿って、感染者が広がっております。埼玉県と関わりの深い東京都との関係を考えれば、東京では今もって深刻な感染の拡大が続いており、首都東京の隣という本県の地理的特性を考えれば、特に東京に行かないということが、県内の感染を防ぐことに繋がりますし、結果として東京も守るということにも繋がるのではないかと思います。不要不急の用で東京に外出することは、控えていただきたい。そして、昨日申し上げたとおり、不要不急の外出の自粛が基本ではありますが、県境を越えて他の都道府県に行くともお控えいただきたいと思います。
所沢では100人以上の陽性者が確認されています。これは先週の会見で御報告をさせていただきました、所沢明生病院、所沢ロイヤル病院、あるいは皆成会グループで複数人の陽性者が発生しているという影響が大きいところであります。その後の調査の進展によって、これまでに御家族などの接触者を含め、所沢明生病院で22名、所沢ロイヤル病院で13名、皆成会で20人の陽性者を確認しています。管轄の保健所ではそれぞれの病院・施設について、すでに厳重な感染対策を講じています。陽性者の皆様の療養に、今後は万全を尽くしていくところであります。
新型コロナウイルスの感染者の陽性患者数が650人を超える現状において患者の増加に備えた病床確保が喫緊の課題であります。先般も御報告をさせていただきましたが、4月17日の専門家会議でいただいた、それぞれの御専門の知識、御意見などを踏まえて、5月6日までに合計600床を確保させていただきたいと考えています。これは非常に簡単な道のりではありませんけれども、これだけの病床を確保をするためには、地道に一般病床の留保やあるいは中小を増やしていくだけではなくて、公立・公的病院に対して、特に病棟単位で陽性患者の受入れを、お願いをするということを進めさせていただいておりまして、私からも直接、病院長等にお願いをしているところであります。今後、新型コロナウイルス以外の患者さんに対する入院などの調整をする、こういった措置も考えられますところ、県民の皆様には御不便をおかけするかもしれませんが、御理解をお願いしたいと思います。
また、行動変容の重要性が叫ばれておりますが、JR大宮駅の乗降客数の減少率の推移であります。JR大宮駅の乗降客数を前年の同じ週の同じ曜日で比較した減少の割合を示しているのはこのグラフであります。緊急事態宣言が発表され、外出自粛をお願いした4月7日以降は、全体としては減少している。特に10日と11、12日が最初の週末になりましたが、11日には77パーセントの減少となりましたが、平日になると大体60パーセントぐらいでの減少で推移をしています。新型コロナウイルスの収束のためには、8割の接触機会の低減が必要とされており、これは直接接触機会と直接のものでありませんが、一つの指標として是非皆様にも御参考にしていただき、人との接触の機会を減らす、外出の機会を減らすようお願いをいたします。
次にネットカフェの宿泊利用者の状況です。利用者数は4月21日、本日の午前7時半現在41名となっており、内訳は男性が36名、女性が5人であります。問い合わせ件数は128件です。宿泊施設ですけれども、アパホテルさいたま新都心駅北でありますけれども、現時点では軽症者や無症状者など20人の方を受けております。昨日お話をさせていただいたとおり、今後受け入れの方針が変わってまいりましたので、順次受入れを拡大するとともに、新たな施設の確保に進めてまいります。
なお、17日に本田技研工業株式会社様から新型コロナウイルス感染者の移送用車両を4台無償で貸与いただきました。早速、移送に使わせていただいておりますが、すでにフル稼働の状態であり、県庁からの要請によろ新たに13台、無償で貸与いただくことになり一部についてはすでに県の方に引き渡しをされました。こういった移送作業でも使わせていただきたいと思っております。改めて御礼申し上げます。
次に買占め、価格上昇等の状況と対応についてでありますけれども、米、パン、牛乳、鶏肉等につきましては陳列の状況、価格ともに問題は報告されておりません。インスタントラーメンについては価格については、問題はないものの、特に一部の地域において欠品または購入制限が設けられているという報告がありました。マスク及び消毒液については、増産されているとは聞いておりますけれども、市場においては欠品が続いています。またこれ以外の商品では、これも一部の地域ですけれども、体温計で欠品が見られています。ただし、全体的には商品の確保に問題はありませんので、県民の皆様におかれましては、過度な買い溜めについてはお控えをいただきたいとお願いを申し上げます。
