男女共同参画センターにおける女性リーダー育成のあり方についての研究 

 埼玉県男女共同参画推進センターは、 平成 14 年に開設された埼玉県の男女共同参画推進の 拠点施設で、県が直接運営を行う行政機関である。センターは、 情報収集・提供、相談、学習・研修、自主活動・交流支援、女性チャレンジ支援等の事業を行っている。
 現在、センターは、 男女共同参画推進のためのキーパーソンの育成 と、「女性の貧困」問題解消に向けた取り組みを2本の柱として 重点的 に取り組んでいる 。このうち、キーパーソンの育成については、 市町村職員を含め、現在、 埼玉県内の各地域で、男女共同参画の推進を担う担い手 と、これから先に地域での男女共同参画の担い手となることが期待される人たちを対象にした講座・研修会等の実施を進めてきた。 また、そうした人たち同士のネットワークが広がることを支援することも、取組の一つとしている。
 また、「女性の貧困」問題については、 これまで この問題が 見過ごされがちであったという視点に立ち、子どもの貧困や貧困の連鎖を引き起こす問題の起点にある「女性の貧困」問題に光を当て、女性が貧困に陥りやすい現在の社会の在り方に関心を寄せる人を増やしていくこと、また、課題解消に向けた取組を進める支援者を拡大さ せていくことを大きな目的に、事業全般を進めている。
 今回の調査研究は、「男女共同参画センターにおける女性リーダー育成のあり方」をテーマに取り上げ、この間の埼玉県男女共同参画推進センターにおける女性リーダー育成講座の実施内容、実施結果、あわせて、受講生のフォローアップ調査をもとに、実施した事業について検討、分析する 。この調査が、今後の男女共同参画推進センターにおける女性リーダー育成のあり方を考える際の一つの参考となれば幸いである 。