埼玉県議会 県議会トップ画像

ここから本文です。

ページ番号:179430

掲載日:2023年6月27日

令和2年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(齊藤邦明議員)

器具を使った口腔トレーニングの推進について

Q   齊藤邦明  議員(自民

「ハッピー・バースデー・トゥ・ユー、ハッピー・バースデー・トゥ・ユー」、先日、スーパーのトイレを借りたところ、小学校低学年と思われる先客が洗面台の前で歌っていました。後で知ったのですが、満遍なく手洗いをする時間を数える代わりに、ハッピー・バースデイを2回歌うのだそうです。インフルエンザ対策として以前からあったようですが、新型コロナウイルスに感染したイギリスのジョンソン首相が励行し、急速に広まったようです。子供たちの小さな努力が感染拡大防止に大きく寄与しています。
5月13日、世界保健機関(WHO)は、新型コロナが新たな風土病となり、根絶できない可能性もあるといった旨の発表をしました。専門家によって多少見解は異なりますが、ワクチンができていたとしても、このウイルスを完全に予防することは難しいようです。手洗いやマスクの着用を中心に、新型コロナとの長期戦を覚悟しなければなりません。
平成30年の6月定例会で、口腔トレーニングの推進について一般質問をしました。内容は、高齢者のフレイル予防に向け、正しい鼻呼吸と正しい嚥下を身に付けるためのトレーニングを広めていただきたいといったものです。
県は昨年度、本庄市、熊谷市、朝霞市、新座市にある5つの施設で事業を行いました。本年度も引き続き事業化されておりますが、新型コロナの影響で対象施設は未定とのことです。そもそもは口腔機能を回復し、全身機能を回復するためのトレーニングですが、その副産物として本庄市でトレーニングに参加した全ての方が、この冬も風邪やインフルエンザにかかることはありませんでした。なお、トレーニングを続けていれば、インフルエンザにはかからないと喜んで参加されている方もいらっしゃるそうです。
次の冬に再び感染拡大の波が来たらどうなるのでしょうか。言うまでもなく、どの病院も他の病気やけがをしている患者さんを抱えております。もし新型コロナとインフルエンザが同時流行するということになれば、医療過疎と言われる本県の体制で持ちこたえるのは難しいことだと思います。病院にかからないことこそが、コロナ禍で疲弊する医療従事者の皆さんの支援につながると考えます。そのためにも高齢者に対し、インフルエンザ予防などの効果が見込める器具を使った口腔トレーニングを更に展開すべきであると思います。
そこで、質問です。
器具を使った口腔トレーニングには、どのような効果があったのでしょうか。また、今後どのように事業を進めていくのでしょうか、保健医療部長の御所見をお聞かせ願います。

A   関本建二   保健医療部長

口腔機能の向上は、フレイル予防など全身機能の維持向上や免疫力の向上につながることが期待できます。
令和元年度から、特別養護老人ホームの入所者などを対象に、器具等を口にくわえながらの体操や唾液腺マッサージ、舌を突き出すなどの口腔トレーニングを行う事業を開始いたしました。
5施設で77人の方が参加し、このうち35人について、口腔衛生状態や飲み込む機能を判定する検査を実施したところ、口の清潔度が改善した人は23人、飲み込みやすさが改善した人も23人でした。
また、参加者からは「食事の食べ残しが減った。」、「排便がスムーズになった。」などの声が寄せられております。こうしたことは、この事業の効果として、正しい鼻呼吸のもと、唾液の分泌機能や飲み込む機能が改善されたことによるものと考えております。
事業2年目となる今年度は、参加者や施設職員の方々からご意見を伺いながら事業を改善するとともに、デイサービスなど通所の施設に対象を広げてまいります。
さらに、施設などで活用できるマニュアル等を作成し、より多くの方が口腔トレーニングに取り組むことができるよう、普及啓発に努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?