次に、先ほどの買占め価格上昇等に対する情報提供でありますが、県民の皆様からいただいた情報提供でこれまでに11件の情報提供が寄せられました。主な内容はほとんどが衛生マスクの高値販売であります。そのうち、例えば30枚入りのマスクが5,940円で販売されているという情報を受けて、県は立ち入り調査を行いました。その結果、仕入れ価格が3,600円と判明したところ、適正な価格での営業をお願いをしたというケースもありました。
次に監視指導体制の強化であります。県民の皆様に不安なくお買い物をしていただく環境を整えるために、事業者の皆様に御協力をお願いすると同時に体制の強化も急いでいます。
一つ目は県民の皆様の目で監視していただくことがお願いであります。そして二つ目には、包括連携協定を締結しているイオン、イトーヨーカ堂、コープみらい、パルシステムの皆様から流通に関する状況について情報をいただいています。そして三つ目は、県職員が実際に価格の動向を調査したり、立入調査あるいは、事業者の指導を行っているところであり、この強化を引き続き努めてまいります。
県民の皆様には著しい価格上昇があったと認められる場合には、県に情報提供いただくとともに、生活必需品は必要な分だけご購入をいただきたいと思っています。また医療に従事されている方だけではなくて、スーパー等の小売業の皆様や従業員の方が感染防止に努めながら懸命に業務を続けていただいています。消費者の皆様もお買い物に行かれる際には是非少人数で、お出かけをいただき、感染拡大防止に御協力をお願いいたします。
次に、埼玉県民への応援メッセージ動画です。新型コロナウイルス感染症対策として、イベントの中止延期や外出自粛が続き、県民の皆様には御迷惑をおかけしているところですが、そこで県では、感染症対策によって外出自粛を余儀なくされている県民を元気付けようと、埼玉応援団をはじめとした埼玉にゆかりのある方々に県民への応援メッセージ動画の提供について協力依頼をいたしました。その結果、今回は林家たい平さん、あるいはフリーキャスターの堀尾さんをはじめとする8名の方々に御協力をいただきました。この場をお借りし御礼申し上げます。
現在第1弾として17日から埼玉県公式ホームページのほか、公式SNSなどで動画配信をしていますので、是非御覧をいただきたいと思います。今後も、埼玉ゆかりの方々から元気付けられる応援メッセージをいただけたら大変ありがたいと思います。
最後でありますが、ゴールデンウィークについてのお願いであります。ゴールデンウィークは旅行や帰省などで人の移動が増加する期間です。人の移動に伴う感染者の増加を最小限に留めるために、県民の皆様には連休の期間中の過ごし方について3点お願いを申し上げます。
まず一つ目は、これはもうしばらくずっとお願いしていることですが不要不急の外出を避けていただきたい。これはゴールデンウィーク中も同じであります。県内外への旅行や、あるいは帰省についても、自粛をしていただきたい。蔓延防止という点からも御協力をお願いいたします。
2点目は、生活必需品のお買い物があるときにも3つの密が生じることがないよう気を付けていただいて、例えば混雑する時間帯を避けるとか、最低限の人数で行くとか、こういった工夫をお願いしたいと思います。
そして3点目、屋外においても社会的距離、ソーシャルディスタンスと言われますが、人と人との間に2メートル程度確保することに努めていただきたいと思います。ゴールデンウィークに旅行や帰省などを計画し、楽しみにしておられた方々も多いと思います。また埼玉には素晴らしい観光地も存在します。お越しいただくことを皆さん期待していただいた方もおられるかもしれませんが、これ以上の感染拡大を何としても食い止めなければなりません。どうか皆様の行動に、この感染症の対応に関する未来がかかっています。今は我慢のしどころだと思います。改めてこの危機を乗り切るために御協力をよろしくお願いいたします。
朝日
