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掲載日:2021年8月17日
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知事
お疲れ様でございます。今日は第42回の埼玉県新型感染症専門家会議を開催をさせていただきました。本日につきましては、冒頭の発言でもお話をさせていただいた通り、急激な感染症の拡大、そして、病床を含めた医療機関への負担の増等に鑑みた今後の埼玉県としての新規陽性者、あるいは医療機関に対する対応、これが1つ。そしてもう1つは、本日政府の方で決定をされる予定であります、基本的対処方針に基づく、埼玉県にも発令の対象となっている緊急事態宣言の期間の延長と、その措置に関するご報告を専門家会議にさせていただく、コメントをいただくということをさせていただきました。そこでまずは全体的な専門家にご意見を伺った感染者の想定シナリオと主な取り組みの方向性について、まずは皆様にご報告をさせていただきたいと思います。
現在の感染状況を踏まえて、3つの想定するシナリオを作らせていただきました。それに基づき、それぞれ措置を行いますけども、これから申し上げる措置は例えば1番目の措置をやると、次の段階ではこれが乗っかってくるということでございますので、ここでは、前のものもできているという話になります。シナリオ1ですけれども、新規陽性者が、1日あたりですけれども1,500人程度を想定しており、これは現在、本日時点の感染状況と同じ水準となっています。続いて、シナリオ2ですけれども、来週半ばぐらいを想定していますけれども、感染者が今の水準で仮に増加した場合の想定として、約2,000人程度の新規陽性者を想定をしています。さらに、最後にシナリオ3でございますけれども、8月末まで今の水準で感染者が増加した場合の厳しい想定として、新規陽性者数3,000人程度を想定をしています。こういったところでの主な取り組みの方向性でございますけれども、感染者の増加に対応をいたしまして、入院、宿泊、自宅療養、それぞれの受入れ体制をさらに強化をしていく必要があると考えています。
まず、急増する自宅療養者への支援体制として、2点であります。まず協力医療機関ですけども、自宅療養の中等症患者が増加することを想定をいたしまして、協力の医療機関をふやし、健康観察、診療を強化をいたします。今、500程度の協力機関ですけれども、これを早急に増やしていくということで、自宅で療養する方々について中等症の方々がいても、これが増加しても、そこを対応できるということであります。2つ目でございますけれども、酸素ステーションを設置をさせていただき、急激に病態が悪化した自宅療養者の入院の受け入れ先が決まるまで、その前の段階として、酸素吸入を行う場所として酸素ステーションの設置を進めます。現時点では、今日現在では48時間以上、入院調整を行っている方はゼロでありますけれども、こういった方が中等症で酸素吸入を必要とされる場合でも、そのステーションにおいて対応ができるようにするということでございます。また、様々な研修の機会を通じまして、多くの医療関係者の皆様に対してノウハウをお伝えする、こういったことを行わさせていただくということも同時に進めていくつもりでございます。
次に、逼迫する入院病床への対応として、3つの点でございます。1つ目は早期退院支援です。この政府が言っている、いわゆる退院、療養終了基準に満たないとしても、退院ができるようになる、症状が軽快した方の入院患者を宿泊療養施設に移す。入院のところから宿泊療養施設に移す体制を強化をする、移送する体制を強化し、入院の期間の短縮を図って参ります。また抗体カクテル療法の推進ですけれども、これ前回皆さんに報告した通り、私の方から何回となくお話をさせていただき、最終的には総理と直談判をさせていただいて総理が決断をしていただいたわけですけれども、いわゆる、県内病院に拠点病院を設けて、そこに在庫をさせて欲しいと、その在庫配置で適正投与を行う。こういった抗体カクテル療法を行うということで、現時点では、1週間を超えたもの、そして入院してなければならない軽症者、そして在庫を認めない、これでは現実的ではないということで何度もお願いをした結果、先週でしたか、総理が認めていただいてこれが、また他県でも同じようなことが広がったようですけれども、そういった抗体カクテル療法を早急に推進をすることで、1人でも多くの患者の重症化を防止して参ります。