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掲載日:2022年10月19日
Q 永瀬秀樹 議員(自民)
給水確保は災害時の最重要課題の一つです。しかし、県民アンケートによれば、実に県民の約7割が「最寄りの災害時給水拠点を知らない」と答えるなど、災害時の給水確保への関心の低さもあり、災害対策の盲点といえます。
現在、県及び市町村において水道施設の耐震化が進められるとともに、発災時に備え、県は約61万2,000トンの水道水を備蓄するなど、応急給水体制の整備に努めていますが、万全とはいえません。
過去の阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、先日の静岡県の台風災害、こういった被害事例を見れば、災害時の応急給水体制に万全を期すためには、ライフライン施設の系統の多重化、拠点の分散、代替施設の更なる整備が必要であり、国の防災基本計画も常に修正されています。
災害用井戸の活用は、災害時におけるそうした水確保手段の多様化につながる有効な方法であり、平成29年9月定例会における私の一般質問に対して危機管理防災部長から、「災害時の一時的な利用として防災井戸が活用されるように努める」との答弁をいただきました。
災害用井戸は現在、県内36の市町村に2,372本が整備されています。しかし、27の市町村には存在せず、緊急水利の重要なオプションの一つが十分に整備されていない実態となっています。災害時の井戸の活用は、災害時の応急給水という公共の課題に民間の井戸を有効利用する仕組みであり、防災ガバナンスの一例として充実化と普及を図るべく、県としても更なる取組をすべきと考えます。
取組を進めるためには、まず災害用井戸の現在の整備状況を確認することが必要と考えます。県内市町村にしっかり調査を行い現状を確認した上で、井戸利用規則の事前策定、民間井戸に対する助成制度、さらには位置情報の公開といった制度整備に取り組むべきと考えますが、県はこれまでどんな取組をしてきましたか。また、今後はどのように取りくんでいこうと考えていますか。さらに、災害用井戸の整備について地域防災計画に明確に位置付けてはいかがでしょうか。
以上について、危機管理防災部長の見解をお聞かせください。
A 三須康男 危機管理防災部長
大きく3点ご質問をいただきました。
まず1点目、県はこれまでどんな取組をしてきたか、についてでございます。
災害時に住民が利用できる水の確保については、一義的には市町村がその役割を担っていただいております。
県では、これまで災害用井戸の案内板設置や防災アプリへの登録など、市町村独自の取組の好事例について紹介するなど、市町村防災担当課長会議などの場で情報共有を図ってまいりました。
また、災害用井戸を活用していない市町村の話を伺うなど、課題の把握にも努めております。
本年9月末現在、県内の災害用井戸の数は、2,372本となっておりまして、この5年間で約300本増加しております。
次に2点目、今後どのように取り組んでいこうと考えているか、についてでございます。
議員お話しのとおり、災害用井戸の活用は、災害時における水の確保手段の多様化につながる有効な方法であると考えます。
今後、会議の場などで改めて周知を行い、定期的に市町村の状況を把握した上で、県のホームページなどで情報発信を行うほか、災害対応の実動訓練の中で井戸の活用を図るなど、更なる取組の充実について検討してまいります。
また、議員からいただきました3つのご提案、井戸利用に当たっての取り決め、助成制度、位置情報の公開につきましては、災害用井戸をより使いやすくするための制度整備であると受け止めさせていただきました。
しかし一方で、全ての市町村で災害用井戸が整備されているわけではなく、その位置づけも様々であります。
災害時に水を確保する主体である市町村の意見も伺いながら、検討してまいります。
最後に3点目、災害用井戸の整備について、地域防災計画に明確に位置付けてはいかがか、についてでございます。
県の地域防災計画は、防災に関し、県や関係機関の事務や役割分担を定めた計画で、必要があるときには修正を加えることとしています。
現在、井戸については、生活用水確保のために、避難所における環境整備に向けて、例示として記載をさせていただいております。
議員お話のように、計画の中で体系的に明確に位置付けることにつきまして、市町村が必要とする井戸の活用の在り方などを丁寧に把握した上で、検討してまいります。
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