陽性患者の自宅待機に関することです。昨日現在で370人自宅待機がいると伺っています。知事は過去の会見などでですね、一般病院に入院させるという際になって、使えない病床があったというふうに理由を説明されていましたが、今回のような事態を引き起こしたことについて県側にはどんな問題があったとお考えでしょうか。その反省を今後の病床確保に当たり、どう生かすのかと併せてお示しくださいますでしょうか。
知事
以前からお話しているとおり、御指摘のとおり一般病床を使う段になってそのような形にならなかったという御報告をさせていただいておりますけれども、受入れる際になって、やはりこれは受けにくいといった声が相次ぎました。そこで我々といたしましては、そのような事態を引き起こしたという反省に立って、一つには余裕を持って数を見込んでおくことが必要ではないかと思います。
また、丁寧に御説明をさせていただくことによって、軽症だから、中症だからというのではなくて、より詳細についてご説明をする必要があったんだろうしこれからそれをしていかなけばいけないと思っています。
17日の専門家会議では厚生労働省のクラスター対策班の見解として、しばらくこれまでと同程度の感染者数が、引き続き発生するのではないかという見込みが示されています。そうだとすれば、先ほど申し上げた反省に基づき事務方が地道に各病院に働きかけ、少しずつ一般病床の受入れを進めたり、あるいは説明をするといったことに加えて、先ほど申し上げましたが公立公的病院に対して、新型コロナウイルスの陽性患者を病棟単位で受け入れるよう私からも要請をし、しっかりと余裕を持った形で準備をさせていただきたいと思っています。
簡単ではありませんが5月6日までに、600床が確保できるよう、公立公的病院との協議をはじめとする対策をスピード感を持って進めていきたいと思います。
朝日
2点目はPCR検査についてです。検査を受けたいのに受けられないというふうに訴えてらっしゃる方がいらっしゃいます。PCR検査は厚労省が感染の可能性が高い人や重症化しやすい人に絞る仕組みを現在とっており、埼玉県もこの方針に沿って検査を続けています。一方、今のこの仕組みでは、軽症者や無症状の人が感染を拡大させ院内感染に繋がる恐れがあるという指摘も見受けられます。他の自治体ではドライブスルー方式の検査であるとか、医師らが運営する新たな検査スポットを創設する動きもあります。埼玉県は現在の県内PCR検査の課題は何だとお考えで、いつまでにどう改善するのか、お示しいただけますでしょうか。
知事
まず埼玉県につきましては、かねてから国が示した症例定義に留まらず、医師が必要と認める場合には、検査を実施するよう通達をし、また行ってまいりました。検査の必要な方の増加に対応するために、県では、様々な工夫も執り行っております。
まず第1にこれはすでに行っていることですけれども、県では医師会との協議を進めながら検査の指針を定めて、行政検査に回っていただくもの、民間のPCR検査を行うべきもの、あるいは検査をしたいというだけではやはりなかなか難しいので、検査をするべきではないもの、こういったものについて、指針を定めてすでに公表し、医師会の皆様にも御理解をいただいて、これを進めているところであります。
その上で、我々はPCR検査を実施するという立場に立って行っていますけれども、それとそれに加えて国の仕組も変わり、感染症指定医療機関については保健所を経ることなしに、医師が必要であるとすれば、PCR検査を行うよう民間の機関に提出することができるようになっています。保健所の意向は全く関係ないので、そもそも国、県、保健所の体制とは関係なく、それぞれの医師の判断でこういったスキームに従って検査を行える仕組みになっています。
また、東京都などでは報道もされていますけれども、医師会がPCRセンターのようなものを設けているところもあります。御指摘のとおりでありますが、実は埼玉県でもすでに3つ(後に「2つ」に訂正)の郡市医師会で保健所を介さずにかかりつけ医等の紹介で検査をするような体制を医師会として組んでいるところがございます。
これに対して、埼玉県としては県の医師会を通して、このような取り組みについて、他の郡市医師会に対し御紹介をするというすでに取組を始めている。
そして、今後になりますけれど、県としても予算的な裏打ちをもって、このような取組を支援をさせていただくことを考えており、議会の御理解も得ながら予算化を進めていきたいというふうにに考えているところでございます。
