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掲載日:2023年7月4日

平成29年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(萩原一寿議員)

県外私立高校に進学する生徒の父母負担軽減について

Q   萩原一寿議員(公明

今年度、本県は県内私立高校に通う生徒に対し、父母負担軽減事業を拡充しました。その授業料については、年収609万円未満までの世帯に37万5,000円を支給するもので、それ以外にも入学金、施設費等納付金、教科書や学用品などにも年収制限を設けて支援をしています。これは全国トップレベルの支援であります。
しかしながら、これは県内高校に通う生徒の話であって、県外高校に通う生徒は対象外なのです。今年2月の県議会予算特別委員会で公明党の福永議員がこのことについて取り上げ、このまま放置できない課題であるとの指摘に対し、事務的な課題もあるとの答弁でした。それは何なのでしょうか。それを言うのであれば、平成21年以前には県外高校に通う生徒についても負担軽減を行ってきたわけで、事務処理も問題なくできていたと考えます。
例えば、年収350万円から590万円までの世帯で、県内高校に入学する場合、国の就学支援金に加えて授業料で19万6,800円、更に入学金で10万円で、合わせて29万6,800円の支援が受けられます。これが県外高校だと0です。この差は誠に大きい。
私の地元川口でも、多くの私立高校に通う生徒がいます。浦和に通う生徒と赤羽に通う生徒で、支援にこれほど大きな差があるのは、同じように県税を払っているにも関わらず、著しく公平性を欠くと言わざるを得ません。これは川口だけでなく、所沢でも草加でも、新座からも同様の声が出ています。
そこで、上田知事に質問です。県外の私立高校に通学する生徒について、県内高校に通学する生徒と同様の父母負担軽減を行うべきと考えますが、御所見を伺います。
さらに、今年2月県議会予算特別委員会での福永議員の質問に対し、知事は課題があることはクリアしなければならないと言われましたが、その課題とは何なのか、それについてどのように取り組まれているのか、併せて伺います。

A   上田清司   知事

県内私立高校に通学する生徒と同様の父母負担軽減を行うべきについてでございます。
本県はこれまで、学校への運営費補助と保護者への父母負担軽減事業補助を私学助成の2本柱として県内私学を支援してきたところでございます。
特に、私立高校については子育て世帯の経済的負担を軽減するため、授業料などの父母負担軽減の充実を年々図ってきたところです。
平成29年度には授業料実質無償化の範囲を年収約500万円未満から609万円未満世帯まで拡大し、更なる充実を図りました。
この結果、父母負担軽減事業補助では全国3位で、学校への運営費補助と合わせた合計では8位と全国トップレベルの制度となっております。
議員御指摘の県外の私立高校に通学する生徒、いわゆる県外生については、国の就学支援金制度により一定の支援が受けられる仕組みとなっております。
東京都は都外に通学する生徒が少ないこともあり、包括的に都内都外の区別をしておりません。
また、東京都以外の関東各県は、県内の私学振興という観点などから県外生には補助を行っておりません。
このような状況の中、本県の厳しい財政状況も踏まえ、県外生への補助は行っていないところでございます。
しかしながら、年々補助の拡充を図ってきたことに伴い、県内生と県外生との間で補助額の差が拡大していることも事実でございます。
実際、私にもメールなど、あるいは提言などを通じて県外生への補助の増額を求める声も寄せられております。
限られた財源をどこに重点化しながら本県私学の振興を図っていくべきなのか、大変重要で悩ましい問題でもございます。
次に、クリアしなければならない課題は何なのか、それにどう取り組むのかについてでございます。
検討すべき課題としては、まずは東京都や京都府など既に同様の政策を実施している都府県における成果や問題点をよく調べる必要がございます。
さらに、本県から通学可能な私立高校のある近隣県がこの問題をどのように考えているかも十分に把握しなければなりません。
県外生に対する補助を実施した場合、県内私立高校にどのような影響が出るかについてもやはり研究しなければならないと思います。
また、県財政への影響や、実際の事務処理体制などについての詳細な検討も必要でございます。
さらに、この問題に関しては学校関係者をはじめ幅広に御意見を伺うことも非常に重要だと考えています。
こうした課題をしっかり検討した上で、本県の私学助成制度全体の中で県外生への補助をどうすべきかについて判断してまいりたいと思っております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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