インタビュー・コラム
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掲載日:2024年12月26日
菊池 幸子(きくち さちこ)さん
プロフィール
埼玉県さいたま市在住。公益社団法人に勤務。経理・労務業務を担当。二児の母。
前職:1996 年 4 月一部上場企業入社、経理業務を 14 年担当。
一人目の子供の育児休暇明けに異動となり、2011 年から情報システム部の一般事務として 10 年間勤務。
現職:2021 年 12 月に入社 経理・労務業務を主に担当する。
24年間勤務した会社を退職。初めての転職
前職は新卒で勤めた会社であり、24 年間在籍していました。会社の経営状況が悪かったことやコロナ禍の影響もあって、希望退職という形で会社を辞めることを選択し、転職活動をすることになりました。
24 年間勤めた会社を辞めるのには覚悟が必要で、相当悩み、今後どうしたいのか、まったく方向性が決まっていませんでした。
転職活動でするべきことがわからなかった
転職活動と言っても初めてのことだったので、何から始めて良いのかわからず、最初はインターネット上の情報を見たりして情報収集をしていました。ただ、インターネット上の情報は参考となる情報とそうでない情報が混在している上に、両極端な情報が多いと感じました。例えば、成功して本を出版した方の記事があると思えば、逆に大きな失敗をした方のことがクローズアップされている記事もあり、双方とも自分の現実とはかけ離れていました。中間層的な意見があまりなく、役立ちそうな体験談でも実態が掴みづらい所がありました。
そこで、思い切って『埼玉県女性キャリアセンター』のお世話になろうと考え、相談に行くことにしました。
埼玉県女性キャリアアセンターへの相談が転機に
まず「自分には何ができるのか」という所からのスタートでした。経理の経験はありましたが、10 年以上も実務からは離れていましたし、システム部にも在籍をしていましたが、特にシステムに関わる技術を身につけたわけではありません。そんな状態ですから、自分の強みは何なのか……実は何もないのではないか、と悩んでしまいました。
しかし、いろいろ考えた末、やはり自分としては「経理」の仕事がやりたいという気持ちが強くなり、キャリアカウンセラーに相談させていただきました。
女性キャリアセンターには独自に来ている求人情報なども数多くあり、私の場合、自らの条件にあう募集が意外とすぐに見つかりました。結果的に女性キャリアセンターに相談したことが功を奏し、ご紹介いただいた所に再就職することができました。本当にその時のタイミングでありご縁のようなものだと感じています。
また、求人情報だけでなく、職務経歴書の作成や転職に向けてのマインドセットの確立など、キャリアカウンセラーには本当にお世話になりまし た。
職務経歴書の整理に大苦戦
転職活動をするためには、「履歴書」「職務経歴書」を作成することが必須ですが、「職務経歴書」を作成する事は未知の世界で、前職の過去業務の洗い出しはとても大変でした。自分のやってきた仕事をどう表現して良いのか分からず、経験を一生懸命に可視化しようと試みるのですが、なかなか上手に表現することができませんでした。携わってきた業務はたくさんあるのですが、長い期間当たり前のようにこなしてきたため、改めて自分の経歴として自信を持って言えるような具体的な言葉で表現しようとしても難しかったのです。そのため、キャリアカウンセラーのサポートのもと、経験をまとめていくことで徐々に「職務経歴書」が形になりました。同時に自信にも繋がり、転職活動に対して前向きな気持ちになれました。
家庭に仕事のダメージを持ち込まないように家族の協力を
キャリアカウンセラー以外では、基本的に主人に一番相談していました。転職することに関して賛成してくれていたので、とても協力的で、特に精神的な所で支えてもらっていたと感じています。
主婦が仕事をしていく上で、家族の協力はとても重要です。
現在、上の子供は小学校 6 年生、下の子供が保育園の年長です。自分の仕事が忙しい時期には心に余裕がなくなる時もあるため、子供たちには理解をしてもらえるように、こちらからきちんと話をするように心掛けています。例えば「今日は(疲れて)無理だな〜」という時には、夕飯の支度をし、子供たちが食べた後に「ちょっとだけママの時間をちょうだい」とお願いをし、最長で 30 分程度のフリーな時間をもらいます。そして、気持ちをリセットして母親業に戻ります。その間、子供たちも自分の好きな事ができるので、お互いにリフレッシュできているのかな、とプラスに考えています。
転職の際は相談できる相手を作ることを意識して
転職活動は、とても孤独な作業です。私の場合、主人や友人、相性の合うキャリアカウンセラーがいてくれたおかげで、とても心強く前向きに転職活動ができました。これから転職活動をされる方は、一人で考え込んだり抱えたりせず、信頼できる周りの人に話を聞いてもらうことが大切だと思います。
また、転職活動を長期化させないために、転職先に求める条件はしっかりと整理していくことをおすすめします。「こういう求人があるのだけれど」と提案された際に、自分の条件をきちんと整理できていれば、その情報が適切かどうかをすぐに判断ができますし、条件に近い求人情報が見つかった際には、応募の動機として背中を押してくれる効果もあると思います。
最後に、転職で大事なことは、自分にとってベストな選択ができるように、人の意見も参考にしながら常に情報のアンテナを張っておくことだと思います。