読売
警察庁の発表というかまとめで、4月以降に扱った変死体のうち、亡くなった後にコロナの陽性が判明したっていう件がですね埼玉県でも1件該当があったかと思うんですけども、ちょっと詳しいことかわからないので教えてもらいたいと、今埼玉県10数人死者がいますけども、ここの中に含まれているのかどうか、この点について教えてください。
知事
まず新型コロナウイルスで重篤化、そして亡くなる方が出ております。亡くなられた方には心からお悔やみを申し上げたいと思っています。
県では亡くなられた場合の事例については、その重大性に鑑み亡くなられたことについては速やかに情報提供をさせていただいてまいりました。
他方で公表する情報の範囲については、ご遺族のお気持ちを尊重し、ご遺族から了解をいただいた範囲は公表をさせていただいております。亡くなられた場所や状況について、あるいは該当するかどうか等についてはご遺族の了解が得られていない場合には公表できないことについては、御理解をいただきたいと思っており、警察庁の発表ですから警察庁に是非お問い合わせいただきたいと思います。
読売
そうするとですね、県内で亡くなった事例があっても遺族の了解が得られない場合っていうのは公開しないケースもあるという解釈でよろしいですか。
知事
まず先ほど申し上げたとおりで、お亡くなりになられた場合には、埼玉県としては公表をしています。ただ公表できる範囲、例えばお名前だとか性別だとか年齢とか場所とか、こういったものについては、ご遺族の了解が得られた範囲によってお話を申し上げていますので、お亡くなられた事実については公表しているところであります。
読売
例えばですね、検死をして、極めてイレギュラーだと思うんですが、もともとコロナが感染してるのが分かっていて亡くなったっていうケースであれば公表するのかなというふうに思うんですけども、もう亡くなっていた後に陽性が発覚したケースについても今も公表は県の中ではできる範囲でしているという解釈でよろしいでしょうか。
知事
まず一般論で申し上げさせていただきますけれども、その死亡と原因、死因ですね、についてはもちろんコロナにかかっているから、必ずしもコロナで亡くなったということはイコールではないということはまず御理解をいただきたいと思っています。
その上で申し上げれば、死亡の原因がコロナであった場合には、発表させていただいております。
共同
病床の確保の関係で、特にその公立病院に関してですね病棟単位での受入れをお願いしていくというような話があるかと思いますが、大阪でですね、松井大阪市長が市民病院を丸ごとコロナの専用の病院するというような方針を打ち出して、一方で現場からなかなかこれは厳しいんじゃないかというような声もかかっているというようなケースもあります。そのような病棟あるいは病院丸ごとというような考えも知事の中にありますか。
知事
まずお答えから言えばイエスです。
ただ、大阪の場合もそうですし、実は先行するいくつかの自治体でこういったケースが幾つかありますけれども、我々としても丁寧に御説明をさせていただきながら、進めていきたいと思っています。
テレ朝
先ほどの感染者の死亡の公表に関してなんですけれども、埼玉県としては新型コロナウイルスによるそれが原因とみられる死者の場合は公表すると。で他方ですね、他県の指針だと一律に感染者が死亡した場合、公表している県もあるんですけれども埼玉県はどうしてその方法を取られないのか、その理由を教えていただけますでしょうか。
知事
まず先ほど申し上げたとおりコロナウイルスが死因で亡くなった方については、みられるではなくて、そういう判断がされた方については、我々として、これを公表しているところでございます。
またコロナウイルスに罹患している方に関して亡くなられた方については、現在のところはすべて公表しているところでありますが、これについても、ご遺族の御承諾いただけないその他の持病とか基礎疾患もありますので、そういった場合には別途判断をすることになろうと思いますが、現時点においては、そういったケースはありません。
東京