さらに、病床のさらなる確保といたしまして、入院病床の不足が見込まれる事態に備えて、この2,000人程度になった時には、予定手術の延期など、一般医療の制限を踏まえた病床のさらなる確保を進めて参ります。そして、最後に宿泊療養施設の強化として2点ですけれども、中等症2の患者の皆さんを酸素吸入が必要でございますので、これを療養患者をホテルで受入れて、そこで病院と同様に受入れる体制を整えていく。またホテルの一部を特措法に基づく臨時の医療機関に指定をし、抗体カクテル療法の実施などの行う検討を進めて参ります。このような、シナリオを作りながら段階的に、そして総合的に判断をさせていただきたいと思っています。先週13日に申し上げましたが、一言で言うと埼玉県、もはや命の危機に直面しかねない、こういう状況になっています。この状況は変わっていないどころか、深刻さを増していると考えています。さらに拡大が止まらない、あるいはピークが見えないという状況でございますので、私どもとしては、さらに状況が悪化をするということを想定をして、このような方向性を示させていただきました。この方向性について、今日は専門家の先生方のご意見をお伺いをいたしました。関係機関の協力が不可欠な取り組みになります。様々な方々のご協力をいただきながら進めさせていただきたいというふうに考えておりますが、全体のシナリオこの1から3の取り組みについては、ホテルでの酸素吸入や、抗体カクテルのものを含めてですけれども、これをしっかりと、進めていって欲しいということを、先生方からは、お話としていただきました。また今の状況はですね、様々な形で医療に負担がかかってきているところを、重症者であるなしにかかわらず、様々な方法で、特にベッドのさらなる確保も含めてですけれども、しっかりとやって欲しいということが言われました。また今の70パーセント程度の病床使用率ですけれども、かなり空いてるというそういったそのイメージを持たれてはいけないと、いう言葉もございまして、もしも取れないようなところがあるんであればそこはしっかりと取れないということで、もう一度見直すべきではないかというご意見も、先生方からいただきました。それと今回諮問したわけではないんですけれども、ワクチンについてはとにかく2回しっかりと打てる体制を作って欲しいと、こういった話がありました。
それから、アストラゼネカ社製のワクチンの接種ですけれども、アストラゼネカ社製のワクチンを使用した県接種センターでのワクチン接種について、先ほどのその措置の前にお話をさせていただきます。これを県接種センターでのワクチンを接種をいたします。アストラゼネカ社のワクチンを国から2,000回分の供給を今後、県として受けることにし、埼玉県南部ワクチン接種センターにおいて接種を行うことといたしました。明後日になりますけれども、8月19日の午後1時から予約を受け付け、8月25、26、両日の2日間この接種を行うことといたします。1日当たりの予約受け付け人数は1,000人程度です。2日都合2,000人になりますけれども、対象者は埼玉県在住の18歳以上の方で、ポリエチレングリコールに対するアレルギーと、これVVワクチンでございますので、ポリエチレングリコールにアレルギーの方も接種することができます。アレルギーをお持ちで、ファイザーやモデルナなどのメッセンジャーRNAワクチンを接種できない方、あるいは海外で最初のアストラゼネカ社製のワクチンを接種した方、この方を対象、それにプラスして40歳以上で、これはエッセンシャルワーカーであるなし構いません、そこは問いません。40歳以上の方で、アストラゼネカ社製のワクチンの接種を希望する方とさせていただきます。これまでのいわゆるワクチンの延長線上にあるVVワクチンでございますので、ぜひ接種を検討いただきたいと思います。県はこれまでエッセンシャルワーカーを対象として接種してきましたけれども、今回はエッセンシャルワーカーでなくても予約可能でございますので、改めて申し上げさせていただきます。またこの接種の時間ですが、午前9時から午後7時まで、19時まで開設をしていますので、様々な事情によってアストラゼネカ社製のワクチンしか接種できない方は、この機会に必ず接種をしていただきたいというふうに思います。
