トップページ > 県政情報・統計 > 県政資料・県報 > 県政ニュース(報道発表資料) > 2022年度 > 2023年2月 > テーマ展 埼玉の遺跡「東松山市 反町(そりまち)遺跡―時代を彩る職人のムラ―」を開催します ~古墳時代の玉作り関連資料などを紹介~
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発表日:2023年2月17日11時
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部局名:教育局
課所名:さきたま史跡の博物館
担当名:資料・展示担当
担当者名:別所
直通電話番号:0485591181
Email:k5911111@pref.saitama.lg.jp
さきたま史跡の博物館では、県内の特徴ある遺跡をシリーズで紹介する「埼玉の遺跡」を開催しています。今回取り上げるのは、東松山市に所在する「反町(そりまち)遺跡」です。これまでの調査では、弥生時代から平安時代を中心とした遺構や遺物が検出されています。
なかでも、古墳時代前期の方形周溝墓や中期から後期の古墳跡のほか200軒近くの竪穴住居跡が検出され、多くの土器や埴輪が見つかりました。古墳時代前期においては県内最大規模の集落だったと考えられており、玉作工房跡は大きな注目を集めました。
今回の展示では、各時代の特徴ある資料を紹介しながら、当時の生活を彩る道具や装飾品の製作に携わった人々の暮らしについて考えます。
令和5年2月25日(土曜日)~令和5年5月28日(日曜日)
開館時間 9時00分~16時30分(入館は16時00分まで)
休館日 月曜日(ただし、5月1日は開館)
県立さきたま史跡の博物館 企画展示室 (行田市埼玉4834)
一般200円(120円)、高校生・学生100円(60円)
※( )内は20名以上の団体料金
中学生以下・障がい者手帳をお持ちのかた(付添1名含む)は無料
154点
反町遺跡からは、様々な地域の特徴をもった外来系土器が多数出土しています。大半は地元の粘土を用いて作られた模倣品です。東海系、畿内系、尾張系、吉備系、山城系などの土器の要素が多く見つかりました。そのうち、東海東部の大廓式(おおぐるわしき)の壺は模倣品ではなく、東海地方で作られて遺跡へ持ち込まれた搬入品でした。反町遺跡が、様々な地域の情報が集まる拠点的な集落であったことがうかがえます。
玉作りに関連する資料が多量に出土しました。第48号住居跡からは水晶製勾玉や緑色凝灰岩製管玉の製作工程が分かる資料、玉に穴をあけるために使用されたと考えられる鉄針、勾玉を磨く砥石などがまとまって見つかり、玉作工房跡であると考えられます。そのほか、ガラス小玉の鋳型も見つかっており、調査当時では埼玉県初の発見でした。集落内で数種類の玉作が行なわれていたことが分かります。
遺跡北側の河川跡からは2つの祭祀跡が見つかりました。なかでも第1祭祀跡では、「神矢」や「弓」などの墨書をもつ須恵器の坏、墨書のない坏、長頸壺、土師器の甕が出土しました。これらは一定の間隔をもって列状に配置されていました。あわせて、雁股鏃(かりまたぞく)が3点見つかりました。こうした出土資料とその状況から、河辺で、矢と弓を用いた「神事」が執り行われていたと考えられます。
御来館にあたっては、新型コロナウイルス感染症防止対策に御理解と御協力をお願いいたします。
県立さきたま史跡の博物館 資料・展示担当 別所
〒361-0025 行田市埼玉4834
電話:048-559-1181
ファックス:048-559-1112
ホームページ:https://sakitama-muse.spec.ed.jp/