知事定例会見における手話通訳の関係でいくつか質問があります。聴覚障害者協会や他の福祉系の団体であったりとか、議会からも知事会見での手話通訳の要望が多数寄せられてると思うんですけれども、一方で、埼玉県の場合は緊急事態宣言が最初に出された7都府県の中で、唯一まだ設けられていないような状況です。こういった状況について、知事は今、どういうふうにお考えなのかっていうのと、もう1点が他県では4月、新型コロナを受けて急きょ対応したような自治体さんもあるんですけれども、埼玉県ではなぜ、素早く4月に対応できなかった理由というか、要因っていうのがもしありましたら、お聞かせください。
知事
まず、埼玉県はずっとしばらくの間というか、私が知っている限りにおいては、手話通訳を導入してきませんでした。他方で、聴覚の障害者の方々から、御要望いただいていることもありますし、私としてはすべての県民に等しく、こういった情報は大切な情報だと思いますので、これが届くことは望ましいというふうに考えています。以前からお話をしておりますけれども、予算措置が必要でありますので、議会とも相談をしながら、実施に向けた検討を進めていきたいというふうに考えているところでありますが、ただそれでは伝わらないという話がありますので、今は相対的に予算が必要がないテキストをホームページに掲示することを行っている。まず、この御要望をいただいてから指示をさせていただいたところであります。近く私どもとしても、予算について検討するというふうに申し上げたところであり、そこでしっかりと盛り込んでいきたいと考えていますが、あとは議会と相談をさせていただきたいと思っています。
東京
県では、2016年に県手話言語条例が成立されていますけれども、そういった視点からですと、今回、他県が出来て埼玉では出来ないわけではないと思うので、そこら辺の、条例があるにもかかわらず、ちょっとスピード感がちょっと落ちてしまったっていうところについての知事のお考えと、今度、中小企業への支援に関しては補正予算が組まれると思うんですけれども、そこに対して、今回の手話通訳の関係も盛り込まれるんでしょうか。また、議会と相談してっていう話でわかるんですけれども、いつから、もし仮に、やれるとしたらいつから導入したいなというふうにお考えでしょうか。
知事
1番目と2番目の話については、すでにお話ししたとおりであります。そして3つ目については、議会から御承認をいただき次第、執行したいと思っています。
朝日
中小企業の支援について、お伺いします。まず最初になんですけれども、今の基準で示されている休業期間が7割ということなんですけれども、その日付に関しては、21日間休業するということが条件であるっていうことなのかっていうところを、まずお答えいただきたいのですが。
知事
7割の休業を、緊急事態措置の実施を受けての要望であろうと、そうであろうがなかろうが、7割ということであります。
朝日
その7割っていうのは、日付としては何日かっていうふうな基準になるんでしょうか。それとも時間っていう基準なんですか。
知事
4月17日に私ども、お願いをさせていただいたわけですけれども、4月17日以前についてはこれを弾力的に考えて、例えばそれまでの普通の休日等についても換算をさせていただくというふうに考えております。そして、それをすべて満たした上で、20日以上になると思います。20日を超える、失礼しました。20日を超えるの(後に削除)が7割になると思います。
朝日
今回中小企業ということなんですが、その中小企業の中に個人事業者も含まれるんでしょうか。
知事
業種、形態、規模は問わないというふうに申し上げております。
朝日
中小企業も含まれるということ…。
知事
中小企業支援金の名前ですけれども、条件についてはお話したとおり、業種、規模は問わないということであります。
朝日
今回の休業の期間の証明の仕方っていうのは、どのような方法を取るか…。
知事
私どもとしては、可能な限り迅速にこの支援金を必要な方にお届けすることが大切と考えております。そういった観点に立って弾力的に考えていく必要があるということで、例えばですけれども、お店の休業の張り紙でもいいですし、これ、ギチギチですね、一つ一つ1日どれだけ休んだかということを証明するというよりも、そこを申請者の方にとって最も良い方法で申請していただいたものを、我々としては弾力的に考えたいと思っています。
朝日
今回求めているこの7割という数字自体は、何を根拠にして7割…。
知事
