環境科学国際センター > 試験研究の取組 > 研究評価の取組 > 平成30年度第2回研究評価 > H30第2回審査会コメント2/研究課題(化学 H27-H29 揮発性メチルシロキサン)

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掲載日:2023年1月12日

環境科学国際センター研究課題(化学物質・環境放射能担当/H27~29)

揮発性メチルシロキサンの大気汚染実態の把握

(化学物質・環境放射能担当:堀井、蓑毛、大塚、茂木、竹峰;大気環境担当:野尻/H27~29)

 揮発性メチルシロキサン(VMS)の一部は、環境残留性や生物蓄積性を有すると指摘されており、環境や生態系への悪影響が懸念されています。VMSの環境動態解明やリスク評価のためには、主な存在媒体である大気についてデータの収集が不可欠でありますが、国内における情報は極めて少ない状況です。そこで本研究では、VMSについて大気試料の分析法を確立し、県内大気におけるVMS環境汚染実態の解明を試みます。具体的には、まず、生産量及びリスク評価の観点から重要なVMS(4~6量体)を対象物質とし、固相カートリッジと低流量ポンプを組み合わせたサンプリング法を確立します。次に、この方法を用いて当センターにおける継続モニタリングを実施し、年間VMS濃度の変動を把握します。また、高時間分解で調査することで、日内の濃度変動を詳細に把握します。さらに、埼玉県内の複数地点においてモニタリングを実施することで県内の濃度分布を把握し、発生源や気象情報等を併せて解析することで、VMSの環境動態の解明を試みます。

《研究の概要》(PDF:289KB)

 

平成30年度第2回研究審査会コメント

研究課題

揮発性メチルシロキサンの大気汚染実態の把握

研究審査会コメント

  • 新しく開発されたコンテンツ管理システムの分析法を駆使した研究であり、濃度分布のしくみ等も考察されており、興味深い内容です。風の流跡線と半減期も考慮した解析を行うことで、具体的な発生源の特定、拡散等の解析、さらに、風のシミュレーション結果の検証材料等にも利用できそうです。
  • 発生源の特定が可能になったことで、将来なんらかの事象が起こった際には、発生源別に対処することが可能となりました。今後、きちんと判断基準を検討することで、取扱者に対しては注意喚起が、行政においては規制などを行う際に役立てることができるようになると考えます。
  • シロキサンの排出源解析の標準化に向けて、異なる発生源(本研究の場合では北西からの移流)の影響について、客観的・定量的に切り分ける方法については、さらに研究として取り組む余地があるように感じました。
  • 分析法等基礎的な項目から県内の大気汚染状況の把握まで、しっかりとした研究がなされたことに敬意を表し、高く評価します。得られたデータはたいへん重要です。

お問い合わせ

環境部 環境科学国際センター 研究企画室

郵便番号347-0115 埼玉県加須市上種足914 埼玉県環境科学国際センター

ファックス:0480-70-2031

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