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掲載日:2023年12月18日
Q 荒木裕介 議員(自民)
いわゆる特殊詐欺の範疇として、オレオレ詐欺や架空料金請求詐欺、また還付金詐欺に預貯金詐欺などがあります。被害者の心理をついたその巧妙なやり口は、常に我々の身の回りに潜んでおり、不断の警戒と対策を講じねばなりません。とりわけ、そうした被害者の多くが高齢者とされ、まさか自分だけはだまされない、非現実的だといった認識に立つ方の多くが被害になっていると伺います。このような被害を抑制するために、昨年、我が自民党県議団の提案により埼玉県特殊詐欺撲滅条例を制定いたしました。
令和元年の特殊被害認知件数は1,459件、被害金額は24億5,776万円となり、過去最多の被害であった一昨年比べて111件、額にして3億1,092万円の減少となりました。このように認知件数及び被害金額が3年ぶりに減少していること、またコロナ禍を理由とした給付金受取詐欺が当初の想定より全くといっていいほど発生しなかったことについては、埼玉県警察の皆様による御尽力の賜物であり、心より感謝を申し上げる次第でございます。
また、今年については、認知件数と被害額が昨年より大きく減少していると聞いておりますが、最近は認知件数と被害額が増加傾向にあり、とりわけオレオレ詐欺については認知件数と被害額がともに昨年を上回る状況にあるとも伺っております。息子や孫になりすまし、会社の金を使い込んだ、借金の返済に追われているなど、弱者である高齢者の不安をあおり、多額をだまし取る犯罪行為を断じて許してはなりません。
詐欺犯罪者は様々にそのやり口を変え、県民の生活や財産を一層脅かす状況にあると認識しますが、特殊詐欺被害の現状分析とそれに基づく対策について、警察本部長の御所見をお伺いいたします。
A 高木紳一郎 警察本部長
はじめに、県内の特殊詐欺被害の現状ですが、令和2年10月末現在の認知件数は834件、被害額は16億2,443万円となっております。
前年同期と比較して、認知件数は368件減少し、被害額は4億1,669万円減少している状況です。
しかしながら、特殊詐欺には様々な手口があり、犯人側は、その手口を変化させてくることから、その時々の傾向を早期に分析して、各種対策を講じる必要があります。
特に最近は、特殊詐欺被害全体が減少している中、手口別では親族を装って現金をだまし取るオレオレ詐欺が増加しており、認知件数は299件で、前年同期比74件増加しております。
オレオレ詐欺は、被害者が金融機関の窓口やATMで現金を用意するケースが多いことから、10月以降、県内の全ての金融機関に対して、窓口やATM利用者への注意喚起や警察への通報について、改めて協力依頼を行うなど、金融機関での水際防止対策を強化しております。
また、被害に遭いやすい高齢者に対しては、戸別訪問やコールセンターによる注意喚起を行っているほか、子や孫世代に対しても、留守番電話の活用方法などの動画を作成してSNSやユーチューブで配信するなど、家族の絆による被害防止を図っているところであります。
このほか、オレオレ詐欺では、いわゆる受け子被疑者が現金を受け取りに来るケースが多いため、被害者の自宅周辺の駅やコンビニエンスストア、ATMの警戒を強化するとともに、不審者に対する徹底した職務質問やだまされたふり作戦などの検挙活動を強化しております。
県警察といたしましては、オレオレ詐欺をはじめとした特殊詐欺の撲滅に向け、今後も被害状況を分析し、分析結果に基づく抑止と検挙の両面からの対策を強力に推進してまいります。
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