埼玉県といたしましては、今回の様々な事態、例えば休業要請だとか、あるいは営業を行う上で環境が変わったとか、あるいは営業を存続すること自体が厳しいとか、色んなことを伺いました。そのような中で、8割の接触機会の抑制をする、最低限でも7割という、この7割に近づけるということが一つであります。そしてもう一つは、他の自治体につきましては、東京都の場合には協力金という名目ですけれども、その場合には、全日休業すると8割に相当する日数に、東京都の場合にはなりますけれども、埼玉県の場合には、少し後から申し上げたということもありましたので、それを、より柔軟なかたちでやらせていただきたいということで7割という基準にさせていただきました。
朝日
今ですね、営業自粛できずにですね、自粛せずに営業を続けることを希望している業種もあると思うんですけども、その中でも実際は営業を自粛したいと思っているような企業に対してはどのような支援をされるとか、そういったことはありますか。
知事
自粛要請に応じるか応じないかは、条件ではありません。したがいまして、御自分のところで営業を中々できないということで、経済的に、特に中小企業ですけれども、影響があったところに支援金として我々が出す、これがその我々の趣旨でございますので、自粛の要請をしようがしまいが、あるいは自粛をしている業種であろうがなかろうが、対象は関係ないということであります。
日刊工
先ほどに引き続き、中小企業等に対する支援についてなんですけれども、確認させていただきたいんですけれども、こちらも支援金、後援金には、国からの臨時交付金を使用されるということで間違いないでしょうか。
知事
最終的には、予算は議会がお認めいただくことでありますが、我々といたしましては、この中小企業経済対策ということでありますので、臨時交付金を主として充当することが、適当だと思っています。
朝日
昨日ですね、自民党の県連から緊急の要望があったと思うんですけれども、さいたま市立病院の旧病棟を利用して、臨時の医療施設を開設するようにっていう要望があったと思うんですが、この要望に対する知事の考えをまずお聞かせください。
知事
より正確に申し上げると、疑い患者、要するに検査をして、まだ陽性であるかどうかわからないけれども、医師がこれが必要であるというふうに考えているような方、この方々を集める施設というものを我々も必要だというふうに考えており、そこについて工夫が必要だというふうに思っています。そんな中で御提案いただいたことについては、検討させていただきたいと思っておりますけれども、先ほど申し上げた疑い患者を集めるという必要な措置を今後を取る中での一つの選択肢として、検討の一つの対象に加えたいと思っています。
朝日
具体的に今、何か動いてらっしゃるんでしょうか。例えば国への要望ですとか。
知事
さいたま市立病院のみを限定して考えているわけではなく、様々な選択肢の一つとして、調査をさせていただいているところであります。
時事
先ほどの手話の件ですけども、議会と相談っていうことで、24日に議運が開かれまして、議会、臨時会が開かれるということになると思いますけど、その議会に提出する補正予算に関係経費を計上するという理解でいいのかということと、その場合、この中小企業の対策とともに、連休明けにスタートしたいと、中小企業の支援金についてはおっしゃってましたので、連休明けのこの会見等で実施したいという考えでいいかという2点、お願いします。
知事
最初の点につきましては、私が先ほど申し上げたとおり、近く予算についての検討をいただくように考えているところ、そこにおいて、是非検討していきたいというふうに申し上げたところであります。そしてその前置きとして、私は情報がすべての方に届く必要があるというふうに考えましたので、これについてお願いをさせていただくよう、今、検討を進めているところであります。2点目については、自ずと執行でございますので、議会が御承認をいただいたら、すべからく迅速に執行できるように努めてまいります。
朝日
中小企業または個人事業主に対する補償の件で念のため確認なんですけれども、17日以前については、休日も今、普通の休日もカウントするっていう御発言がありましたが、つまり4月の11と12は、これ土日なんですけれども、休業したとみなすっていうそういう理解でいいのかどうか。
知事