さて、次に、本日午前中に国の新型コロナウイルス感染症対策分科会が開催をされ、そこで先ほど申し上げた基本的対処方針の案が示され、諮問をされたと聞いております。この後、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部において、新たな基本的対処方針が決定をされると聞いております。この案の時点での話でございますけれども、この案においては、都道府県知事の判断によって大型商業施設など、多数の者が利用する施設に対して特措法第45条第2項に基づき、人数管理、人数制限、誘導等の要請を行うとされています。併せて、8月12日の分科会でも感染リスクが高いと指摘された百貨店の地下の食品売り場等について、特措法の第24条第9項に基づき入場整理等の要請を行うこととされています。大規模商業施設及び事業者等に対する具体的な要請については、基本的対処方針の決定の後に送付されてくる国の通知を受けて判断をし、明日、県として開催予定の県対策本部会議で決定をしたいと思っています。と申しますのはご存知の通り、これらについては基本的対処方針に基づいて、措置を県知事が決定をすることになっていますので、これが来てから、最終的には明日決定をさせていただきたいと思いますが、この方向性につきましては、今日の専門家会合に諮問をさせていただき、適切という、方向性としてですね、適切という答申をいただきました。なお、この特措法第45条2項は、過料を伴う、つまり罰則がある厳しい条項であります。従ってこれまでとは異なって、人数管理や制限等については明確な指針がなければならないと考えています。そこで、国においては、事業者や利用される方々に戸惑いや不安がないよう、つまり、曖昧な基準で過料が科されるような、そういった恐れを抱くことがないよう、明確な基準を示すようお願いをしたいと考えています。私からは以上でございます。
金井県医師会長
私の方からお話をする部分は多くありませんが、ただ、議論が大きかったのは当然のことでございますけれども感染拡大がこれだけ広がった状況にあって、また病床の使用率でございますけれども重症においては、72.5パーセント、一般の病床を全部すべて含めても68.6パーセントいうという状況にあります。そういう中で、やはり一番重要な部分というのは死に直結をする重症の病院であると。これは当然のことですけれども、それを扱っておられる委員の先生方からの意見としては、先ほど知事からもお話がありましたけれども、72.5パーセントという数、この数が十分まだゆとりがあるのかということで、全くゆとりのない数であるというお話がございました。したがってこの状況をいかに解決をするべきかということを、県も含めてみんなで考えなければならないという話がありました。それからこれについていろいろなところでもまた発信をしていかなければならないということがございました。そういう中で、それでは病床を確保するのかという問題がございます。病床確保について言えば、重症の病床を確保するというのは極めて難しい。専門的な技術もいるということ。それから、又はマンパワーの問題もあるということ。そういうことから非常に難しいという意見も出てきたところでございます。しかしながら、今の状況で、それでは大丈夫なのか将来はというのは、先ほどありましたけれども、こういう状況があるということで、シナリオの3までございますけれども、そういう中でそれでは重症の病院だけに負担をかけるのではなくてということで、いろいろとここに出ておりますけれども、早期の退院支援でありますとか、在宅療養者支援を積極的に行う、又は在宅支援の療養者に対して、酸素投与もできるような体制になっていかないかというような検討を今後していかなければならないかというような意見が出たところでございます。非常に今大変な状況にある。そのような状況の中で、今やらなければならないのは間違いのないことなので早急にみんなで考え、もう一度、みんなで考えようというのは、この専門家会議だけではございませんので、そこに出てこられる委員の先生方との意見交換をして、県庁と一緒になって進めていくということになろうかと思っております。それから措置については今、知事からお話があったところですけれども、これについて、経済界の委員がおられますけれども、これについては全く賛成である。先が見える形を早く取っていただきたいというのは、経済界の委員の皆様方のご意見でございます。以上でございます。
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