まず第1に訂正しておきます。補償ではありません。中小企業に対する支援のお金であります。それをみなすというかたちでも結構ですし、お休みが土日ではないところもあるじゃないですか。そういったところについては、弾力的に週に何日休んだということを言っていただければ、17日以前については弾力的に運用するというふうに申し上げています。
朝日
飲食店や普通のお店もそうなんですけれども、元々の休業日というのが基本的に設定されてる店もあります。この元々設定されてる休業日というのは、今回の7割以上の中に入れていいのか悪いのかどちらなんでしょうか。
知事
当然入れて結構でございます。なぜならば、先ほど申し上げたとおり、自粛の要請に従ってお休みにしたかどうかは問いませんというふうに申し上げているところであります。理由は問いません。
朝日
理由は問わずですけれどもコロナの感染症を防ぐ目的というふう目的はあったはずだと思うんですけれども、そこも問わないことになっちゃいませんか。
知事
一番私は最初に申し上げたのは、中小企業がこのような状況において、休業の要請を受入れて、それで休業して営業利益が減るとか、あるいはそもそも休業を余儀なくさせられてしまったとか、この環境の中で様々な影響を受けた企業があります。それが休業したことに対して支援の策を講ずるものだということを最初から申し上げているところでありますので、あくまでも休業の要請に従ってお休みをされた方々というのはそのうちの一つの目的でありますので、そこだけが目的ではありません。
朝日
するともともと休みだったところも加えて、全部を総合して20日を超える、つまりの21日以上休業された方は対象になると、こういう理解でよろしいでしょうか。
知事
そうです。(後に「20日以上休業された方が対象」に訂正)
朝日
もう1点確認なんですけれども7割とした根拠の中で、先ほどの接触を最低7割減らしたいというお話がありましたが、この接触7割減らしたいということと、7割以上休業というのは結びついているという理解でいいんですね。
知事
7割接触減らすのと7割休業は、先ほどの電車の乗降客数もそうですけれどあくまでの指標だと思っています。そのような中で、8割・7割という数字がこれまでも示してきましたので、そこが一つの指標として考えたい。例えば、29日間のうちの一日だけ休むのではどうだろうかといった議論があるじゃないですか。そこについては、どれだけ影響を及ぼされた方々が自粛の要請を受けてされたか、あるいはそうじゃなくてもされたかという中で一定の判断せざるを得ないので、そこは最低でも7割という言葉をまずはその受け止めさせていただいて、8割という自治体もありますけども私どもは7割で設定をさせていただきました。
朝日
昨日もそうだったんですけれども、お店に貼った張り紙などでも証明していただくという手があるというふうにお話ありました。もう一つ二つこういうふう方法でというのは、もし知事の中であれば教えていただけますでしょうか。
知事
それぞれ私も限定するつもりはありませんが、例えば飲食店であれば売上伝票みたいなものもあるかもしれませんし、あるいはなかなか証明が難しいところであれば、電気の使用料、もあるかもしれませんし、様々なかたちがあろうと思います。あるいは出勤簿でも結構ですし。
朝日
そういうものが普段営業しているのと比べてこれぐらい目減りしているので、これぐらい休んだんですというのは証明の仕方という意味ですか。
知事
弾力的に取り扱いますので、そこは当然、ギチギチというのでしょうか、やるつもりはない。例えば、お休みでも定休日でも、ちょっと少し会社に来て、電気をつけるというのはあり得ますよね。でもそこまで取り上げると言うつもりはありません。
TBS
知事に国から配布された布製のちょっと小さめのマスクのことなんですけれども、知事もとにはお届きになりましたでしょうか。
知事
昨日の段階ではまだ届いていませんでした。
TBS
そうですか。もし届きましたらお使いになりますか。
知事
お気づきかもしれませんが、一昨日は布製のマスクをしていましたし、また様々なものを今枯渇してる状況でありますので、使わせていただいています。ただ、記者会見でするかどうかは知りませんが、もったいないですから使わせていただきたいと思います。
TBS
このマスクの評価についてはいかがでしょうか。
知事
すみません。まだ、見てないんですけれども、ただ私はどちらかというと不織布の方が自分には合うなというは、個人的な印象で、布よりもというのは思ってますが、ただ、無いので。その時には仕方ないかなと思っています。
東京
手話通訳の関係で確認したいんですけれども、埼玉でちょっと遅れてしまっていて、前向きに検討しているというのはおっしゃっておりましたけれども、遅れてしまっている原因というのは、導入する上での技術的な問題なのか。財源的な問題なのか。議会との関係なのか、どういったものになるんでしょうか。
知事
財源の問題であります。ただ財源というのは当然議会でお認めいただけなければ、予算はつけませんので、我々としては1回こっきりのものではなくて、手話をつけるのであれば先ほど申し上げたとおり、このような情報についてはすべての人に行き渡るように努力したいというふうに思っていますので、そのための制度をしっかり作るという意味からは予算的な裏打ちが必要だという意味です。
東京
財源というと、どのぐらいのものになってしまうという懸念があったんですか。どの程度の額になるというのはあるのでしょうか。
知事
やり方がいろいろあるようですけれども、事務方に確認をさせたところ、小窓で手話通訳を表示する手法だと年間3,000万円くらいというふうに聞いています。
東京
やり方はいろいろと担当の方が台風19号とか豚コレラとか忙しい中、地道に他県の状況とか確認されていた中で、既にデータとして出されてると思うんですけれども、例えば今日の会見でも、飛沫の恐れがあるかもしれませんけどもマスクをとって対応するとか、例えば、庁内の職員の方で手話通訳ができる方を横に置くとか、そういった工夫というところはできなかったんでしょうか。
知事
いくらでもできますよ。私もこのように(マスクを取って)しゃべれますしテキストもいずれにしてもあげるというふうに申し上げたところ、私が事務方にお願いをして以降は、必ずその日の内にテキストで会見の模様を上げているはずであります。
産経
中小企業の支援金に関してなんですけれども、埼玉の場合は最大30万円、東京都の場合は協力金100万円というふうになっておりますけども、県内の事業者に聞いてみますとこういう格差が生まれることに対してちょっと不満を抱いてる事業者が多くて国が一律で支給すべきという意見が結構多いんですけども、このような格差が生まれることに対して知事はどうお考えですか。
知事
まず第1に私どもの支援金については、他の自治体と必ずしも同一の性格のものではないと思いますので、正確に言えば比較することがどうかと思いますが、他方での受け取る側から言えば、どういった名目であれば、結論として申し上げれば、困ってる時にそういった資金を受け取ることはありがたいとか、あるいは少ないとか、こういった議論だろうと思います。そういった観点に立って申し上げれば、私も格差があるべきではないと思っています。特に国の政令に従い、我々は休業の要請もさせていただいています。そこについては、もちろんこれほんとにごく一部だとか、あるいはそんなに困らないとかいうならいいんですけども、今悲鳴が上がっている時ですから、私は国がこの補償なり協力なりに対する手当を行っていくべきだというふうに私は考えていますし、だから知事会が総意を持って、これを国に要望したはずだと思います。ただ、国が動かない以上、本来は国がやるべきだけれども、我々が現場に近い地方自治体としてこの方々に対して一刻でも早く現金を届けたい。そこに対して格差が生じるのは、正直事業者の皆さんも不本意じゃないところがあるかもしれませんが、我々も不本意です。しっかりとした予算があって、それは我々としても、そこを手当させていただきたいし、特に東京とすぐ近い県にあると不公平感がやはり遠いところの県よりももしかすると強いのかもしれません。これは私自身もを忸怩たる思いです。
産経
今後もそういうようなことを国に訴えていくお考えですかね。
知事
はい。これ実は毎回、国に要望する度に申し上げてますし、またこの間オープンだったので聞いていただいたと思いますが、知事会においても、やはりしつこいようだけれども、国がやるべきだということは申し上げてあります。ただ、先ほど申し上げたとおり、国がやらない以上、我々がやるしかないという趣旨であります。
(終)
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